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☆ミッドナイト・イン・パリ 2012年度30本目☆

「ウディ・アレンのSF文化系最高傑作。」

『A Little his REDEMPTION.』映画オタクの映画批評~season Ⅶ~-ミッドナイト・イン・パリ
アメリカ2011年アメリカ制作アメリカ

監督
ウディ・アレン
(人生万歳!、それでも恋するバルセロナ、ウディ・アレンの夢と犯罪、アニー・ホール、マンハッタン、ハンナとその姉妹)
出演
オーウェン・ウィルソン
(ホール・パス/帰ってきた夢の独身生活<1週間限定>、ミート・ザ・ペアレンツ3、マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと、ザ・ロイヤル・テネンバウムス)
レイチェル・マクアダムス
(君への誓い、恋とニュースのつくり方、シャーロック・ホームズ、きみに読む物語、消されたヘッドライン)
マリオン・コティヤール
(コンテイジョン、インセプション、エディット・ピアフ~愛の讃歌~、タクシー)
エイドリアン・ブロディ
(プレデターズ、スプライス、キングコング、戦場のピアニスト)
キャシー・ベイツ
(タイタニック)
マイケル・シーン
(フロスト×ニクソン、トロン:レガシー)
トム・ヒドルストン
(マイティー・ソー、戦火の馬)
レア・セドゥー
(ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル )
映画ネタバレ真面目なあらすじ映画
2010年の夏のフランスのパリでのお話。
ギル・ペンダー(オーウェン・ウィルソン)はハリウッドで若くして大成功した脚本家だ。しかし彼の仕事は安っぽ娯楽映画が常で、決して芸術的ではなかったのだ。
ギルにはお嬢様育ちで美人なフィアンセのイネズ(レイチェル・マクアダムス)がいる。
そしてこの度、イネズの父親がフランスのパリに出張することになり、ギルとイネズは便乗しパリに行く事にしたのだった。
ギルは将来パリに住む事を夢見ており、また現在小説を書くべく仕事を休んでおり、その小説の舞台もフランスのノスタルジー・ショップが舞台の物語だ。
本格的な作家になろうと意気込むギルだが、小説は全然進まない。
そして観光に来たギルは、イネズの友達のポール(マイケル・シーン)と出会う。
ポールは自身の歴史や芸術の知識をひけらかし、ギルは気分を台無しにされてしまうが、イネスはポールに興味津々。
ワインの試飲会に参加したギルとイネスは、イネスをポールに委ね、一人真夜中のパリを歩いて散策しんがら一人で帰宅しようと考えた。
だが、しかしギルは帰り道を見事に迷ってしまう。
そんな矢先、深夜のベルが街に鳴り響き、ぐったりしているギルの元に一台のクラッシックカーがやってくる。
ギルの前に止まった、クラッシックカーから、人が出てきて、早く乗れよ。と合図される。
仕方なく乗ったギルだったが、そこに風情のあるファッションを決めこんだ夫婦に連れられ、酒場に来たギルは、自らを過去の文学、芸術などの偉人と名乗る人々と出会い。
彼ら自身が本人であることを気づき、自身がタイムスリップしていることを知る。
自身の尊敬する作家達に出会い、また自身の作品のアイデアを貰おうと決め込むギルは、そこから飛び出すのだが、振り返るともうそこには酒場は無かったのだ。
翌日、イネスを連れて1920年代のパリに行こうとするのだが、全く向かえの来ない状況にイネスは苛立帰ってしまう。しかし直後鐘は鳴り、ギルはまたあのパリに向かうのだった。
2012年5月27日鑑賞
映画感想映画
ウッディ・アレンが愛するニューヨークを離れ、『それでも恋するバルセロナ』同様にヨーロッパの街を舞台にし、今作ではパリを舞台にした作品。で監督、脚本を兼ねており、またウディ・アレンのキャリアの中で最大のヒット作になっており、評価的にも『ハンナとその姉妹』『マンハッタン』『アニーホール』に次ぐ高い評価を得た作品で、これから多くの映画ファンに愛されるのではないか?と思われる作品。
