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◯電人ザボーガー 2011年度85本目◯

「現代の特撮好きには向いていない井口イズムと原点への愛の映画。」

A Little his REDEMPTION.~season Ⅵ~-電人ザボーガー

日本2010年日本制作日本
監督
井口昇
(片腕マシンガールズ、ロボゲイシャ)
予告編

赤バイクあらすじ赤バイク
25年前の東京、議員達を護衛する警察官。最近議員を狙う事件が多発。
そして彼らの前に生首が出現。首は女体と合体し手下がぞろぞ。彼らの名前はΣ。
隊長として現れたのはミスボーグ(山崎真美)だ。怪人を召還した彼女は議員を襲い細胞を抽出した。
他の議員も狙われる中、そこに一台の奇妙なバイクを駆る青年が登場。彼の名前は大門豊。
そして大門豊がヘルメットについているマイクで「GO電人ザボーガー!!」と叫ぶと乗っていたバイクはロボットに変形。
そのロボットは大門の父の残した最強の兵器なのだ。
大門の父はΣに囚われたが死を選び、残された大門にザボーガーを残したのだ。
自分の正義を信じ大門は秘密警察として悪の組織Σと戦うのだった。
なんとか彼らを撃退した大門たちだったが、議員の若杉は不満だった。
そしてまた若杉がΣに狙われるのだが、大門自身が彼に正義があるのか疑問を抱き、また戦いの最中味方の裏切りにあったミスボーグを救ったことにより奇妙な絆が芽生えてしまい…。
そして第2部。
現代の東京。全てを失った中年の大門豊(板尾創路)は、日々の生活さえまともに過ごせていなかった。
Σ団は総理大臣になった若杉と仲良くやっており、最終兵器の完成も目前だった。
そんなΣ団の本拠地から一体のサイボーグが脱走。
その女性型サイボーグが向かった先は、大門のもとだった…。
2011年10月20日鑑賞



赤バイク感想赤バイク
1974年に1年半程放映していた特撮番組の『電人ザボーガー』が30年以上の歳月を経て現代の日本の技術を駆使して映画化!!
監督は、『片腕マシンガールズ』や『ロボゲイシャ』などを監督しスシタイフーンを通し海外で高い評価を得ている井口昇さん。
もともとはAVやTVホラーなどを監督していたちょっと変わった経歴の持ち主の監督ですが、そのエロ技術とグロ描写が一部の客層の心を掴み、日本ではカルト的人気を得ているようだ。
ちなみに筆者は井口昇さんの映画は見たことありません…。
そもそもザボーガーというのは、70年代にピープロという製作会社が作った特撮ヒーローテレビ番組で、ウルトラマンや仮面ライダーとは違い社長の個性を反映したちょっと際物が多いようで、一部のファンにはいまでも愛されているシリーズよりも個々の作品一つ一つが独創的で、変身ヒーロー番組を人気にした火付け役だったようだ。
その中の一つとして存在したザボーガー。は変身はしないが、ロボットと人間の友情、からくりロボットとしての醍醐味があったようだ。また厳密にはピープロは委託側だったようだ。
作られた理由はパンフも買ってないのでいまいちわからないが、とりあえず依頼されたので監督は製作したようで、自分自身もカルト映画監督から大衆映画監督へのステップアップを志しているようで、得意のエロやグロは抑えているようだ。
そういわけで感想を書いていこうと思います。
筆者的には、期待していたより楽しめなかったかな。
その原因はやっぱり井口監督の作品を見た事が無かったことが起因だったと思うんだよなぁー。
確かにCGの技術は胸熱で『~ヤマト』よりも良かった。
ザボーガーが変身したり必殺技を使ったりするシーンはとても良かったし、TV版のださいコスチュームや敵キャラの現代での技術の再現などもちょっとした薄汚さもあって良かったし嬉しかった。
昭和のヒーローをパロッたような主人公の人物像もクスクスと笑えたし、BGMの方向性も胸熱だった。
特に青年期を演じた古原靖久さんは非常に良かったと思う。彼はやっぱり特撮系のTV番組ゴーオンジャーで主役のレッドを演じたようでして、こういった作品にはピッタリだったと思うけど、より突き抜けていてある意味ではコメディでありながらある意味では非常に正しい演技を披露してくれていた。
そこまで優れているのに何がいけないかというと、やっぱり井口監督の世界観に純粋について行けなかったんだと思うね。
そもそも筆者はなんだかんだで現代の仮面ライダーを結構応援していたりするんですよ。
正統なヒーローが結構好きなんですよね。その所為で、本作の絶妙なテンションについていけなかったというのは絶対あると思います。
ある意味では完全な変態映画だし、そもそもザボーガーについても詳しくなかったりして、いまいちこの映画の対象外だったような気もします。
楽しかったことは確かですが。
第2部から大幅に井口さんの個性も強くなる。
本作は2部構成でして、結構長く1部をやった後におまけのように2部が始まるわけですが、筆者は2部構成が苦手なんですよね。
んでその主人公が板尾さんなんですが、これがね特撮ファンとしては受け入れるのがちょっと難しい。
そうなると映画的にコメディかだとか考えてしまうわけでして、また1部と違いこちらはヒーロー要素よりは人間ドラマがメインとも思えるわけです。荒唐無稽感が異常だったりぶっ飛んだ展開、特に巨大女子高生には本当について行けなかったりしたわけで。苦手だったかなぁー。
それでも秋月を演じた 宮下雄也さんはやっぱり暑苦しくて素敵だったりしたのですが、あまりにも荒唐無稽過ぎるし、もう少し特撮的アプローチも筆者的には欲しかったんだよな。
ただ第2部は完全に『電人ザボーガー』をリアルタイムで見ていた世代へのご褒美的存在だったと思うのですよね。20代の筆者が「ああだ。こうだ」言った所で完全に対象外だったことは明白だったわけで、変態さも堪能できないとなるとただ見ているだけ状態になるわけです。
筆者的には、ストロングザボーガー自体がファンサービスだったとしてももう少し練ってほしかったり、ライバルロボとかもっと見たかった。
でも映像、特にCGは全体的に面白かったよ。やり過ぎ感は強かったけど頑張っている映画だったと思う。
俳優陣の頑張りは特に異常で山崎真美さんは新境地開いていたし、今後が楽しみ。
逆に柄本明とか何言ってるかわからなかったりしたり竹中直人もなんだか謎だったし。
誰だか若い世代に押されてる感も映画ファンとしては非常に嬉しい。
第2の『愛のむき出し』のようになるのだろうか?それはないか。(苦笑)
細部についての感想としては、ビキニ姉ちゃんが出てきてそっから恐竜でてきたー。原作オマージュだろうな。
巨大女子高生の上をバイクで走るのはとてもフェチな構図だ。アルマゲドンのケツあごもびっくり。
ザボーガーとの殴り合いのシーンは面白かったなぁー。
ストロングザボーガーの強さが不明確かなー。
山崎真美が良いんだよ。触手プレイはさておき。かなり体当たりだった。
女子高生の件がとことんフェチなんだよな。
原作はどうやら敵との恋愛だとか息子だとかは出てこないようですね。
オリジナル要素は良いのか悪いのか不明だけど、エンディングを見る限りかなり原作のイメージを再現しまくったみたいです。偉いです。
メモ得点メモ
7
うーん。微妙だったと思うけど、リアルタイムでザボーガーを見ていた世代。井口さんの作品を見た事がある人にオススメ。特撮ファンは正統派の内容でバランスが取れていない変態映画なので敬遠を。
映画ファンは、ちょっと難しい立ち位置なので、余裕があったらで良いと思います。

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