★【映画レビュー】君の名は。【95点】★

「君の名を今追いかけるよ。」

2016年日本映画作品
監督
新海誠
（『秒速5センチメートル』『言の葉の庭』『雲のむこう、約束の場所』『星を追う子ども』）
☆劇場で2回も見てしまった！☆
『秒速5センチメートル』で有名な一部でかなりの支持を受けているカルトアニメ制作者の新海誠監督が、ジブリ出身の作画監督安藤さんと『心が叫びたがってるんだ。』や『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』のキャラクターデザインの田中さんとチームを組んだ一品が『君の名は。』でーす。
劇中歌はJPOPってよりインディーオルタナロックをメジャーになっても大事にする『RADWIMPS』が担当。
声優には子役から強い支持を受け、若手俳優としても大注目の神木くん。
こんな有能な人材をまとめるプロデューサーたちマジですげぇ。
もはや知る人ぞ知る約束された大傑作だった本作。
もちろん筆者は全然注目していなかったけど、見たら
心洗われたー。
と思い、二回も見てしまった。
何度でも見れるかな。
あらすじは、
田舎の高校生と東京の高校生が不定期に入れ替わってしまうという青春ドラマ。
と思わせといて、実はSF。笑
見終わってどこか角川映画を感じさせる青春活劇。
思えば『転校生』と『時をかける少女』が根底にあるよな。
新海誠監督は初期作から男女のモノローグで物語を紡ぎ、二人の心のすれ違いを丁寧に繊細に描くのが印象的で、今作もまさにそれで、前からSFが監督の趣味だったようで、今作もSFが映画の主軸にある。
なので結果的には、監督がこれまでやってきたことの集大成。
それまで一人でやってきたようなことを、有能な作画監督と有能なキャラクターデザインが入ってきて、監督はストーリーや脚本に注力されて、かなり精度の高い新海誠監督の映画が完成した印象。
安藤さんはジブリの『千と千尋の神隠し』などもやっており、キャラクターの細やかな動き、意外にも監督が作った田舎の光景が非常に印象的。
東京も田舎（多分岐阜のあたり）がとても美麗で、監督の前作から街の光景を写実的にしたものを挿入する趣味もあり、それが映画的にも見応えあって美麗で感動的。
常日頃東京で暮らす、自分としても新宿や四谷の光景はとても魅力的に見えた。
本当にアニメ大国日本のパワーを感じる。
実写ではできない視点とか絶対ある。
またキャラクターがとても可愛く。
全体的に魅力的。
特に三葉ちゃんが最高にかわいい。
四葉のジト目も好き。
神木くんもいいし、三葉を演じた若手の上白石さんもとてもいい声でした。
◯ラストまでハラハラさせるぜ！！◯
監督の『秒速5センチメートル』がバッドエンドで鬱でMVなので、終盤は容赦なく、
バッドエンドに進むかとかなり不安に思ったが、ハッピーエンドで本当に良かった。
頑張って！ってキャラクターを応援してしまった。
監督バッドエンドやりかねないから。
お互い別々の人生を進んだとかやりかねないから。
本当に良かった。
まぁさすがに時間が
立ちすぎているようにも思えました。
三葉が8年間もぼっちってちょっと違和感。
まぁ誰と付き合ってもずっと違和感だよな。
でも東京に暮らしてたら何度かすれ違っただろうよ。
自分の半身なんだから。
◯軽い考察◯
二回目に見た時に、オープニングから未来パートから描かれていることに驚く。
現代と過去が描かれる作品で、最終的に未来に進む。
なので三葉を救えなかった世界は存在しないんだなと。
またあの紐というか糸を物語の構成で印象的に使っていて、すごいなと思う。
あの紐のおかげで、二人は繋がり合えたんだなと。
また酒を飲んだことで、瀧くんの中に三葉の半身がいるから最後は引き寄せあったのかな。それか紐がお互いを引きつけたのかもしれない。
そういう小道具を印象的に使ったのは、とても良かった。
まぁ瀧くんは男目線で言えば、何度も揉みまくったおっぱいの感触を忘れられず、他の女のおっぱいを揉んでもコレジャナイ感あったと思う。
番外編でいいから三葉たちの事件からの8年間が描かれるといいな。
◯BUMPじゃないRADなんだ！！◯
劇中歌をRADWIMPSが担当。聞いているとかなりBUMP OF CHICKINの影響を感じるというか似ている。
でも歌詞の感じがやや後ろ向きで、どこかパンキッシュになっている。
その不協和音が本作の簡単には結ばれない二人の運命と戦う姿に絶妙にマッチしていて、いい。
特に『前前前世』の入れ替わりのコンスタントに描くハイライトや終盤の最後の入れ替わりと彗星との死闘を描いた際の『スパークル』はとても印象的になっていていい。
iTunes Storeでダウンロードしてしまったよ。
誰そ彼時の夜と昼が溶け合って、意識の混合で複数の個が無体になっていく様が奇跡へと紡ぐあたりはよくできているな。
☆今年一番ロマンチックだった！！☆
得点
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど  10/10
・映像のアプローチ 10/10
・映画の美術面 10/10
・キャラクターの魅力 8/10
・音楽 9/10
・上映時間と個人的趣味 9/10
95点
高すぎる気もするな。
Blu-ray早く欲しいなぁ。

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