△【62点】アナと雪の女王2【解説 考察 :ディズニー地獄の無駄続編】△

アナと雪の女王2

製作

2019年アメリカ映画

サーミ人
ごめんなさい映画

あらすじ

現実だとノルウェー方面の北欧の架空の小国アレンデール王国。
国王と王女の亡き後にエルサ姫が自身の氷の魔法の力を暴走させた事件から、3年が経った。
エルサとその妹のアナはアレンデール王国を統治していた。

2人は過去に、父親からこの国の過去の物語を聞いた。
かつてこの国の近くの森には精霊がいた。
そこに住むノーサルドラと友好関係を結ぼうと考え、水害に困っていた彼らを救うため、エルサの祖父でアレンデールの先代の王は、
ダムを作るのであった。
ダム完成の祝いの途中、突如ノーサルドラとアレンデールは戦争を始める。
そこに立ち会ったエルサの父アグナルは、動揺して頭を痛めて気絶してしまう。
そしてノーサルドラの女性に救出された彼はアレンデールに帰還し、王へとなった。
精霊たちはその行いに怒り、森を封印し、森を魔法の霧で閉ざし、進入も脱出もできないようにしてしまった。

天真爛漫だったアナは21歳になりだいぶ落ち着くようになった。
しかしエルサは最近夜な夜な謎の歌声を耳にするようになっていた。
そして自身の魔法の力がさらに強くなっていることを感じており、この城ではその力を閉ざしているため、ストレスを抱え込んでいた。

エルサはその歌声が気になり、魔法を爆発させてかつて閉ざされた森へと向かう。
異常を感じたアナとその恋人でそろそろアナと結婚したいクリストフ、彼の相棒のトナカイのスヴェンと魔法の雪だるまのオラフ。
彼らはエルサに追いつき、4人で森に向かう。

2019年12月13日劇場鑑賞 2019年97本目



結局ありのままで生きられなかったエルサ

海外の評判がそんなに良くも悪くもなかったが、精霊系の冒険映画を最近見てなかったから気になったので鑑賞することにしたが、
仕事終わりに貯まったポイントで格安IMAXのチケットを購入したのに、直前になって寝落ちして見逃し、
再度別の劇場でポイントを使って字幕版を無料鑑賞に成功。

まぁ見終わって思ったのが、

いらない続編だった

そりゃもともと何部作で制作しようとは考えてなかった作品が、大ヒットしたから続編を作るとこうなってしまうよな。
世界観の拡張、キャラクターの掘り下げなど色々なことを考えた結果、
何故エルサは氷の魔法が使えるのかを焦点に置き、
また彼女がその秘密を探る必要性を高めるために、
冒険に出る必要性として、
謎の声という設定を盛り込んだ。

そこまでは何だかわかるが、
そこのロジックに際して、
アレンデール王国には隠された暗い過去があった。
魔法を使う民を侵略した結果、侵略者の先代の国王は殺され、
森は封印。
逃げ延びた王は、魔法の民の生き残りと恋に落ちて、結婚。
アナとエルサは白人と森の民のハーフで、
その森の民を救う物語という設定にし、

アナとエルサに暗黒な過去という葛藤と冒険を与え。
さらにアナに対してはクリストフのプロポーズ大作戦の要素も盛り込み、
暗いだけの展開だけにとどまらず、クリストフの恋物語として明るい側面も盛り込んだ。

結局のところ続編を作るために、妥当な物語を作り込み、クライマックスに落とし込んだ作品。
業務戦略性が高くなった。

何も考えない観客だったら、大ヒット映画の続編が公開したしやることないから鑑賞するかで、とりあえず業務戦略は成功。
妥当な物語を作り込んだし、まぁ不満もないだろう。
しかし凝った映画好きにとっては、ただただ蛇足の続編でしかない。
ちゃんと見たんだから文句言ってもいいよね?

サーミの人ごめんなさい映画

1作目の時点で問題視されていたことが、2作目では主要登場人物として描かれる。
正直1作目の問題を知らなかったら全く分からなく、2作目に唐突に描かれたノーサルドラの人々。

もともと1作目にはサーミ人の文化を意識したキャラクターのクリストフが出てくるのだが、
白人として登場してしまった。
トナカイと生きる遊牧民、衣装デザインもサーミの人から盗用しているが、全く違う人種として登場。
そもそも全く知らなかったが、彼らの伝統的な音楽も盗用し、BGMとして映画の序曲やラストに流用している。

ディズニーのホワイトウォッシュと文化盗用の子供向け映画に対してはあるまじき姿勢

今作ではそこの問題に対して真摯に向かい、
サーミの人を意識したノーサルドラの人々を登場させ、
サブキャラクターとして4人は出してきた。

しかし映画において無駄な登場人物を登場させることは物語としてのシンプルを台無しにするものであり、
必要だから描いたのではなく、前作の件の申し訳なさから描いたので、ただただ無駄な要素でしかないのだ。

