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◎【映画感想】マネー・ショート 華麗なる大逆転 【89点】◎

「華麗の裏にある大きな悲劇を忘れるな」
マネー・ショート 華麗なる大逆転
アメリカ2015年アメリカ映画アメリカ

製作
ブラッド・ピット
(『ワールド・ウォーZ』)
監督
アダム・マッケイ
(『俺たちニュースキャスター 』『俺たちステップ・ブラザース -義兄弟-』)
出演
クリスチャン・ベール
(『ダークナイト』『プレステージ』『アメリカン・サイコ』)
スティーヴ・カレル
(『40歳の童貞男』『ラブ・アゲイン』『フォックスキャッチャー』)
ライアン・ゴズリング
(『ドライヴ』『ラブ・アゲイン』『スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜』)
ブラッド・ピット
(『イングロリアス・バスターズ』『ファイト・クラブ』『ワールド・ウォーZ』『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』)
マリサ・トメイ
(『レスラー』『ラブ・アゲイン』『リンカーン弁護士』『ハート・オブ・ウーマン』)
メリッサ・レオ
(『ザ・ファイター』『フローズン・リバー』『プリズナーズ』『オブリビオン』)
製作をブラッド・ピット
監督、脚本をアメリカの名物コメディ番組、サタデーナイトライブ出身のアダム・マッケイが務める。
アメリカの金融危機の仕組みとそれで大儲けした男たちの物語。
『マネーボール』の原作者マイケル・ルイスの小説が原作の映画。
監督のアダム・マッケイはもともとコメディ番組出身で、その後も盟友ウィル・フェレルと傑作コメディ映画『俺たちニュースキャスター』を監督。
後にウィル・フェレルとマーク・ウォールバーグの『アザーガイズ俺たち踊るハイパー刑事!』を監督したが、そこでアメリカ金融問題を扱ったコメディを描く。
特にエンドロールがその実態をわかりやすく描いていたが、今作ではついにその一部始終を描いた映画を彼のコメディ畑の経験が感じられる作品になった。
また『俺たちニュースキャスター』で異形な存在を熱演したスティーブ・カレルが本作ではメインキャラを演じ、唯一観客と同じ目線でリーマンショックの一つのアメリカの終末を体現してくれて目頭が熱くなる。
プロデューサーは、ブラッド・ピット(というか彼の会社)。
本作でも伝説のトレーダーとしてちょこっと登場。個性が強くてやばいがちゃんと大儲け。
クリスチャン・ベールは今作でも怪演。
しかもこのリーマンショックを一番最初に予知した男として、確実な投資として住宅ローンの崩壊に多額の金額を通しする。
結果を知っててもアメリカで数年前から結果を予測し一人勝ちとも言える状況にたどり着いたのだから本当にすごい。
また難病も持っており、それをいとも簡単に演じるクリスチャン・ベールの不気味さも相まって、すごい印象的なキャラクター。
インタビューにも載っていたが、クリスチャン・ベールは他の役者と全く共演していない。
すげぇ映画。
相変わらず素敵なライアン・ゴズリング
変な髪型でおしゃれ。
冒頭からこっちに話しかけてくるわけで、その異様な感じが2年前に見た『ウルフ・オブ・ウォール・ストーリト』を彷彿させてくれる。
映画の構成がやばい
おしゃれで、ウィットに富んでる。
確かに金融業界は専門用語だらけで、置いてけぼりを食らうこと請け合いだが、それをわかりやすくするために、旬の俳優たちを打ち込み観客をびっくりさせてくれる。
そういう誰も考えないことをやるセンスは、サタデー・ナイトライブ仕込みと言っても過言ではないと思う。
そして脚本の構成も面白い。
一見すると豪華俳優陣が手を組んで、アメリカの一時代の終末を乗り切って大儲けするかと思いきや、
それぞれ独立した物語が複数に進行し、クロスするかと思いきや絶妙にしない。
でもターニングポイントは同時で、そこで一気に逆転する。
なかなか複雑な脚本だし、すげぇ映画だわ。
Netflixに追加されていたので、再鑑賞。
やっぱりすごい映画。

小難しくて地味な映画なのに、色々なインサートショットでコラージュ化して見ごたえたっぷりにしている。
根本的には何を言っているのかわからないが、断片的な理解で、全体を把握すことは可能。
濃い俳優陣のイケてる共演も非常に魅力的で、騒動を知った大元のクリスチャン・ベールが誰とも共演しないなどかなり攻めた作品だな。
ブラピ周りの俳優陣もすれ違うだけという、すごい構成。
ウィットに富みながらもスリリングに映画を進行し、また意味不明な世界をわかりやすく、そしてオシャレに描くことで、興味を無くさせずに、最後まで見入ってしまう非常にすごい映画だなと改めて思った。
メモ得点メモ
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 9.5/10
・映像のアプローチ 8.7/10
・映画の美術面 8/10
・キャラクターの魅力 9/10
・音楽 8.5/10
・上映時間と個人的趣味 9/10

89
邦題はなかなかひどいが、まぁ仕方ないか。
映画のエンドロール直前のエピローグの衝撃がハンパない。チャンベール演じるバリーの次なる確実な賭けが「水」ってのは、アメリカを超えた世界レベルの話で今度はうちらも当事者だって思って戦慄。
他にもリーマンショックの映画を見るなら『マージン・コール』『インサイド・ジョブ』あたりがオススメ。
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