『仮面ライダーゼッツ さよならのミッション』感想:一言でいうと
バイクは最高。でも相変わらず夢のように無茶苦茶
映画『仮面ライダーゼッツ さよならのミッション』を劇場鑑賞。60点。冒頭のバイクチェイスやライダーたちのアクションはかなり見応えがあり、映像面ではTVシリーズ同様に楽しめました。
一方で、物語は相変わらず夢のように無茶苦茶。特に困惑したのが、心停止した小鷹を救う場面で突然登場する「コードナンバー:エイト」。いや、誰だよ? 重要な場面を全く知らない新キャラに解決させる展開にはかなり置いていかれました。
この記事では、コードナンバー:エイトへの困惑、劇場版の時系列、バイクアクション、新フォームや歴代CODEエージェントの共闘などを中心に感想を書いています。後半にはネタバレあらすじがあります。
製作
2026年日本映画
出演
2026年8月11日劇場鑑賞
2026年29本目
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コードナンバー:エイトって誰だよ?全く知らないキャラで蘇生を解決
感想とか書く前に一言言いたいのですが、全く知らない、新キャラを急に出して物語の大事な展開を解決させる機能として出すのはどうかと思う。本編もやりたい放題で話がよくわからない状態で絵力だけで許されてる作品だと思うけど、流石にコリャないよ。
該当のキャラはコードナンバー:エイト。
心停止して死んじゃった小鷹さん。正確には、莫が見た「玖門によって小鷹さんが消滅させられる予知夢」を変えるために、予知夢では全く見なかった展開を作ろうとして、莫自身が小鷹さんを殺害。
残った死体を特殊アイテムのリカバリーカプセムで蘇生しようとするが失敗。諦めたところに唐突にコードの医療班としてエイトが現れ、しかも主人公の莫と顔馴染みという全くわけわからん展開。
エイト以外にも謎の医療班の方がAEDによる措置を行い、小鷹さんの心拍が元に戻り復活という、困惑の展開。困惑しすぎて娘に「エイトって誰?」と聞いてしまいました。
もしかしたら東映特撮ファンクラブ(TTFC)で配信されているスピンオフ作品に登場するのかな?と思ったのですが、私が確認した範囲ではエイトの情報は見当たりませんでした。映画公開前に公式から発表されていたCODEのエージェントもゼロからセブンまで。映画を観た2026年8月11日時点では、映画先行キャラなのか、この後TV本編に出てくるのかもわかりませんでした。
映画を観た当時は、コード自体、小鷹さんに壊滅させられたと思うのですがまだエージェントいるの??という困惑もありました。一応莫の妹設定の美浪がコードナンバー:セブンティーンなので、9〜16も存在するなら、まだ未登場エージェントがかなりいることになります。
とりあえず普通に考えて、この後この問題をどう解決するのか?って思ったら、なんでも治せる薬を別のルートから入手してきたみたいなクソシナリオ過ぎて驚きました。

※ここからテレビシリーズ最終回のネタバレあり
テレビシリーズ最終回視聴後に追記:エイトの正体と映画の時系列
エイトは莫の後輩にあたるCODEのエージェント
結論からいうと、最終回と放送後の東映公式情報で、コードナンバー:エイトの立場は判明しました。
エイトは万津莫=コードナンバー:セブンの後輩にあたるCODEのエージェント。ドリームラーニング達成者の一人で、明晰夢の力を使える女性です。映画を観た時は僕っ子なので女性とも言い切れないと思いましたが、東映公式のプロフィールでは性別:女性と明記されていました。
ただし、本名・年齢・家族は公式図鑑でも不明。エイトがどのように育成され、これまでどこで活動していたのかまでは描かれていません。
CODEの壊滅から数カ月後、エイトは「ゼッツドライバーを回収せよ」という指令を受け、組織を復活させるために行動。その指令を出し、極秘防衛機関ZEZTZへ呼び寄せたのは莫でした。
またエイトは、コードナンバー:ゼロの遺志を継ぎ、CODEの元エージェントに命の危機が訪れた場合は人命最優先で救助する使命を託されていました。これで、映画でエイトが莫と顔馴染みだったことや、小鷹さんを救いに来た理由まではつながりました。