ちぐはぐな展開に困惑

めっちゃ変な映画

すっごい変な映画だった本作。
前述の『スターウォーズ』の暗黒面に支配されてしまったアナとエルサの2人の重い物語に対比してのクリストフの呑気なラブコメ要素。
この素っ頓狂なアンバランスさを顕著にしたのが、
アナに置き去りにされてプロポーズ大失敗した彼の失恋ソング。

この演出が、まさかの『ボヘミアン・ラプソディ』の大ヒットでのクィーンのPVをパロった演出を盛り込んでおり、

90年代風の男性が歌うメロディアスなラブソングのダサ目のPVをトナカイを用いて描くというなんとも珍妙な演出。

おれは冒険映画を見ているはずなのに何故懐メロ系のPVを???

これはこれでディズニーの高い技術力に興奮するが唐突な珍妙さに開いた口が塞がらない。

エルサはいつから精霊だったのか??

精霊という要素は冒険映画において全く嫌いじゃないし、わくわくする。
どんな精霊がディズニーによって具現化されるのか?とわくわくして鑑賞した側面が強い。
火の精霊は良かった風の精霊もよかった水の精霊も映像表現がすごかった。

さてさてそんなわけでエルサは実は精霊だったけども。
という真実がわかるのだが、
このときの姿がなかなか謎だった。
海を越えて最果ての島にたどり着き、なぞの存在によりアレンデールの過去を母の力?によって目にする。
しかし悲劇的な過去に心を打ち拉がれてしまい、
エルサは氷漬けに。
※正直象徴的な展開すぎて何故こうなったか?などは意味がわからないし。
唐突に始まったアイススケート的な展開にも演出の力強さは良かったが、何故こんなことになったのかが意味わからない。

そのときの服装が服と地肌が同化している。
というか彼女の服装が謎。彼女の魔法によって服ができているようにも思える。
つまるところの彼女は服をきていたのか?それとも彼女はずっと裸で、実はずっと精霊だったのか?
という点がすっごい気になる。
結果的に精霊になるので、その部分はずっと裸ってことで解決できるが、

もしや1作目からずっと人外だったのかもしれない。

その辺りを映画は全く描かない、ぼけぼけ細部と個性の強過ぎる演出のせいで、変な映画過ぎるのだ。

あと土の精霊が複数人いてしかもタイタンという展開で、他は単体なのにこっちは複数ってどういう整合性なんだよ!
とさすがにげんなり。

映像すごい

ディズニーの映像技術には驚いた。
中盤の魔法を爆発させるシーンの氷の結晶の演出もすごかったが、
水中のシーンも炎のシーンもずっとすごい。
最後の洪水を止めるシーンの光の加減もすさまじい。
洞窟の岩や濡れた岩肌もすごい。
映像だけならアカデミー賞のアニメ賞を受賞しても違和感ない。
ピクサーの『トイストーリー4』もすごかったが、こっちもめちゃめちゃすごい。
ディズニー映画やばいな。
ヘンテコな演出と物語にはがっかりだが、映像面では大満足した。

1の物語はゴミ箱へ

さてさて1と2のつながりについても気になる。
隣国のハンスがアナの立場を狙って結婚しようと画策する物語であったが、
その隣国の要素を無視して、離小島の最果てにある場所に精霊の真実を突き止めるという物語なのだが、
最終的にはアレンデールは魔法のあふれる精霊がどうとかこうとか?っていや隣国の設定は?
外交問題は?となんとも困った設定だ。

また1でその魔法の力の折り合いをつけることにしたエルサだったと思いきや、
その魔法の力を使えない現状に苛立っていたということが2であっさり明かされる。
なんだったんだ1。
結果アレンデールの支配者では飽き足らず、あの城では手狭だったので、
魔法の森や大陸、大海原を駆け抜ける存在へとなるが、
それこそ隣国と揉めるのではないか?

邪推すぎるが、そりゃエルサ20代後半に差し掛かり、彼氏もずっといないし、
妹は心優しいイケメンと夜な夜なイチャイチャされたら、そりゃあ精神も病むよな。
いやそんなことよりも政治的側面どうすんだよ。
エルサの気持ちはわかるが、
人間じゃなかったんですという展開は、ちょっときついな。

総評

結局2は続編として妥当な物語を紡いだが、
穴だらけだったな。
それを映像と演出でねじ伏せたディズニー地獄の無駄続編!
新スターウォーズ再来って感じ!!

hisSCORE

・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 3/10
・映像のアプローチ 9/10
・映画の美術面 7/10
・キャラクターの魅力 5/10
・音楽 7/10
・上映時間と個人的趣味 7/10

62点

それでも2人の辛い運命に感動して泣いたおっさんがここにいる。

そういや本編の歌より、
エンドロールのパニックアットザディスコとウィーザーのカバーの方が今回は良かったな。
残念。

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