★ドライヴ 「10年代に生まれた最高の映画の1つ」95点★

「新たな怪物の誕生に映画オタク歓喜。」

ドライヴ
アメリカ2011年アメリカ映画アメリカ

出演
ライアン・ゴズリング
(ブルーバレンタイン、ラースと、その彼女、ラブ・アゲイン、きみに読む物語)
キャリー・マリガン
(17歳の肖像、私を離さないで、シェイム)
車あらすじ車
アメリカ西海岸ロサンゼルス。
ある所に夜な夜な強盗の手助けをする運転手がいた。彼はロサンゼルスの道を知り尽くしており、鮮やかな手口厳格なルールで強盗犯達を逃がしていた。
昼の彼は、車工場で働いており、その主の提供のもと映画のカースタントを担当もしていた。
その主の依頼で、近く開催されるカーレースのドライバーを依頼された彼は承諾する。
そんな彼はある日、アパートの隣室に住む子持ちの人妻アイリーン(キャリー・マリガン)に一目惚れしてしまう。エンストしている所を助け、徐々にお互いの距離を縮めて行くなか、アイリーンの夫が、刑務所から出所し、二人の関係はおしまいに思われた。
しかし、夫のスタンダードが、ある日襲われているのを目撃、スタンダードの状況を放っておくとアイリーンや子供にまで被害が及んでしまう。
隣人の運転手は、スタンダードに協力をすることにしたのだが…。
2012年4月1日鑑賞 2012年度4本目
車感想車
オレの今年度が始まったわけですが、早くもベスト10候補が現れた。早いだろ。
衝撃レベルと言えば、2009年の『第9地区』を見た時に近い程の衝撃。
新鋭監督と俳優の登場と物語というか、映画としての面白さ。
そして語るべきは、デビッド・リンチとタランティーノを足したような振り切った暴力感。
それに相反するロマンティック感とノスタルジー。
ロサンゼルスの今まで見た事も無い80年代感や、監督こだわりのライティングにより生まれたネオン街。
音楽の妙に古いテクノポップは、最初と最後に観客を異世界に旅立たせてくれる。
「面白いじゃねぇかよ。この野郎!!」
映画は、まずは観客の心を掴むべく、強盗劇から始まる。
しかし主人公であるライアン・ゴズリングは、条件やルールを提示するだけで、ジョークも余分な表情もなく、機械的に強盗に手を貸す。
この構成は『トランス・ポーター』と酷似していように思えた。
待っているのは、スリリングで映画を加速させるようなド派手なアクションか?
しかし観客の期待は見事に裏切られるのだった。
そこに待っていたのは、ロサンゼルスの隅々までの道を知る男の、強盗のお手伝いを馴れ合いする男の冷静でcoolな追っ手の対処だった。
鮮やかに仕事を終えて1人ロサンゼルスのネオンに消えて行く男。
ピンクのネオン文字で描かれる『drive』というタイトルロゴ。
ここで映画オタクたちは唸りを上げる『トランス・ポーター』なんて全然おもしろくねぇや!!
この素晴らしいオープニングには、監督の当てつけさえ感じさせてくれる。
そしてこれから観客を待っているだろう映画の方向性も提示してくれている。
『トランス・ポーター』みたいなB級アクション映画では無いんだよ。
そうもっと知的で寡黙で元祖映画的で、80年代にリスペクトを捧げた運転手の物語なのだ。
その名前さえ明かされない男を演じるのはライアン・ゴズリングだ。
2011年のアメリカ映画界で一番旬でホットな俳優と言えば、彼だし筆者大注目中の俳優だ。
本作で彼は、名前さえ名乗る事も無く、5年前にふらっとロサンゼルスにやってきて、それから金にもこだわらず夜な夜な車を改造したり強盗のお手伝いをしたり、昼間はお気に入りのドライヴスポットを探したりという生活感を感じさせることのない謎の男だ。
しかも細身であり、車の技術以外は特にない、ここもあえて引き合いに出すが、『トランス・ポーター』のジェイソン・ステイサムとは真逆の非ヒーロー型の主人公であり、むしろその生活感の無さと唐突な純愛展開を考慮すれば『ノーカントリー』のアントン・シガーに近いものさえある。
そして中盤以降の彼を形容するには『ターミネーター』のT-1000こそがふさわしい。
非常に映画ファンたちの愛すべきモンスターなのだ!!
そのモンスターを手塩にかけて丁寧に作りあげたことじたいやはり偉業であり、多くのアメリカの映画評論家たちのベストムービーに入れる気持ちもわかってしまう。(笑)
あのライアン・ゴズリングの寡黙さと終盤の狂気っぷりを考慮するだけで胸が熱くなってしまう。
映画は、安っぽい?いやノスタルジックな恋愛模様がつづくのだが(この時点でも非常に面白い描写はあった。スーパーでのキャリー・マリガンとのさりげない距離を置いた幸福感、これは日本映画の『容疑者Xの献身』的で、面白い距離感と幸福感だった。)、前科持ちの夫の帰宅と共に映画はバイオレンス方向と運転手の裏の顔を描いていくことになるのだった。
そこで運転手は見事にトラブルに合い。秘めていた狂気を吐露していくのだった。
これ以前にも彼の秘められた狂気は垣間見られていたのだが、そこからは凄い。『トランス・ポーター』が安心なアクション映画だったら、こっちはパーフェクトな人間の開けては行けない蓋を開けてしまった男の物語という、映画ファンが大好きな文芸バイオレンス映画だ!!
細いからでショットガンを血まみれになりながらぶっ放す。
マッドメン』で出ていた美人秘書の顔面も木っ端微塵。

監督もなかなかのこだわったバイオレンス描写だ。血の色も良いし。
そこからは往年の名作ギャング映画やメーターの振り切れた運転手の孤独な戦いが披露されていく。
その様はまさにデビッド・リンチ。
少しテンポを上げてしまったのは残念だが、監督の描写力もメーターを振り切っており、印象的な音楽を利用や、エレベーターでの殺し屋と対峙しながらキャリー・マリガンとのキスシーンのスローモーションからの(ここのライティングも凄い)殺し屋を惨殺するシーンの生々しい音やその様。その後のキャリー・マリガンの表情も良いね。
痩せっぽちの運転手の背中にはどんな過去が秘められていたのだろうか?
ここまでやっているんだから5年周期で色々な街でこういった事件を起こしているに違いない。(笑)
そしてラストシーンのネオンの向こうに消えて行く車と、BGMで流れる楽曲。
あなたは人間で本当のヒーロー。
金さえもいらず、違う街へ旅立つ、人間とは思えないモンスターぶりに非常に興奮した。
また映画界に新たなモンスターが誕生したのだった!!
とりあえず、カースタント用のマスクを付けて『ヘル・ボーイ』を殺しに行く様の倒錯具合は、デビッド・リンチ。
非常に面白い映画でした!!色合い映像音楽俳優物語、全てがドツボでした。グロ描写も良かったね。
うっかり車から出てルール崩壊したり、普通にカーチェイスしたりとね。
「面白いじゃねぇかこの野郎!!」
あとおやっさんが、『ブレイキングバッド』の人だって2015年になって知った。
メモ得点メモ
物語の面白さと上映時間 8.5/10
映画の奥深さと世界観とオリジナリティ 9/10
キャラクターの魅力 10/10
監督の映像演出と印象的なシーン、映像を使った話の描き方 10/10
音楽 10/10
俺の趣味 10/10

95
現代には稀な怪物映画。埋もれる事無く多くの人に愛される事を期待したい。
読んでて面白かったから加筆修正は特にせず、得点だけかえます。by2015年5月17日
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