最終回でも莫の妹・美浪を知っているようなやり取りはありましたが、いつから面識があったのかは明言されていません。指輪を捨てた描写から、CODEへのこだわりを手放したようにも見えます。ただし、公式図鑑上の身分は今も「CODEのエージェント」で、ZEZTZへ正式に加入したとまでは書かれていません。
CODE医療班は矛盾しないのか
東映公式の図鑑によると、映画に登場した医療班はZEZTZではなく「CODEの医療チーム」。エイトが医療チームを率いて、小鷹さんの救助に来たと説明されています。
私の考えでは、CODE壊滅=関係者全員が消滅したとは限らず、エイト自身も組織を復活させようとしていたため、医療チームの存在自体を設定矛盾とは断定できません。
ただ、壊滅後も医療チームがどうやって残っていて、なぜエイトの指揮で急に現場へ来られたのか?そこは映画にも最終回にも説明がありません。
しかも、リカバリーカプセムでも駄目だったのに、医療班とAEDで解決する理屈も映画内ではろくに説明されません。エイトの役割が後から分かっても、あの場面をクソシナリオと感じたことまでは変わりません。
テレビ最終回も、相変わらず夢のように無茶苦茶
いやまぁテレビシリーズのゼッツについては、良いところと悪いところの差が酷いというか、終盤の1.5カ月ぐらい同じことをぐるぐるやっている印象。怪人製造の予算をうまいこと削減していたなぁという勝手な想像まで浮かぶおかしな展開でした。
アクションやライダーのディテールなどの演出は良かったものの、「こんな話で良かったのか?子どもはついて来れてるのか?」という印象。
最終決戦も、急に巨大化したねむちゃんがオブリビオンゴアナイトメアを蹴っ飛ばしたら、莫が忘却の力をも司るカプセムを生成。白色に色のCGを合成したように見えたゼッツエクスドリームで強引にやっつける展開で、「今までなんでそれができなかったのか?」と疑問だらけでした。
そのうえ莫は夢から出られなくなり、夢の中で平和を守り続ける守護者になるという謎展開。「え?これ映画に続かなくない?」と思いました。
映画は本編完結後ではなく、最終回の空白に入る物語
ここは東映公式から答えが出ました。映画『さよならのミッション』は、莫が夢の世界の住人になってから、現実へ帰還するまでの間に起きた物語です。
つまり、最終決戦後→莫が夢の住人になる→映画『さよならのミッション』→最終回ラストで現実に帰還して「おはよう」という時系列。
最後の文字情報では映画へ続くように見えたので、本編完結後のボーナスエピソードだと思いましたが、正確には最終回内の空白を埋めるエピソードでした。
最終回を見たことで、エイトの立場と映画の時系列は理解できました。でも、映画だけを観た時に「エイトって誰だよ???」となる作りや、蘇生場面の唐突さまで解消されたわけではありません。
そのため評価は60点のままです。無茶苦茶だなぁ。まじで。
参考:東映公式「EXTRA MISSION: 最終回を終えて」/仮面ライダー図鑑「コードナンバー:エイト」/仮面ライダー図鑑「医療チーム」
今更の概要:夢の世界で最強の仮面ライダーの映画化
明晰夢の力を持つ主人公により、特殊機関が生み出した変身システムで仮面ライダーに変身して夢に見たスパイ映画のエージェントのようになり、夢から現実への侵略や夢を悪用するものに立ち向かう仮面ライダーゼッツさん。
放映前のPVでは近年のゴテゴテしたアーマーを排除してソリッドな筋肉質なデザインのスーツとお面というデザインと謎の格闘技の型のようなダンスを披露して、これまでの作風との違いを見せた仮面ライダーでした。
本編が始まると夢オチで本編を途中からやり直すという驚愕の展開や、主人公が死ぬ直前の無限の夢の時間で最強形態になれる変身機器を作り出したりとか、夢の中では自分の選んだ夢にやりなおすことができたりと無茶苦茶のやりたい放題するし、夢なのか現実なのか幻なのか週一では話の状況が理解できない挙句、飛び飛びで映像のスタイリッシュさに全振りしてめちゃくちゃな作品になったと思う仮面ライダーです。
ベルトの声優にはベテラン実力派声優の山寺宏一さんを抜擢などかなり気合が入っていたが、敵モンスターの使い回しや、敵対するライダーのスーツベースの使い回し、そもそもモンスターとあまり戦わないで訳がわからない人間同士のやり取り、主人公のスーツも序盤は色変えだけだったし、数回しか出ない強化形態やら色違い変身やらがあり、現実世界の物価高騰のダメージが明確に出ているような不思議な作品に思えました。
劇場版の時系列は本編終了後?
