Multiplex広告:記事は下部から

【感想】翠星のガルガンティア 【ロボットアニメ好き視点】

快楽天が俺たちを読んでいる

翠星のガルガンティア Blu-ray BOX 3
日の丸2013年日本制作日の丸

まだ20歳未満の方には、目に毒だ。そして20歳以上の人はコンビニの片隅にある雑誌コーナーの快楽天がおれたちを読んでいる。
キャラクターデザインは鳴子ハナハル。快楽天という成人誌で連載をしている所謂エロ漫画作家だ。
その人のデザインした女子がアニメ内で動く。動く。むっちりした鳴子ハナハル先生らしいキャラクターもいたりして、見ていると、快楽天を読みたくなる。ちなみに鳴子ハナハルさんのエロ漫画は結構読んだことあるが、快楽天は買ったことは無い。スマートフォンは素晴らしい文明の産物です。
気がつけば、エロ漫画出身の作家が大衆向けの漫画に出てくることは最近多い。2013年7月に連載中のオレの大好きな漫画『食戟のソーマ』もtoshとか言うエロ漫画を書いていた人で、名前は変えているが、エロ漫画で学んだ快感表現が面白いことに人間の感動をダイナミックに描くことに精通しており、感動が水増しされる。
だから声を出して言いたい。
エロ漫画家の画力は素晴らしいと。
そんなことは置いておいて、ガルガンディアの感想を書こう。
監督はジブリ出身の人だが、『鋼の錬金術師』の劇場版ミロスの丘で、キャラクターはジブリなんだが、内容は血みどろという素晴らしいものを作った村田さん。
そして脚本には、虚淵玄。この人は近年で言えば『魔法少女まどかマギカ』の脚本を書いた。
一見ほんわかしたのんびりムードだけども徐々に血みどろになっていき、終盤ではえぐいことやら超SF的展開になって、華奢な少女たちをどん底にたたき落としながらも強い生き様を描いた傑作。全ての魔法少女はまどかのおかげで生きているのだ。(?)
そんな序盤ほんわか、終盤血みどろが放映開始前から確定していた本作。
やはり序盤はほんわかだった。
冒頭こそは、ロボットアニメらしい宇宙戦闘が繰り広げられるのだが、戦場から遥か彼方にワープした主人公が目覚めたのは、文明が遥かに退化した地球だった。
地表は存在せずに海に浮かぶ船で暮らす人々が住む世界で、生きることになった主人公。
戦闘しか出来なかった主人公レドは、愛機である最高のAIを持ったチェインバーと共に、この未開の地で暮らすわけ。
戦闘がなければ、戦闘兵士はただのニート。しかしまわりには快楽天からやってきた魅力的な女子がわんさか。更には、兄貴こと『天元突破グレンラガン』のカミナと同じ声のあんちゃんが、あんちゃんポジションで君臨している始末。
徐々に人間性を得て行くレドは、アニメで毎回感動を見ている側に与えてくれる。
全13話というロボットアニメとしては異例の短さ(ガンダムはだいたい50ぐらいあるよね。)の本作は、中盤から一気に急展開があるかな?と思いきや終盤までほんわか。
だけどもやっぱり血みどろの重い展開を終盤あたりで持ってくる。
レドが戦っていたのが、実は進化した人間の姿だったり、上官の愛機と再会するものの上官はそこで宗教の教祖化しており、そこでは血みどろがあったりと。
戦闘でしか生きる場所のなかったレドがほんわかした雰囲気で人間性を得、居場所を見つけ人として苦しみ生きて行く。
そこそこ面白いのだが、結局話数が少ないのにぐだぐだし過ぎた結果、ロボットアニメとしての満足度はあまり高くはなかった。
日常回が面白いが話数的な割合が多く、興味が失せ始める。虚淵玄らしい脚本ではあるのだが、ある意味では予定調和。
戦闘シーンもここまでくると強引で、ラストで最大稼働こそするが、お決まりのリミッターがあったりとして、ロボットアニメとしては使い古したのをやっている程度でチェインバーが最高のAI過ぎる以外は真新しさはない。
ただチェインバーが声も含めて最後の最後までイケメン過ぎた。
非常に質の高いアニメではあったが、13話というのが短過ぎて、ロボットアニメ要素が物足りなくなってしまった。
この時期には丁度『ガルガンティア』『ヴァルヴレイブ』『マジェスティックプリンス』が放映開始し、序盤こそ独走の『ガルガンティア』だったが、日常回の多さとロボットアニメらしい描写の少なさから徐々に後退して行った。
是非ともチェインバーが復活し、シーズン2で敵として出てきてレドと再会し記憶を取り戻し、真のハッピーエンドを見たいものだ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA