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△【64点】すずめの戸締り【解説 考察:物語は東日本大震災に勝てるのか?】△

隕石、水害、そして地震

はじめに

“まえがき”
閲覧いただきありがとうございます。
本ブログは筆者の鑑賞記録保管を
目的としたブログです。
副収入目的で色々SEO対策をして
おります。
閲覧いただきありがとうございます。

本ブログ記事を読むことで
私が味わった娯楽作品の
カタルシスを追体験できるかも
しれません。

ですがこの記事を読むことで
追体験するのではなく
映画を鑑賞して
自分自身でカタルシスを味わって
ください。
私以上の発見と出会うことが
できるのではないかと思います。
本日はご訪問いただき
ありがとうございます。

製作

2022年日本映画

311に挑む驕り

監督

新海誠
君の名は。
天気の子
・言の葉の庭
・雲のむこう、約束の場所

ネタバレ あらすじ

ネタバレあらすじ
2022年の日本。
九州地方の宮崎県。
17歳で高校2年生の岩戸鈴芽。
彼女は2011年3月11日東日本大震災が
発生した時、東北の海岸沿いの
街に住んでおり。
1人親の母親を亡くしていた。

彼女は叔母と一緒に
宮崎県に移住し一緒に暮らしていた。

ある日、長身の長髪イケメンと
すれ違い様に近隣の廃墟のことを
聞かれた鈴芽。
彼女は彼に一目惚れした。

彼が気になった彼女は
廃墟まで彼を追うが
そこで彼女は扉を見つけた。
扉を開くと不思議な景色が
広がっていたがそこに入ることは
できなかったのだ。
近くにあった石を抜いたが
その石は猫に返信し
どっかに行ってしまう。

とりあえず学校に向かう鈴芽。
登校後のお昼に
その廃墟から火の煙のようなものを目撃。
その直後緊急地震速報が
携帯に届き自身が発生する。
彼の危機を感じた鈴芽は急いで
廃墟に向かう。

そこでは長髪イケメンが
あの扉から禍々しきものが
出ており彼は
扉を頑張って閉めようとしていた。
禍々しきものの衝撃波により
廃墟は一部崩れ、その破片が
鈴芽に落ちるのを防いだイケメンは
怪我を負う。
どうにか扉を閉めて封印した彼を
鈴芽は手当をすべく
彼を家に招くのであった。

彼の手当をした鈴芽。
そこに1匹の野良猫が現れるが
猫は先ほど石から変身した生物であった。

猫はイケメンこと大学4年生の宗像を
鈴芽の大事にしている壊れた
子供用椅子にしてしまう。

呪われた宗像は猫を追い
鈴芽もまた彼をおう。
猫は四国行きのフェリーに乗り込み
2人もそれに乗り込んだ。

しかし猫は別の船で四国へ移動。

鈴芽は突如石になった宗像と
一緒に旅に出ることに。

四国の愛媛にたどり着いた2人。
猫は特徴的な顔のもふもふにより
ダイジンと呼ばれ
ツィッター上で写真が拡散される。
その写真をもとに
ダイジンを追う2人は
新たな禍々しいオーラを目撃し
緊急地震速報が鳴り響き
地震が発生するのであった。

近所の土砂崩れにより
廃墟となった集落にある
学校へと向かう。
椅子になった宗像と協力し
扉を閉めた鈴芽。

本来なら見ることができない
禍々しきみみずのようなオーラは
地面に倒れ込むことで
地震を起こす危険な存在だ。
宗像は閉じ師の家系として
この仕事を先祖代々行っていたが
巨大な大災害を封じ込めていた
要石だったダイジンが
逃げたことで
大きな災が再び
起きることを止めるために
ダイジンを捕らえる旅をし
鈴芽はその補佐を行うことになるが
鈴芽の叔母はとても心配していた。

ダイジンによって神戸の廃墟の
災いの扉は開かれ。
そして彼の次なる目的地は
東京であった。

しかし旅を続けていく最中
椅子になった宗像は
自分自身がダイジンにより
要石になるという呪いを移されており
人間として生きれる時間に
限りがあることを
理解し始めるのであった。

2022年11月18日劇場版鑑賞
2022年43本目



新海再び

2022年11月現在
日本興行収入歴代5位で
250億円を『君の名は。』で
稼いだ伝説のアニメ作家新海誠。
その次の『天気の子』も
141億円という日本興行収入
歴代14位という記録を持ち。
合計すると『千と千尋の神隠し』
よりも稼いでいる激ヤバな
作品を2連続で生み出し。
近年の映画大金高騰や
全てのシネコンで劇場を
貸し切るほどの回数を上映したりと
容易に記録塗り替えが
できてしまうシステムが
出来上がっているにしても
それでも2010年代後半の
オリジナルアニメ映画として
邦画を牽引する存在へと
昇華してしまった
低予算で内省的な作風が
多かった新海誠さんですが
今や時代を担う存在として
『天気の子』続く
オリジナルアニメ映画が爆誕。

その名も『すずめの戸締り』

スルーしようとも考えた自分ですが
予告編にて
日本各地の廃墟を巡って
災厄のドアを閉めて
災厄を封印するという和製SFに
魅力を感じまして鑑賞しました。

時代の担い手として3.11を描かずにはいられないのか

成功したクリエイターとしての驕り

今作ではそれを感じずにはいられなかった。

今作では2011年3月11日の被害者を
主役に据えて
その時のトラウマが
フラッシュバックするという
若干PTSD的な闇深い主人公が
冒険と恋愛の旅を超えて
その痛みの先にも確かに
喜びも存在するという

めっちゃ前向きなメッセージを掲示してくる

災厄として描くのは地震で
生々しい緊急地震速報の描写もある。
3.11については直接は描くことはせず
結果としてその犠牲者の彼女が
その痛みを超えて解放されるという
物語なのだが

見終わって全然得しないし
メッセージ性が強すぎる気もする。

そこを描くために
緩和剤としての恋愛だったり
冒険だったりという
作り手の苦労というものを
感じさせる作品だったなぁと。

監督としても3.11を風化させようとする
国やマスメディアにどうしても
警報を鳴らしたかったようで
オリンピックやら再開発やら
コロナ対策で被災地の復興は
過去にされていることが
許せなかったのだと思う。

流石に日本映画界を救ったような
男の希望を止めることなど誰も
できないだろう。
ある種監督の思いや願いに満ちている作品
なのだがそこにさらに
監督の意味深なオマージュがあって
なんだか見ていてしんどい。

成功作品の面影を借りて

今作の監督の思いについては
紛れもないオマージュを感じたし
むしろ監督のエンタメを
作るのではなく思想を描いた
作品としてちょっとに苦手だった。

あの痛みはあまりにも大きく
キャラクター1人の行動で
どうにかできるような内容では
なかったと思う。
結局この作品自体も
あの大災害に負けてしまったと
個人的には思えてしまった。

その痛みを和らげる手法として
王子が野獣やカエルに
なってしまうという
物語の手法を借りて
主人公の初恋の人を
椅子にするトリックで
作品を愛らしいものにした。

そして謎の存在を
愛くるしい猫として扱い
突如普通の猫のような
趣にすることや
作品中にユーミンの楽曲を
流すことで
『魔女の宅急便』の面影を借りている。

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さらには東京にて大地震を起こそうとする
禍々しき存在の歪なCGについては
まるでエヴァンゲリヲンの使徒だった。

またこれは良い点なのだが
日本のありそうな伝承を巧みに
利用して閉じ師という仕事を
作ったのは面白い。
見ていて『ペルソナ4』を
思い出した。

劇中には過去作の『君の名は。』の
瀧くんの声をした芹沢を登場して
何か根幹的なつながりを
見ているものに与えたりと。

そして『天気の子』でもあった
微細な東京や高速道路の姿など
多くの魅力を織り交ぜながら
根本的な過去の災厄に
立ち向かおうとしているのだが

そこに辿り着くまでのキャラクターのドラマが散漫していて心情が分かりづらい

宮崎→愛媛→神戸→東京→東北
という道中で主人公はそれぞれに
人に出会いそれぞれの価値観に
触れていくというわけなのだが
そのドラマに並列して
災厄の封印というガジェットが
あるわけでどっちつかずで
散漫としている。

コロコロと映画は引っ掛かりを
作ることなく最後に着地してしまった。
というのが自分の印象でした。

またなんで成功者ってのは
地域貢献みたいなことして
自社の部下とかに感謝せずに
第三者の社会貢献に走りたがるのか?

