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日記。バイクの後部座席は最高ですね。

昨日は久しぶりのアルバイトでどっと疲れてしまったのか、家に帰るなり居間に座りそのままぐったりとして、いつの間にか眠りに落ちてしまった。
起きてぽやぽやしていると父親がやってきた。
浜松町でやっているつけ麺博に行くと言うのだ。
まぁーこれは自分が望んだことでもあるのだが、父親と長時間一緒にいる時は、口論している時ぐらいしかないのだ。しかも金銭トラブルでね。
突拍子もなく父親は、大型バイクの免許を取って2年は経つだろうか?不倫相手などはその荷台に乗っただろうが、自分はまだ乗っていない。
正直言って、自分は散歩やら景色を見るのが大好きだったりするのだが、あの荷台から見る景色をまだ味わったことがない。つけ麺の味なんかよりもその乗り心地が気になるので、父親と共に1時間程のバイクでのドライブを楽しむことにする。
仮面ライダーが好きな自分としては、バイクというものに憧れがある。
しかしいざ後ろに乗ってみるとこれがなかなか危ない。
風を体全体で受けることができて、加速する感覚と一つになる感覚はたまらない。
しかし自分なんかは変わりゆく景色に目が奪われ、事故を起こすのが検討つく。
そもそも車の免許も持っていない自分だ。しかしそれにしてもバイクの後ろというのは、とても素晴らしい場所だな。
そこから見える景色は、正直日本、いや東京というものを中心から見るようなものだった。
いつもの私は、東京というか町の作られた安全地帯こと歩道を歩くしかない存在だ。
そこは建物に面した灯台下暗しとでも言おうか、建物全体を俯瞰、いや遠景で視認することはできない。それに私は気がつかなかった。
だったら車はどうだろうか?それなら昔乗ったことがあるのだが、そこは所謂箱の中。
人を運ぶ箱の中、さりげなく隔離されたその箱はすなわち目に見えない壁に苛まれた景色のみが存在し、360度景色ということはない。ガンダムで言えば、ザク2のコックピットとνガンダムのコックピットぐらいに違う。
そのバイクの後ろというのは、最上級に開かれた場所だった。そこに生の風を受けることで広がる現実感。
道路の真ん中、そしてかすかに開かれた空。道という果てなく広がる奥行き。
映画が好きな人なら、この奥行きほど素晴らしいものはないと思えるのではないだろうか。
今まで近くでしか見てなかった建物たちが、ジオラマの如き姿に変わる。
自分は魔法をかけられた気分になった。ある種の王様気分だ。
しかしそれは運転という緊張感に苛まれる状態の人にも実感出来ない、自由なニートの塊とも言え後部座席の特等席のみが味わえるのだ。なかなか限定的な機会だとも思う。
景色として一番感動したのは帰り道の皇居外周のビル街。それまでの高層ビル群もやばかった。ゴジラの足があるのを想像してゆだれが出そうだった。何度調子こいて両手でガッツポーズしたかったか、そうすりゃ死ねたのだが。
てかビルの遠景ってめちゃくちゃ良いね。しかも歪なビル程面白い。そのビルがどのように改造されていたかを思うとテンションが上がる。そんな狭い場所にそういう風に作ってしまうのか!!とかなんとか。
しかし地価が高そうなビル群は本当にテンション上がった。
また自宅近郊になるほど高いビルが減っていって、全然イケてなくて興ざめしてしまったのも言っておかなくては、居住地が増える程、ビルの魅力は落ちて行く。高架とかやばかったな。
他に感動したことは、道がどこまでも広がっていること。町の特色というのを実感できた。
今までの自分は、駅単位でしか町というものを実感できていなかった。しかし道を進みながら行くという行為は、地続きで世界が広がっているという感動がある。徐々に広がって行く世界が楽しい。また人というものを俯瞰できて面白かった。グランドセフトオートのようなゲーム感が妙にあった。町というものをなんだか初めて知ったような。
ちなみにつけ麺博とやらは、着いたら、今日は入れ替えの日だったらしく、ラストオーダーまで30分とかいう最悪の展開。急いで買ったが、どれもそこまで美味くなかった。(笑)
数日前に大勝軒を喰って感動したからかもしれない。とりあえずつけ麺は濃い方が食べがいがあって好き。
父親とはまぁーそんなに会話もしなかった。時々父親と自分が似ているなぁと思ったぐらい。どんなにクソ野郎でもその血は自分に流れていて、いずれ自分もまたこの様な男になることもありうる。仕方ないことだ。所詮自分もクソ野郎なわけだし、いがみあう意味などそもそも無いのだから。父親の癖、独り言を言うのもまた自分も同様だ。ドジだしね。
しかしこんなに感動したのは久しぶりだった。映画は真ん中で見るのが一番。都市もまた真ん中で見ることこそ一番感動的なんだな。
でもすげぇー疲れた。

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