★この記事をまとめるとこんな感じ★
製作
2018年アメリカ映画
監督
あらすじ
寂れたゲームセンターのアーケードゲーム機の中ビデオゲームの世界のお話。
ゲーム筐体のキャラクターたちは、昼はゲームの登場人物として人間に操られる。
夜は仕事が終わったビデオゲームの住人たちがそれぞれの筐体の中で生活し、各々の時間を過ごしていた。
ラルフはフィックス・イット・フェリックスというビデオゲームの悪役。(『ドンキーコング』というタワー形式のゲームのオマージュ)
ゲームの住人たちと仲良くしたいラルフだったが、悪役として設定でか、大きすぎる図体や乱暴すぎる性格が災いし、ゲームの世界では嫌われ者だった。
しかし違うゲームの主人公だったが、違うゲームからやってきたターボによってその存在を消されていたヴェネロペを救ったことによって、
自身の悪役という役ではない自分自身のアイデンティティと親友を30年目にしてようやく手に入れたことで、彼は新たな価値観で日常を過ごすことができるようになった。
それから6年。
アーケードゲームは増えることなく、ラルフは親友のヴェネロペと毎日色々なゲームを行い、クリアし、もはや2人にとって知らないものはなかった。
そんな日々に飽きてきたヴェネロペ、そしてこんな日々に心底幸せを感じていたラルフ。
しかしある日、退屈な日常に飽きたヴェネロペのためにラルフはヴェネロペの世界のレースゲームに侵入し勝手にコースを変えてしまう。
そして実際に人間がヴェネロペを使ってプレイした際に、勝手に挙動するヴェネロペと戸惑う人間の拮抗が崩れた結果、ヴェネロペのゲーム筐体は壊れてしまう。ヴェネロペのゲームを製作した会社は既に倒産しており、修理ができない状態だった。
しかしゲームセンターに来ていた子供がオークションサイトのebayにて壊れてしまった部品が販売されているのを見つけるが、オーナーはその価格が、
壊れたゲームの売り上げより高いため、ヴェネロペのゲーム筐体を売ってしまうことに決めたのだった。
ヴェネロペのゲームの住人たちは急いで脱出した。
自分の居場所を失ってしまったヴェネロペだったが、オーナーが新規に導入したwi-fiを用いて、インターネットの世界に行き、ebayで部品を手に入れようと考え、ラルフもヴェネロペを心配し、同行する。
そして2人はインターネットの世界に飛び出した!!
ebayにたどり着いた2人は、オークションのことを理解せずに、800万円もの大金で部品を購入。
しかしお金が全く払えないというかお金の概念もなかった2人。
お金を稼ぐために高難易度ゲームに挑戦したり、YOUTUBERになろうと画策するのだが、
そうこうしているうちにヴェネロペは毎日違う日常が送れるこの世界に魅了し始められてしまい。。。。。。
2018年12月22日 劇場鑑賞124本目
前作良作
さてさて『トイ・ストーリー』のビデオゲーム版とも言える『シュガー・ラッシュ』でしたが、
主役を嫌われ者の悪役にすることで、本筋として悪役であることが自分のアイデンティティなのか?愛されることはないのか?
その葛藤を生かし、物語としてその壁を越え、壊し屋としての自分のアイデンティティを見つけ、その力を使い、
困っていた人を救うことで、アイデンティティと親友を手に入れた1本。
それだけにとどまらず、ネタ元が完全に任天堂のスーパーマリオのドンキーコングで、そのパロディーとして配管工ならぬ修理工のフィックス・イット・フェリックスというマリオのパロディをメインに起き、8bitのゲームらしさを劇中でも大事にし、カタカタとした描写を用いることや、
他のゲームからも実在する『ストーリート・ファイター』や『ソニック』『パックマン』などもゲスト参加し、ゲーム好きの心を鷲掴み。
そして現代の『コール・オブ・デューティー』のパロのSF戦争ゲームの世界で暴れたり『マリオカート』のパロの世界で暴れたりと、
人気ゲームを色々とオマージュパロしながらもアドベンチャー大作であり、自分探しとしてもうまく描け、独特な世界観も功を奏して、
かなりの良作だったわけ、それが次なる映画『ズートピア』でも同様のテーマやストーリーラインでさらにバディ要素なども入れたりと超大傑作だったりと、本作の『シュガー・ラッシュ:オンライン』は期待値が高かったわけです。
インターネット擬人化映画???
というわけで吹き替え版にて劇場鑑賞。
鑑賞中は気がつかなかったが前作から6年。
小学生だったらとっくに卒業して思春期に入っちゃうぐらいの年数。
かなりチルアウトな日々をラルフはヴェネロペと過ごしていたみたいですが、
ラルフはヴェネロペに依存し始めたようです。
さてインターネットと繋がってしまった『シュガー・ラッシュ』の世界。
自分たちの世界を救うために、インターネットの世界を旅することになったヴェネロペとラルフという物語。
人物描写は前作で描かれたため、人物葛藤的には難しく、より凶悪な敵が登場して、ラルフとヴェネロペを苦しめるというわけでもなく、
目的のものを手にいれるお使い映画だったわけで、
そのお使いの道中に出てくる擬人化されたインターネットの看板がコミカルに描くことで、
独特な世界観でインターネットを映像化しているのだが、それしか能の無い映画
2010年代のインターネットってこんなことあるだろ?説明してやるよ
ちょっと捻くれた発言だが、見ていて終始そういう風に思った。
例えば『サーチ』でも登場したebayの要素。
ここではインターネットオークションと出てますが、日本だとメルカリとかヤフオクだけど、即決価格で売ってる側面もあってね。
自分も2回ぐらい利用したことあります。
このebayが革新的だったのかはわからないですが、そういったインターネットが人間の歴史を変えた的なインターネットツールを丁寧に擬人化している。ツィッターだったら鳥がバーバー出てきてリツィートを表現したり、巨大なグーグルの存在やアマゾンの存在。
インターネットを利用する人はインターネット空間で自分のアバターになって、謎の乗り物でサイトに飛んでいく。
細やかなインターネットというものを説明する映像のガジェット一つ一つが古臭い
インターネットの入門書のような作風に終始飽き飽き
そのあるあるとあるあるを失敗してネタとして笑わせる感じがすっごく自分の中で滑ってて、全然面白く無いんですよ。
学習教材か何かなのかな???
