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『ジャンゴ 繋がれざるもの』

タラちゃんの新作。アカデミー賞の脚本賞も獲った。
それにふさわしい出来の脚本の映画化。
まぁーそんなこと素人のオレがいうのもなんだが、娯楽と社会風刺のバランスが絶妙。
むしろ過去の奴隷制度の批判に気がつかない人もいるかもしれないぐらいの、上手さ。
これぐらい露骨じゃないものは、これまでのタラちゃんのフィルモグラフィーの到達点のようにも思える。
それでもやはりタラちゃんらしいディープなネタが多いのだろうな。相変わらず全くわからなかったけども。
しかしこのジャンゴ。自分の中では『デス・プルーフ』の次ぐらいに好きかも。
純粋に西部劇として面白い。所々監督がカメラのズームとかで遊んだりと笑える。
まぁ一番の笑える所は、タラちゃんが出てくることだけども。
とりあえず、映画の舞台設定では、奴隷がガンマンになるという非常識さを前作であれだけ、コケにしたゲルマン民族のドイツ人が解放するという展開から、今度はアメリカの白人への批判が露骨に見て取れる。
その黒人が白人をぶっ殺す姿には、アメリカに住む黒人は大喜びなんだろうなぁーと思ったり。(笑)
それを意図しているのか、タラちゃんはすげぇー。
まぁー映画界的にもタブーに挑戦したんだよねタラちゃん。
意外とぴったりだったディカプリオのクソ悪役ぶり。骸骨をのこぎりで切って、自分の手を切っちゃうし、無駄に叫ぶし。
更には、タラちゃん映画の得意な、無意味な雑談が今作では終盤まで封印されており、そういう意味でもサブカル色より娯楽色が強くなっている。まぁー本作の惜しい点としては、そのサブカル的やり過ぎな娯楽が足りないとこ。昔だったら、無駄に巨大なマシンガンとか主人公に撃たせて、うひゃうひゃすると思うんだけど、それもしないんだよねぇー。惜しい。そういう意味では見やすいけども。
しかも助演賞も獲っている本作。それは前回のタラチャン映画で、狡猾なクソドイツ将校を演じたクリストフヴァルツさん。今回は、黒人を自身の偏見の無い視点でパートナーにして、ちょっと奇人とも言える歯科医だった賞金稼ぎという役を演じている。その神的な考え方を持った彼だけども、やはり譲れない何かがあったのか。デカちゃんを…で…。正直自分の中では、彼に…欲しかった。
またラスボスが、サミュエルLジャクソンなのは注目、許されざる者の如く復讐をするジャンゴ。しかし最後に残ったのはサミュエルLジャクソンという同じ虐げられる側の黒人。
しかしサミュエルは、白人に取り入り、自ら同じ同胞である黒人を地獄へ突き落としている。
そのクソっぷりを相変わらずの質の高さで演じるサミュエルさん。さすがだよ。
まぁー最終的には、最高に面白かったけどもただひとつおっぱいが足らなかった。
その一言に尽きる。
いやそれはないか。

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