「丁寧に江戸時代の武士が現代にやってきてしまったのを描いた秀作。」
2010年日本制作
監督
中村義洋
(ゴールデンスランバー)
出演
錦戸亮
ともさかりえ
予告編
STORY
現代の日本の東京の高級住宅街付近でのお話。
シングルマザーの遊佐ひろ子(ともさかりえ)は、会社に務めながら幼稚園の遊佐友也を育てている。
元来仕事が好きなひろ子は、定時に帰宅して息子の迎えに行くことが悩みであり残業を望んでいた。
そんなある日のこと、侍のコスプレをした人を出勤の際に目撃した二人。
帰宅時に、友也に翻弄されるひろ子は、そのコスプレ野郎に遭遇する。
外見だけでなく、言動も異常なそのコスプレ野郎に困惑するひろ子だが、どうやら迷子らしく、お腹も減ったらしく、仕方なく部屋に連れて行き、飯を振る舞ってあげる。
話を聞き、どうにかまともに会話が出来るようになるが、やはり自分を江戸時代の侍だと高言し、また江戸時代の金銭を取り出したりと…。
とりあえず、その日は部屋から出たその侍、木島安兵衛(錦戸亮)だった。
そして数日後、仕事に忙しいひろ子は幼稚園から急な連絡を受ける。
急いで退社し、そこに行くとそこにはやつれてみだりのだらしない安兵衛の姿があった。
話を聞くと車に弾かれそうになった友也を安兵衛が救ったという。
とりあえず彼を親戚と偽ったひろ子は、帰路で安兵衛から事情を聞くが、さまよった結果、完全に孤立して、遊佐家の人間以外は怖くて話しかけられなかったらしい。
とりあえじ、部屋にあげ、彼の実家を休日に探すことにした。
そして彼の家があるという麻布に行くのだが。
やはりそこに彼の家は無く。
困った安兵衛は、ひろ子に、自身が家のことをやるので、しばらく部屋に居候させてくれと懇願。
ひろ子はその申し出を受け入れたのだった…。
2011年6月20日鑑賞
ジャニーズの錦戸亮と伊坂幸太郎の小説の映画化作品で数多く手がけた中村義洋が同名小説、ちょんまげプリンを映画化。
製作はジャニーズの事務所が行っている。
また監督脚本は、同じく中村義洋さんが行っている。
本作には、テレビ局が関わっていないジャニーズだけが関わっている。近年では珍しいケースだ。
また本作は、小規模公開、全国で26館のみの公開で、記録的な大ヒットをした作品で、記録を樹立している。
そういうわけで感想。
もともとの原作は、「ふしぎの国の安兵衛」というタイトルで、途中で「ちょんまげぷりん」に変更された。
なので、別にちょんまげもぷりんも関係の無い映画だった。
どちらかといえば、現代に江戸時代後期のお侍さんが、現代にやってきて困惑しながらも一つの家族と交流しながら、昔の方が良かったものもある。
というような現代にもの申す的面白さが強い。
またその時代の違いのニュアンスがギャグとしてもあり。
冒頭の侍がポケモンカードゲームをするという展開は、かなり笑える。しかもそれが物語本筋に生きているのも良い。
物語の展開的には、シングルマザーのひろ子と木島安兵衛のほんわか物語を子供の友也が騒動を起こす的な方向性だ。
その子供の友也のトラブルメーカーの実力は逸脱だ。(笑)
その名演も見事だが、それが今のTVドラマで活躍に繋がっているんだから納得だろう。
錦戸亮の侍については、個人的には終盤以外は好評。
だがひろ子がともさかりえでしかないのが残念。確かに味はあるものの、ともさかりえの演技は全部一緒というのも拭いきれない。
金田一少年と何も変わっていない気がする。(笑)
まぁーそのダメさがぽいんだけど。
そのお侍さんが現代を世直しする物語展開や音楽だとかが、昔見た「スーパーの女」のようにも思えて、監督自身、伊丹十三の助監督だったらしいからその影響もあるのではないかと思う。
結構面白かったのだが、終盤が一気に落とされる。
やくざとの戦闘が一気にB級感が押し寄せてくる。まぁー笑えるのだが、あんのなのいたらおかしいというか。
あと結構ホラー要素あるよね。監督ホラー出身だからかな?子供が宅配便で送られていてそれが段ボールから出てくるのはマジでホラー。
キングオブコメディーの今野が良い味出しています。汚さが良い。
ただラストがマジでえぐい。ここまで来てあのラストって、普通にバッドエンドでしょ。
なんか登場人物納得しているけど、これからどうすんだよ。(苦笑)
まぁーでも最後のタクシーでの木島の告白は結構良かった。江戸時代にもそういうのあるんだって。
江戸時代的思考からするとやっぱり家は女外は男が常識だけど、現代になるとそれが壊れていて、それに戸惑う木島だけど、出来ることをする為に家に入るというのが異質で面白い。
そこに料理の才能があるというのは、まぁーちょっとあれだけど、それでもその後のお菓子作り大会では、伊丹十三みたいでなんか楽しかったし、その後の展開も結構良かったと思うよ。終盤はなんか変だけど。
得点
8点
結構良かったな。役者とかも好印象だったし。製作委員会システムじゃないから楽しめたのかな?
おすすめです。
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ブルーレイは販売されなかったみたいです。女性はブルーレイ買わないからね。(噂)
買う程でも無いけど、地上派でやる際は見ることを勧める。
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