結論から言うと、単純な本編完結後ではありません。東映公式によれば、映画は莫が夢の世界の住人になった後、現実へ帰還するまでの間に起きた物語です。つまり、最終決戦後からラストの「おはよう」まで、テレビ最終回内の空白に入る話でした。
ただし、映画を観た2026年8月11日時点ではテレビシリーズ未完結。この劇場版の立ち位置も全くわからず、「本編後??」という印象でした。小鷹は公安の怪事課に復帰していて、レディが死亡しているっぽい。ねむもアイドル活動を再開しており、本編序盤では行方不明の挙句意識不明でしたが、劇中でレディにより覚醒させられてからの状況が今回明確化。
しかし小鷹のライダーシステムを転用した国家公安委員長・玖門宗馬による暴走が発生し、夢でこの陰謀を予知夢で見た莫が立ち向かうというお話なのだが、ナイトメアの力による白昼夢の力で、夢の力が現実でも使えてしまうという展開が発生、現実世界で仮面ライダーになった莫は、捜査中の小鷹さんこと仮面ライダーノクスに追われるというお話。
ここがめちゃめちゃ面白い:バイクアクションが凄い!
冒頭の警察庁爆破後からの逃走劇ですが、めちゃくちゃ良かったです。
近年あんまり仮面ライダーでバイクアクションを見なかったですが、今作は何故かバイクチェイスシーンが冒頭にあります。
『シン・仮面ライダー』では合成映像でのバイク戦闘シーンはあって、アニメ的な面白さはありましたが、
『ワイルド・スピード』シリーズのような生身のアクションの凄みはなかったと思います。
今作では首都高っぽい雰囲気のある道路を車線をまたぐようなバイクアクションや、バイクだけでなく乗用車も一緒に走行していながら、銃撃アクションとそれをバイクで避けるアクションなど、この時代にできるんだ!と驚くようなものが見えました。
また走行中に壁に触れたりトラックに触れたりとめちゃくちゃ危なそうなことを堂々とやっていてすごかったです。体感10分ぐらいありましたが、『仮面ライダー』という子供向けのフォーマット作品でこういう見応えのある映像を見れたことはとても興奮しました。
ネタっぽい玖門好き
西洋文化大っ嫌いで、「日本を取り戻す」と言い出すヤバいキャラクターです。

そんな玖門さんがノクスドライバーをもとに変身機器を作る訳ですが、外来語禁止というネタで、筆で設計図みたいなの作るのめっちゃ笑えるし、それを久能山東照宮でやってるというアホな感じがたまらないです。根本的に話はめちゃめちゃな作品だなぁとは思うんですけどそれと並行して異常な絵力でどうにかするのマジでおかしいよこの作品。
夢だと最強だけど現実じゃ力が使えない!
テレビシリーズで大暴れの主人公。諦めない気持ち!夢は叶えるもの!という感じで、無茶苦茶な展開を無茶苦茶に乗り越えていくわけですが、現実世界ではあんまり強くない様子でした。
ゴアナイトメアの力を借りた敵ライダーにライダー2人で挑んでも互角ぐらいな感じ。
主人公お得意の夢を選んで一方的に攻める技も使えない感じでした。
しかし白昼夢の力で、消滅したCODEのエージェントたちの幻が参戦。それぞれが自分の正義を貫こうとします。現実世界でもある程度戦える能力があったようで、その能力から奇跡的に生まれたゼッツエージェンドリームという新形態で敵ライダーも倒せました。
総決算として色んな形態やライダーが登場して大バトル
新形態のゼッツエージェンドリームは
仮面ライダーウィザード+ロードスリー+ゼッツのマスクという感じでしたね。
設定上最強って感じはしませんし、やっぱり低予算なコンパチな感じが盛り上がりに欠けますね。
しかし作中では、3回だけでてきたかっこいい強化形態のオルデルムさんも久しぶりに登場して活躍。
わざわざ専用の玩具も作ったのにどんな戦略立てたのか気になる。
それ以外に強化形態のイナズマプラズマ、カタストロムも登場して戦うので見応えあり。
またコードエージェントたちの擬装も登場。
ロードツーは初めて戦闘シーンある??