日本社会への癒しに挑む
社会貢献じゃなくて
監督を応援している
オタクたちへのご褒美が
欲しかった部分はあるんだよ。

ちょっと主役2人の声が…

個人的な価値観だが
今作の宗像は
ジャニーズの若い人が担当。

序盤は舌足らずで下手だが
後半は持ち直した。

主役の鈴芽も若手の女優が担当で
めっちゃ下手だった。

こういう感じがジブリ作品の
オマージュのように思えるが

2010年代から
海外からのNetflixの援助や
AmazonなどのVOD配信で
制作費が若干増えたのか
声優さんも上手い人が
一気に増えて育っている中
この素人採用っていうのは
自分も耳が肥えてしまって
辛かったです。

なんだかんだ34歳の
おっさんですけど
肩の力抜いてみれるから
アニメは適当に見ているんだけど
毎週高クオリティのアニメ
数本見ているのが常ですからね。

時代のアニメの高品質化というとこはあるよねぇ

アニメの品質ぶち上がり問題

本当に直近のアニメ
質が高くてクソやばい。
『鬼滅の刃 遊郭編』
『チェーンソーマン』や
『進撃の巨人』
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』
『呪術廻戦』
などなど2020年代に入って
地上波フォーマットの1話20分程度の
アニメーションのクオリティが
クソ高い。

むしろ『天気の子』や
『君の名は。』は時代の先駆けで
凄まじいクオリティの映像を
浴びることに感動したが
地上波がそのレベルに
追いつき始めているのが
本当にやばい。
むしろその感動が
手軽になったことで
映画のアニメに対しても
実写寄りの作風は
評価しづらくなってしまって
むしろデフォルメされている方が
良いのではないか?
と思う部分もある。

前作でスポンサーから怒られた?

流石に前作ほどの
マーチンダイジングのような
日常の品物が随所に出てくるような
描写は減っていた。

むしろ『天気の子』は
心の貧困の象徴のような
扱いで出てきたので
出資者から首を傾げられて
「今回は遠慮します」とかに
なったのではないか?
と思うのでした。

今作はどこまで興行成績いける?

やはり今作でも100億越えを
狙っているように思える本作。
公開日は異常な上映回数でしたね。
IMAXもIMAXサイズで製作した
『ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー』
をどこかしてまでも上映
しておりました。

実際今作はリピートしたいか?
人に勧めたいか?
となると結構しんどい。

やはり3.11の悲劇に
全く立ち向かえていない。

物語の敗北を感じた

やることの意義は確かにある。
そして散漫した物語で
挙句登場人物も
「闇が深い」という台詞があったり。

また終盤の強引な大怪獣バトル感
好きなんだけども
そこでのそれは一体何か意味が
あったのか???
と思う所もあった。

あれで敗北してたら
再び福島で震度7が起きてた?
という恐ろしいプロットだったのかな?

ダイジンの無垢な感じで
封印することをやめて
自由を得ようとするが
結局再び石になる
犠牲の物語も心が痛い。

今作は『天気の子』のような
明確なハッピーエンドの
エピローグの言及は避けて
ふわっとした淡い終わりがある。
それもなんか物足りなかった。

結局数年に一度閉じ師として
閉じる旅をしないといけないのか?
そして鈴芽もまた相棒として
一緒に旅をするのか?
その辺りの未来のワクワク感が
描かれず。
ジブリだったらそういうの
上手いのになぁと思うとこもあった。

そんなわけで
流石に3作目もあって
時代も変わった所もあって
そこまでヒットしないのでは?
と思うのでした。

hisSCORE

・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 7/10
・映像のアプローチ 7/10
・映画の美術面 7/10
・キャラクターの魅力 5/10
・音楽 5/10
・上映時間と個人的趣味 6/10

64点

音楽が普通の映画風だったのと
ここぞって時に
ドヤって感じがして残念でした。
映画=ミュージックビデオでも
よかったんです。
それぐらいに音楽流しまくっても
よかったんです。

あと地味に深津絵里が声優してて
衝撃でした。

ダイジンの大臣らしさ全然わからんし。
魔術使って人間にカモフラできるのも謎。
扉閉じる瞬間の人の営み。
最後の時がくっそえぐかった。

また本作では津波の映像はないが
実際にYouTubeなどで
当時の津波の映像や
2011年に家で生中継して
平地が津波で削がれる姿を見たものとしては
本当にあの傷は拭いきれないし
個人の問題で消化してもいけないもの
だなぁと感じる。
自分が生き残れるとかそういう
問題じゃないし
それを拝金主義や個人の資本主義の
価値観で安全を奪ってはいけないことだなと
そういうことの方が大事な
ことなのではないか?と改めて思った。

『君の名は。』はフィクションに
物語が勝利していて最高だったんだがなぁ。
現実に立ち向かうのは厳しいよ。

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