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△プレミアム・ラッシュ 2013年36本目 △「反社会的自転車アクション目白押し!」68点

「ニューヨークの街は車より自転車が危険。」

$『A Little his REDEMPTION.』自称映画オタクの映画感想部~season 7~-プレミアム・ラッシュ
アメリカ2012年アメリカ映画アメリカ

あらすじはこちら。
感想
2012年の8月の暮れにアメリカで公開された作品である『プレミアム・ラッシュ』
主人公には、2010年代一番の注目若手映画俳優であるジョゼフ・ゴードン=レヴィットだ。
監督は、監督業としては、いまいち成果は出ていないが、脚本家としてはとても売れっ子のデヴィッド・コープ。彼は『スパイダーマン』『ジュラシック・パーク』『ミッション・イン・ポッシブル』『メン・イン・ブラック3』の脚本に携わっており、脚本家としてはハリウッドで大成功している。
だが本作は、2010年に撮影されたのだが、そのままお蔵入りし、2012年に劇場公開されたのだ。しかしお蔵入りであったことが災いしてか、海外メディアの評価は、割と高く、今は亡きロジャー・エバートさんも☆4つ中3.5をつけた!!また日本では劇場公開されずDVDスルーされた。
興行成績もよくなく、制作費を取り戻すことは世界興行を合わせてもできなかった。
その作品がレンタルされていると知り、とりあえずレンタルしてみた。
内容は、シンプルな低予算なものになっている。
元々は2008年の小説の映画化作品になっているのだが、90分の映画用に中身を変えているようにみえる。
ニューヨークの都市部ウォール街を舞台に、そこで働く自転車の運送業のメッセンジャーを題材に、汚職警官と荷物を奪い合うチェイス映画だ。
とりあえず一番に注目したいのが、ニューヨークの街並を縦横無尽に駆け抜ける自転車アクション。ニューヨークのイメージでいうと、恐ろしい交通渋滞やおしゃれな街並を思うのだが、その本質はビジネス街、街には山ほど車、山ほど人間がいる。そのわずかな車と車の間、人と人との間を高速で駆け抜けるメッセンジャーは、とてもスリリング。
ニューヨークの街並を新しい視点で収めている点では、非常に面白い。
映画は、至極丁寧に自転車と並走してくれる。むしろ金かかっていなさそうだが、もの凄く金がかかっているんではないか?と思うぐらい車と人が入り乱れている箇所を収めている。
しかしここで一番に思うのは、面白いというよりは、道徳的に非常に危険と思えることだ。
主人公の自転車には、そもそもブレーキがついておらず、それをむしろ推奨している。
「ブレーキなんてあるなんてお前は全然いけてない。」
日本では、それが問題になって芸能人が捕まったりしているので、この映画は反社会的過ぎるし、真似されたらまずい。
その結果この映画は劇中内で多くのトラブルを誘発しており、キャラクターはそれを日常と考えており、反省の色など一切ない。おれたちは悪くないと主張しているようだ。
そのアウトロー的精神こそ、映画的であり非日常的であり、娯楽映画らしい面白さを平常に兼ね備えている点では、非常にオーソドックスでありながら、的を得た題材になっていると思う。
だがこの内容をニューヨークの市民が見たら、怒り狂うのではないか?
「そうだよ!あのメッセンジャーまじいらつくぜ!!」
実際にニューヨークではこんな危険な走り屋とも言えるメッセンジャーが1500人いて、全速力で駆け抜けているらしい。なかなか恐ろしいな。
そういった新たな視点を与えてくれるという意味では、非常に為になる映画だ。
肝心の内容としてはリュック・ベッソンの『トランス・ポーター』をニューヨークのビジネス街オンリーにして、運ぶ物を人間から、紙切れに変えて、ダウンスケールし、銃を排除したような内容になっている。
そういう意味では、物足りないのだが、普段見れないアクションの数々を堪能出来ると思えば、まぁー良いか。
また自転車が身近にある私たちには、特に共感できるアクションや、全く共感できない自転車の走行などもあり、ちょっと身近な面白さもあると思う。
更に注目したいのが、マイケル・シャノンの悪役ぶり。
彼ってサブカルな映画にしか出ていないイメージだが、今回ではステレオタイプな悪徳刑事としてジョゼフ・ゴードンに立ちはだかる。
こんな娯楽映画でもマイケル・シャノンはやはり一癖ある。ちょっとしたゲイリー・オールドマン級のいやらしい感じの演技が、印象的で主役を喰っている。(笑)
また本作の人種の多さも印象的。
ヒロインはドミニカ系の美人で訛りが強い、依頼人は中国人、主人公のライバルはアフリカ系となんだかすごーくごちゃごちゃしている。メッセンジャーのオーナーはぱっと見インド系だし。
その分主人公のジョゼフはボーズで挑んでいるのだが、この主役なのにヒールな感じが、自転車で暴走している程度しかないので好きにもなれないし、嫌いにもなれない中途半端な感じで、キャラがいまいち立たず、まあ演技力は普通に高いのだが、あまりにも薄味醤油過ぎて、印象が本当に薄い。ただ芸が細かいのは言うまでもない。
てかジョゼフ・ゴードンは仕事選ばないね。(笑)
特に良かったのは、メッセンジャー周りの小道具のこり具合や、キャラクタの素振り。
技巧的にもそれっぽい社会不適合なファッションと素振り、事務所などなど、デザインが非常に上手く行っていると思う。まぁードラマ性は少々安っぽく、題材のメッセンジャー自転車アクションを主眼に置いており、一応中国資本を感じさせた事件の発端や結末である。
安い映画でもあるのと、確かに題材などは面白いのだが、これをどう売りにして商品化するのか?と言えば、かなーり難しい映画だと思う。
ただレンタルで見る、またはテレビで放映されているのを見る程度なら、普通に楽しめる映画なので、機会があればどうぞ。
得点
68
驚くようなアクションはありました。これを映画館で見るとどんな感想を抱くのだろうか?
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