「人という殻に閉じこめられた、中身を青春の中で一つになった高校生の幸せな映画。」
1985年アメリカ制作
予告へのリンクはここから
STORY
1980年代のアメリカの高校が舞台のお話。
学生生活で問題を起こした5人の生徒達が学校の休日の日に集められ課題をすることになるが、彼らは学内で、それぞれ違ったカテゴリーに属した人間だった。
自習が始まった中一番に問題を起こし出したのは、不良の生徒だった。運動神経抜群の生徒は苛立ち始め、お嬢様である少女は不良生徒の一番のちゃかしの対象になってしまった。
それを見てあざ笑う不気味な少女。その状況を冷静に考え普通に会話に入ろうとする学年でかなりの学力を有する少年。
朝一で始まったこの自習は、先生の怒りを引き起こし、どんどん延びて行く。
だが、不良生徒を中心に彼らはまとまり始め、暴走しだすのだった。
2010年8月13日鑑賞
いやなんて素晴らしい映画なんだろうか。
この映画は、いわゆる写実映画とでも言えば良いのだろうか?
面白い物語や映画と言うよりは、社会の本質を描いたような、そういう青春偶像劇だ。
高校という場所に生息する人間達のそれぞれの象徴の様なキャラクターを出し、それぞれの本質をさらけ出さし、最高の感動を与えてくれる。多いに泣いた。
他者とは他人であるか、物ではなく、同じ種族の動物であって同じく悩む。
この映画が個人的にやばいのが、仲良くなった彼らの一人が、
「今度学校であった時、君たちは僕を無視するかい?」のセリフ。
一度でも心をかわした人達だが、自身の立場や交友関係とはほど遠い人達という現実。
実際自分もこういった体験をしたことはあるが、それはその場だけの青春であって、明日になれば今日のことは嘘になってしまうものだ。
それが高校生という特有のルールのある時代だと余計に。
それが露骨に描かれることによって、見てる側のあの時の感情を呼び起こし、えぐりながらも、この映画の登場人物は「希望」を持って、「僕たちはそんなルール」に負けやしないと言ってくれる。
それが心にぐわんぐわん来るが、残念ながら今自分はフリーターでしか無い。
彼らの物語を抱いて、大きくなることなんて出来やしない。
悲しいけど、彼らは皆でマリファナを吸って暴走してくれる。
あの時の寂しさを彼らは乗り越えて、目覚めて行くんだ。
だって彼らは人間なのだから。
得点
8点
人生に一度は見て欲しい映画に認定です。手に入る機会があれば見てください。なかなか普通に楽しめます。
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