ロードスリー、ロードシックス、ロードファイブも活躍。
そして川平慈英演じる莫の実の父親でコードの司令官だったゼロも登場し、コードゼロイダーではなく、ロードゼロとして、コードゼロイダー風の上半身だけを装着したような不思議な形態で活躍。
もちろん2026年9月から放映される新仮面ライダーの『仮面ライダーマイス』から仮面ライダーマイスが登場して、ネズミデザインのライダーとして猫型のモンスターを退治します。ネズミということでハムスターがよく使ってる回転車のCG演出がありましたね。このライダーの強化形態とかどうなるのか気になります。俳優さんの雰囲気がK-POPアイドルっぽくて、直近のK-POPブームを取り込んでるのかな?と勘ぐったりしました。
知らない仮面ライダーが卵割って急に変身するところは娘も食いついてました。
それ以外に25話からのオープニング『PLAY BACK』を歌うYUTAさんが登場。このイケメン次の仮面ライダーか?随分平成感あるじゃないか!と思いましたが、別路線のゲストでしたわ。。。
ちなみに映画の序盤で怪事課の一般人が特殊な力を白昼夢の影響で使うのですが、じゃあそれ使って彼らも生身で終盤の戦闘に参加すりゃ良いんじゃね!って思いましたが、最初だけ謎でした。本当にシナリオが雑い。
BL感がきつい
見終わって前の座席の小学生が「ホモ映画」って言い放って、そうだよなぁと思いました。
ずっと敵なのか味方なのかわからない小鷹さん。主人公とも年齢が10歳ぐらい離れているようにも見える設定があるわけで、小学生の時、20歳ぐらいでコードのエージェントとして英才教育しているのが序盤にありまして、これなんだろ?とか思う訳ですが、その小鷹さんを救いたいという展開もいつからそんな関係だっけ?2人の絆って何?みたいなのあるし、そんな彼をお姫様抱っこして歩いてくとかもよくわからんし、それが結構長めで、色々変でした。
それを見た上で、2人のよくわからない使命感と並行線感もよくわからないし、そういうBL脳の人向けの同人作品制作への道な感じがきつかったです。
しかし一緒に見た4歳の娘はこのお姫様抱っこが熱かったとのことで、4歳にして腐女子の才能があることを知り、虚無になりました。
娘はそもそも仮面ライダーは好きじゃなくて、途中飽きた感じも見受けられました。昨年のガヴも映画見る流れにはなったんですが、黒い血飛沫が怖いし、食べたりというのが怖く、退出しましたが、今作は最後まで見れました。
あと玖門さんですが、喋り方のねっとりしたかんじ、パンフに俳優さんが意図して作ったとのことですが、キモかったですね。
hisSCORE
・脚本のユニークさ、濃さ、テーマ性 3.8/10
・映像のアプローチ 7.4/10
・映画の美術面 7/10
・キャラクターの魅力 6/10
・音楽 6/10
・上映時間と個人的趣味 7/10
60点
冒頭のバイクアクションが個人的に加点。ライダーのアクションシーンなどはTVシリーズ同様に良いです。仮面ライダードォーンのキャラとか変身武器が剣で、1本を2本にするところとか必殺技使う時謎に厨二ドラゴンが無関係に出る感じも好き。
でも今作のライダーのコスチューム上半身だけちょっとデザインあって、下半身はタイツ感全開過ぎて、めちゃめちゃ予算削減してるように見えるなぁって。。色々大変なんだろうなぁと悲しい気持ちもやはりありますね。
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