2011年のアカデミー賞で作品賞、監督賞、オリジナル脚本賞、美術監督賞にノミネートして
おり、オリジナル脚本賞を受賞した作品だ。
まぁーとりあえず言えば、公開すごく遅かったよね。
アメリカ公開時から、極わずかの劇場でしか公開しなかったにも関わらずtop10に入って、動員数が100%を超える程の大ヒットだったらしく、それぐらい話題だったにも関わらず、公開がアカデミー賞が終わってから3ヶ月後という嫌がらせに腹が立ったのは事実。
ちょっと残念だったなぁー。
感想としては、非常に面白かった。
文芸映画野郎は、ドツボの映画だったのでは?
いや、老いてなお最高傑作を作ったのではないか?とさえ思う。
いやウディ・アレンの商業寄りの映画としては、まじで最高傑作じゃねえか?と本気で思います。
今作の主人公も相変わらずのウディ・アレン生き写しで。映画界で大成功した脚本家がパリに来て、20年代のパリにタイムスリップして、過去の偉大な文豪たちと交流するというのは、本当にウディ自身の夢なんじゃねえのか?と思ってしまう。
そんなウディの生き写しを演じたのはオーウェン・ウィルソンなんだけど、この配役が恐ろしいくらいにはまっている。(笑)
元々オーウェンは、ハリウッドで活躍するコメディー俳優でもあるけど、精神を病みやすい傾向にあって自殺を一度したり、またアート系の映画監督であるウェス・アンダーソンととても親しい中にあって、頻繁に彼の映画に参加して、脚本も共同で書いていたりしており、ぶっちゃけウディの気難しいキャラクターがそのまま演じられるような人柄の持ち主であるのではないか?
そのせいか、ウディ自身の投影であるギルがあまりにも自然。あの着崩した青いシャツさえ、ウディの普段着のようにさえ見える。もうこの時点で、非常に素晴らしいのは明確だったような?
そして映画的にも非常にエキサイティングなSF映画だった。
20年代のフランスにタイムスリップするわけだが、そこに待っていたのフランスの芸術を支えた多くの偉人たち。
正直言えば、多くの文化系野郎の夢のような状況だ。
その偉人たちを、さりげなく著名な俳優達が見事に演じており、またそれっぽい台詞も盛り込み、非常に楽しい。ただの映画オタクである自分もこのコミカルな世界観は非常に楽しめたし、客席からは、あからさまな文化系成金マダムが微笑ましいぐらい高笑いを上げているのが聞こえた。
夜な夜な、タイムスリップする展開に、多くの偉人達の登場が笑えるし胸熱だ。
しかし、気になるのはこの映画をどう終わらせるかだ?
ここまではだいたい多くの映画やアニメで体験済みだった。そしてアカデミー賞の脚本家を受賞するということは、到底考えられない素晴らしいシークエンスが待っていることは明白だ。
まさか『トロン:レガシー』のように異世界に住むヒロインを現代に連れてきてしまうようなアホな展開が待っているのだろうか?
しかし映画は、そんなことはしなかった。
ウディ・アレンは映画にふさわしいラストを盛り込んだ。
その展開は、ウディ自身の本音でもあるのが妙に笑える。
誰にだってある黄金期、時代が違えばそれも違う。筆者自身の映画の黄金期は勿論90年代。『ターミネーター2』だとかがTVでやっていた時期だ。洋楽に関しては00年代。
この記事を読んでいただけているあなた自身も黄金期は、筆者とは違うだろう。
そんなタイムスリップネタに新たなシークエンスを提供して、見る側を納得させたウディの手腕はやはり凄い。
映画のラストもこれまで同様のウディお得意のロマンチック・コメディーのようにお決まりの展開とうっかりしたジョークで、見事にオーウェン・ウィルソンはウディ・アレンを演じきった。
将来もし自分がパリに行ったら、雨の日は傘をささないで歩きたい。
メモ得点メモ
9
2012年度ベストに入るだろう傑作。しかしアメリカ人なら2011年に鑑賞することができた。ずれ込んでしまうのは非常に悔しい。
あんなに楽しそうなパリは憧れてしまうね。
タイトルからして夢見心地な映画でした。
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