ポップするスパム広告みたいなのが出てきて、それにはまって物語が進むってのもなんだかなぁー。
オンラインゲーム(GTAO)が登場!!
今回は車を盗んで銃を撃ったり、トラップあったりとなんでもありのオンラインゲームが登場。
コンセプト的に『グランド・セフト・オート・オンライン』だと思われ。
今更グラセフかよ。とどこまでも古臭い感覚の映画だなって思ったわけです。
まぁさらに『ワイルドスピード』の要素も盛り込んでるんですけどね。
YOUTUBER要素がキツイ
映画好きとYOUTUBEってどうなんですかね、相性いいんですかね?
僕はYOUTUBEはそんなに見ないし、生配信とかもそんなには見ない。
映画見たり、ゲームしたりと大画面コンテンツ好きみたいなとこあるんです。
その交わうことのできないコンテンツが共存するような、そしてそれが妙に胡散臭くてなんなんだろうか、
全体的に毒が隠しきれてないんだよ。
インターネットの素晴らしさと怖さを描く微妙なラインの映画
これね。あると思う。一見すると楽しい映像の映画であり、説明書のような内容の映画。
そりゃインターネットというものを知らないキャラクターがインターネットに出て、いろんなものに触れていくわけだから、
そういう要素は強くなる。
そしてそれと同時に無知の恐怖が描かれていて、スパム広告にはまって、悪いことに加担したり、
気に入らないからウィルスを使ったり、人気動画を盗作などを平気で行う。
その一見すると物語としての一部だが、かなり倫理的にアウト。
映画的には悪役は存在しないが、純粋過ぎるゆえに悪という立ち位置でラルフが再度悪役に落ちていってしまう。
さらには、ヴェネロペとの対立にまで発展し。。。。
価値観の違う親友との別離の物語
この映画の憎いところは、面白くはなかったが、視点自体は面白いところ。
今作では親友のラルフとヴェネロペ。
この2人が、ある種、成長によって卒業を迎えて、故郷から離れて上京してしまう友人だったり、
夢のために別れを決意したカップルだったり、
親元を離れることになった息子や娘だったりという、そういう時間の変化の中での新たな自分を見つけた人の話であるわけ。
その妙な物悲しさが、リアルであって、それを受け入れるラルフの父親であり親友であり、恋人である存在、
人間に求められる包容力、例えば本作で出てくるプリンスたちが、結ばれる王子にはそれは無いかもしれない。
そういうあまり焦点の当たらなかった人間性をディズニー映画に持ち込んでいる。
その視点としてはやっぱり面白いなぁと思う。
ディズニープリンセスに頼ったのは間違いか??
インターネットの特性上、自由に自社の製品を出すことができたようで、
衝撃のオールディズニープリンセスが総登場し、喋ったり活躍したりする。
ある意味作品の大きな魅力になったと思うが、その禁じ手に近い行為自体がこの映画の限界的な部分もあったと思う。
スターウォーズのキャラも登場し、アイアンマンも登場。
ディズニーという巨大フランチャイズキャラクタービジネスをこれでもかと表現した内容。
しかしある意味それも監督自身の毒だったのかもしれない。
『レディ・プレイヤー1』に似てるが。。。
オンラインゲームを舞台にし、そこに隠された秘宝を求めるアドベンチャー映画『レディ・プレイヤー1』。
同様に各種ポップアイコンを多数映画内に盛り込み、それらがキャラクターとして登場し活躍する。
作品の根底のコンセプトは共通しているが、本作と『レディ・プレイヤー1』は明確に映画のカタルシスが違うわけで、
あくまでもインターネットというものの概念を説明的に映像化し、ネットリテラシーに対する映像化であり、監督の持ち前の毒が前面に出てしまい、
映画的なエンタメカタルシスは鳴りを潜め、ドラマ的側面やらが前に出てしまった。
むしろ『レディ・プレイヤー1』は『シュガー・ラッシュ』に近い側面があるが、どっちにしろ映画的な面白さは『レディ・プレイヤー1』に軍配が上がったと思う。
『シュガー・ラッシュ:オンライン』は自分にとってとても期待はずれの映画だった。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 6/10
・映像のアプローチ 6/10
・映画の美術面 8/10
・キャラクターの魅力 7/10
・音楽 7/10
・上映時間と個人的趣味 4/10
58点
エンドロールは超長いけど最後にオマケあるよ!!
エンドロールが色んな企業ロゴやらキャラクターが登場したせいか、すっごく長い。
でもそのあとにおまけ映像!フローズン2の特別映像があるよ!!!!
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