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○【76点】ヒトラーの忘れもの「戦後の戦争」○

「地雷を踏んだらさようなら」
デンマーク王国デンマークドイツ映画作品ドイツ
知らなかったけど2015年の東京国際映画祭で、『地雷と少年』として上映していた一本。
原題は『Under sandet』砂浜の下。
アメリカでは『land of mine』地雷の土地として流通した。
日本ではポップさを出して動員を見込んだのか、
『ヒトラーの忘れもの』となんとも言えないポップさを感じさせる。
デスゲーム映画爆誕!!
妙なポップさが邦題から感じられるが、本作はまさにデスゲーム映画と言っても過言ではない内容。
1945年。
第二次世界大戦終戦後のデンマーク。
捕虜となったナチス兵たちは、ドイツへの帰路につくが、少年兵は別だった。
捕虜となったナチスの少年兵は、新たな任務をデンマークから課せられた。
それは、デンマーク国内にナチスによって配置された地雷の撤去任務だった。
特にデンマークの砂浜は海から上陸してくる連合国対策として200万の地雷が設置されていた。
少年兵たちは、地雷撤去後、解放されるとして、訓練を施される。
何も知らず、任務場所で待機していた中年の上官のカールは、配属された少年兵達に困惑する。
本来なら大人が来るはずだった。
ナチス兵に怒りを燃やしていたカールにとって、戦争に参加することを強いられたとも思える、少年達が一瞬の判断ミスで死に至る地雷の撤去を任される。
怒りの矛先も失ったカールは、敵国の少年兵達に同情さえしてしまう…。
実話をベースにした作品。
デンマーク内でもこの事実はあまり表に出ていなかったようだ。
爆弾撤去という、一瞬で死が待ち受ける緊迫感の中、少年たちが自由のために、地雷を撤去するというかなり過酷な内容。
実話ベースだからかなりパワフルな内容。
景色の良いビーチを舞台に、命がけで慎重に任務をこなす少年たちだが、ミスれば即死。
映画を見ている最中は「次は誰が死ぬんだ?」とハラハラしながら見ていたが、かなり大体的に人を殺していく。
またデンマーク軍の非情さも半端なく、敵国の少年たちと犠牲になったデンマーク軍の怒りの間に挟まれるカールがなかなか可哀想。
しかし荒涼とした砂浜の魅力といったら絶大で、デスゲームとの背反する感じが、
美しく劇場映えする作品だった。
下地にあるストーリーは見事だが、展開的にはちょっとテンプレートだなと思うものの、最中の嫌がらせ等もなかなか。
実話ベースでもエンタメとしても面白く、それでいてデスゲームとしてもハラハラで、
少年兵に対する熾烈なグロ描写も侮れない。
最後のあっけない展開やそこからの唐突な行動等、ちょっと変な感じだったが、全体的に面白かった。
メモ得点メモ
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど  7.5/10
・映像のアプローチ 7.5/10
・映画の美術面 7.5/10
・キャラクターの魅力 7/10
・音楽 7/10
・上映時間と個人的趣味 8/10
76点

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