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◎【映画レビュー】グリーンルーム「したコメで見たよ2」【83点】◎

「B級要素のごった煮」

アメリカ2015年アメリカ映画作品アメリカ
監督
ジェレミー・ソールニアー
(『ブルー・リベンジ』)
出演
アントン・イェルチン
(『スター・トレック イントゥ・ダークネス』『フライトナイト/恐怖の夜』『ターミネーター4』)
パトリック・スチュワート
(『X-MEN2』『ジェネレーションズ/STAR TREK』)
したまちコメディ映画祭の秘宝まつりで鑑賞しました。
本作は、事故で急死したアントン・イェルチェンの最後の主演作になってしまいました。印象的な俳優だったので、今後もいろんな映画に出るのを楽しみにしていたので、寂しいです。
パンクバンドVSネオナチスキンヘッド軍団
緑の部屋というタイトルの映画ですが、内容は要塞風のライブハウスで起きてしまった大惨劇のクライムスリラーです。
貧乏で粗悪なパンクバンドの人々が、本来行く予定だったライブ会場がキャンセルになってしまったので、急遽ブッキングしてもらったライブ会場に行く。
そこの客はほぼスキンヘッドでネオナチ軍団。
そこそこいいライブをした彼らだったが、忘れ物を取りに行った際に、殺人事件を目撃。
強行して警察を呼ぶが、ネオナチ軍団に妨げられ、監禁されてしまう。
ネオナチ軍団は彼らを抹殺することに決め、察知したパンクバンドは協力者と共に、生き延びるために戦うことにするのだが…。
正直ネオナチのことは全然わからないが、そんなこと気にしないでもなかなか面白かった。
ネオナチという人はパンクバンドやメタルバンドが好きで、極右翼の人のようだ。
そんでファッションはスキンヘッドで、軍隊のような徒党を組んでいる。
日本でいうとこの天皇万歳しているヤクザの人たちみたいなものだろうか。
彼らはパンクじゃなくてアンパンマンなどの古いアニソンと軍歌が大好物だけども。
いや十分パンクだ。
◎ハードコアゴアクライムサスペンスとして良作!◎
監督の前作は観てないが、そっちもゴア表現が多くて、面白いらしいが、本作もかなりのゴア表現があって面白かった。
特にネオナチ軍団の武器が銃も使うけど、ハンドガンだったりショットガンだったりしますが、基本的にはナタよりのナイフ、そして犬というなかなかのマニアぶり。
また戦闘に長けた殺し屋ではなく、不良をちょっと強くしたスキンヘッド軍団というわけで、強いのか弱いのかわからないところが非常にセンスがある。
それに対抗するのが、またパンクバンドという不良なのか真面目なのか非常に微妙な素行不良な音楽馬鹿たちなわけで、根本的には、弱者VS弱者という構造で、殺し合いよりもサバイバルのための戦闘のような極限状態における命のやり取りが非常にスリリングにそして残酷に描かれていて、非常に面白かった。
かなりむごたらしく仲間が葬られていく中の終盤の大反撃には熱さもあり、やっぱり面白いな。
また人体損壊描写にもこだわりがあり、トークショーで高橋ヨシキさんによって解説されたが、銃弾がヒットした際の血の飛び具合は非常にリアリティがあり、ぴゅっと出る血が素晴らしいとのこと。なんかわかる。
また腹を切り裂いた際の肉の動きもリアルだそうで、確かに刺激的な描写だった。
それ以外でも序盤のアントン・イェルチェンの腕のグニャグニャな感じは目を背けたくなる恐ろしさ。
あと突如味方になったやつが、いきなり死ぬお決まり感などB級映画のお決まり感がカタルシスを与えてくれてにっこりしてしまう。
密室、田舎、森、犬、スキンヘッド、パンクバンド、グロというB級映画の素晴らしい要素を見事にアンサンブルさせたとも言える一作。
サンプリング映画なのかもしれないが、面白かった。
ちなみにスキンヘッドのボスは車椅子のハゲで最強のミュータントのパトリック・スチュワートさん。いつもいい人なイメージで気がつかなかった。凄みがやばい。てか歩けるんだw
メモ得点メモ
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど  8.5/10
・映像のアプローチ 9/10
・映画の美術面 7/10
・キャラクターの魅力 7.5/10
・音楽 7/10
・上映時間と個人的趣味 8.5/10
83点

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