◎機動戦士ガンダムUC/episode 3 ラプラスの亡霊◎85点

「これぞ『ガンダム』」

2011年日本作品OVA

あらすじ

『小説版ガンダムUCの第4巻パラオ攻略戦』と『第5巻ラプラスの亡霊』をアニメ化した作品。
前作で、袖付きに囚われてしまった少年バナージは、袖付きにも袖付きなりの思想があり、同じ人間であることを痛感する。
だがバナージを元々保護していた地球連邦軍の独立部隊ロンドベルは、特殊部隊エコーズを中心にバナージを救出するため、バナージが囚われている資源衛星パラオに攻撃を仕掛ける。
バナージは地球軍のスパイによりこのことを知り、戦いを止める為に脱出を試みる。
同時刻、袖付きの母体となるネオ・ジオン軍の姫であるミネバを地球の政治家の息子であるリディは彼女を父の下に連れて行くため独断で彼女を連れ出し、地球に向かうのだった。
見つけた(?)ユニコーンは戦闘準備がほとんど整っていた。それに乗ったバナージは戦闘を止めるべく脱出をするのだがパラオ攻略戦の火蓋は切って落とされたのだが、奇襲作戦であるはずの本作戦なのだがフル・フロンタルは、この戦いを利用してユニコーンガンダムの秘密を試すことにしたのだった…。
無事に地球軍に保護されたバナージは、ラプラスプログラムにより解除された情報場所へ向かう。
そこは宇宙世紀の始まりの日に、大統領が演説の最中にテロ行為により破壊された爆心地の中心だった…。
2011年3月8日鑑賞
2012年1月31日再鑑賞
2018年8月19日再鑑賞81本目

感想

面白過ぎて驚いた!!

小説版ガンダムUCのアニメーション化作品の第三作目。
今作は物語がいきなり戦闘シーンから始まるという怒濤の展開。
いきなり物語は緊迫するわけで、怒濤の第3巻とでも言えようか。
この戦闘パートがサービス精神旺盛で、従来の宇宙世紀のガンダム作品のMS達が数多く登場するのだ。
またやられっぷりや戦闘シーンがやけに渋く、ロボットアニメというよりは戦争アニメの体面を崩す事がない。
映像が全体的に渋く、それでいて最先端のハイクオリティ。
パラオの造形などはアニメオリジナルであるにも関わらず素晴らしいできだ。

またアニメーション化するにあたって数々の原作との違いというかアニメだから出来るなどの脚色が多く垣間見れたと思う。特に今作でシャア=フル・フロンタルという考えには疑問を持たせる場面が数多くあり、自身を器と捉えている彼だが、そこへの不満のはけ口などが見えた様な気がする。
原作未読で見たけど本作は、原作未読の方が楽しめたと思う。
何故なら予想を上回る物語展開に衝撃を受けた。
原作である小説のパラオ攻略戦を現在読んでいるが、確かにパラオ攻略戦はカットするべき話が多い印象なのだけど、物語の構成を変えてしまうほどの脚色の仕方には驚いた。
マリーダの過去の演出の仕方は短時間で印象的に描けていたと思う。
終盤の驚きの展開と、ラスト一歩手前の展開には、座席から身を乗り出してしまった。
とりあえずバナージと一緒に「わかりませんよ。わかりませんよ。わかりませ…」とひたすら心の中でつぶやいていた。
大人っていうものは複雑なものだ。
ダグザに敬礼!!その直後のアンジェロのはしゃっぎぷりという転換ぶりは流石ガンダムだと思った!!
てか劇場で見た際の隣のおじさんもラストかなり泣いていて、驚いた。
「見事だなガンダム!!!」
一応本作でOVAの本数的には折り返しになるようだけど、残りの原作の巻数的には、まだ序盤だけど、どうすんだろうか?
また本作の悪いところは、物語の主軸である「ラプラスの箱」の謎が深まるばかりで一行に謎のまま。
ユニコーンガンダムがEXZAM(ニュータイプデストロイ)システムを搭載していることはよくわかったけど、物語は謎のまま折り返し地点って!!もう初回から1年たったけど、こんなんで良いの?
だが本作の面白さは最高値だったので、是非ともこれからも応援したい作品です。

2回目の鑑賞時の感想です。

1年ぶりに再鑑賞。いや正直言えば、流し見で結構見返していた。
しかしOVA第4巻が販売されて、手元に届いたので一気に見て復習したわけだ。(結構期間は色々と空いてしまったが。)
元々OVAであること、原作が小説として既に完結していること、前2巻が商業的に大ヒットしていること。
以上のことを考慮すれば、本作の質が異様に高いのは当然至極。
しかし本作が今まで作られたユニコーンガンダム全4巻(2012年2月22日時点で)では、一番面白いと筆者は思っている。
それはやはり、濃密過ぎる物語展開だと思う。
前話で主要登場人物が出揃ったわけで、本作ではキャスト自体は増えることは当然ない。
むしろ折り返しという点や次巻で地球を舞台にするということを更に考慮に入れるとこの巻で物語が大きく動くことは目に見えている。
まず褒めるべきは、冒頭から『ガンダム』作品のハイライトでもある規模の大きい「宇宙戦闘」から唐突に始まる。これは前回の努力もあるだろう。
現代の技術を惜しみなく使った「宇宙戦闘」は見応えたっぷり。
また古来のガンダムファンを意識してか、旧作のガンダム作品にチラリと出てきたロボットたちが数多く登場。嬉しい限りです。
また本作でついに『ガンダム』らしい超能力的な人間同士の対話が描かれる。
うんうん。
そして本作は小説の2冊分を1本にしている為に、更なる小規模な「宇宙戦闘」が盛り込まれる。
そしてその中には主人公であるバナージが親密に関わった人々が大きく絡んでくるのだ。
そこからバナージの成長への転換点も数多く生まれ濃密だ。
そしてライバルであるフル・フロンタルやネタキャラであるアンジェロ大尉との戦いもそこに盛り込まれ、面白さは最高値に達している。
非常に面白い巻になっている。
音楽が巻を通して全て良いのも忘れないでほしい。この巻も非常に良かった。
とりあえずダグザマックール大佐という脇役の変化と未来への希望と行動が大いに泣ける。
そしてガンダムの主人公の宿命である「迂闊な命を奪う行動」なども見応えがあって展開的にも非常に面白い。
個人的にはケミストリーのエンディングもたまらないのです。
多くのキャラが登場し上手くキャラ立ちしているし、やはり出来がいい。
ロボットの動きも全てが最高だしね。
ロボット好きは是非見てほしい。
いちいち描写にもクリエイティブさがあるし。
あと小説との違いを思うとパラオの描きの薄さ。まぁーパラオがどのように運営されていたり岩の材質のことは映像化されてもだるいしオタクしか喜ばないしテンポ損なうかもしれないので良いのだが、一つ明確な違いとしてバナージの1巻で死んだ父親の秘書が小説だと「ラプラスの亡霊」で死ぬのだが、そのシーンがまるまるカットされている。まぁーそのおかげでよりロボットが生きたアニメーションになった。
んでてっきり1巻で死んだことになるのかな?と思ったらOVA4巻でオープニングでなんとサイアムの秘書として登場。

エンドロールがアニメ付きなのが凄く嬉しい。他の巻ではアニメ無しでエンディング始まったら黒幕なのに。まじでこれはやばい。買って良かった。

3回目の鑑賞の追記!

公開してもう7年ですか。。。いや月日が経つのが早い。
新作に向けてシリーズ一気見中ですが、この巻で一気にガンダム!!って感じの内容になった。
前2巻がプロローグだったなって感じ。
大量のMSの登場!しかもこれまで映像に出ることのなかった玩具展開のものや、旧作のMSが現代のクオリティで蘇る。
本当に序盤から大興奮の展開!ドラマ的に少年と大人が理解し歩み寄りながら、
大人としてどう役に立つか、ダグザ熱かった。
さらにはフル・フロンタルの個としての邪悪な思惑や、怒涛のMS戦、最終盤には見知った人を殺めてしまい、
自分が本当に戦争の一部にいて、また人殺しであることを実感し、戦士として否応無しに成長していくバナージの過程が描かれる様はまさしくガンダムだなぁとしみじみ。
3巻にしてオードリー、リディ、バナージ、マリーダ、ジンネマンそれぞれが違う立場になり交錯していく。
特にバナージは戦争の為に生まれたそして人としての尊厳を奪われ続けながらもジンネマンのために再度戦地に赴く強化人間のマリーダとの精神の共鳴を起こし、人間としても大きくなり、複数の人間の死、自分の為の死、奪ってしまった死、それらを体験し、ガンダムの主人公としての受難が描かれていてすごくいい。
ユニコーンガンダムもこれまでのガンダムとは違うかなりチート的というか、従来のMSとは違うエスパーなものだというのが、今作でよくでてる。ただダブルオーガンダムとかで出てきてる要素ではあるんだよな。
描写不足は否めないが、よくできているなぁ。

hisSCORE

・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 8/10
・映像のアプローチ 9/10
・映画の美術面 8/10
・キャラクターの魅力 8/10
・音楽 8/10
・上映時間と個人的趣味 9/10

85点

ブログ内ガンダムUCリンクまとめ

◯機動戦士ガンダムUC/episode 1 ユニコーンの日 ◯ 66点
◯機動戦士ガンダムUC/episode 2 赤い彗星◯70点
◎機動戦士ガンダムUC/episode 3 ラプラスの亡霊◎85点
◎機動戦士ガンダムUC/episode 4 重力の井戸の底で◎88点
◎機動戦士ガンダムUC/episode 5 黒いユニコーン◎84点
◎機動戦士ガンダムUC/episode 6 宇宙と地球と◎78点
◎【MX4Dで見た!】機動戦士ガンダムUC/episode 7 虹の彼方に 【81点】◎

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