人を救うスーパーヒーローは人の模範であるべきか?
★この記事をまとめるとこんな感じ★
はじめに:ご訪問ありがとうございます
製作
2025年アメリカ映画
メタヒューマンがいっぱいいる世界にて
監督
ジェームズ・ガン
・ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
・ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス
・ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3
・ムービー43
キャスト
ネタバレ あらすじ
2025年7月11日IMAX版劇場鑑賞
2025年33本目
2025年7月13日吹替版劇場鑑賞
2025年34本目
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概要:12年の月日を経てリブートする映画『スーパーマン』
ザック・スナイダーの『マン・オブ・スティール』から12年の月日を経て、スーパーマンのリーブートが劇場公開。てかマンスティから12年ですか。。一応シリーズとしては最終作の2023年の『アクアマン/失われた王国』からは2年。マンスティのスーパーマンとしても同年の『ザ・フラッシュ』にCGで顔だけ登場。実質2021年『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』が最後の本格的な活躍か。。。結局2017年のザック・スナイダーの離脱と同年の『ジャスティス・リーグ』の失敗とそれによる『アベンジャーズ』化への単作映画への連作の失敗により、方向性も見えなくなった結果、DCキャラクターを適当に映画化していくだけで取りまとめ役不在を解決すべく、ディズニーことMCUにて過去のペドロネタ発言を取り上げられてキャンセルされたジェームズ・ガンを採用し、成功。主力製品たる『ジャスティス・リーグ』は絡んでいなかったが、MCUにて『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー』を完結させたので、DC映画シリーズの中心人物にし、ザック・スナイダーの突如降板により混迷してしまったDCエクステンデッドユニバースを『アクアマン/失われた王国』で終わらせ、キャストもほぼ全てリキャスト。モモアマンは別キャラを演じるが、スーパーマンもヘンリー・カーヴィルからデヴィッド・コレンスウェットに変更し12年の月日を経て、新生DCユニバースが本格的に幕をあける。

数多ある:スーパーマンの映像作品
と感想書くにあたってスーパーマンってどのぐらい映像化されてるかなぁ?と思い立ちふらっとWikipedia見たら挫折するほどある。
1938年にDCコミックスから生まれたアクション・コミックスの初号で登場したスーパーマン。
もちろんこの87年の間


ここが潔い:オリジンは不要
流石に2013年から2023年まで続いてきたDCEUもあって今更スーパーマンのオリジンを最初からやったところで!という状況『スパイダーマン ホームカミング』同様に蜘蛛に噛まれたりベンおじさんが死んだりなどの初期設定は描かず、スーパーマンが登場してから3年が経った状態の物語。

最初からロイスとスーパーマンことクラーク・ケントは恋人同士とスーパーマンの概念的なものは全て描かず、最初から同じみの強敵のレックス・ルーサーは今作のヴィランとして登場し、非常にシンプルでそして唐突に物語が始まる。
設定はほとんど文字で描き、しかもこれまでのDC映画やバットマン映画MCUとは違い、最初から世界にはメタヒューマンという超人が存在しているという設定も文字で描かれこれまでのアメコミ映画とは一線を画すノリ。ポケットユニバースという次元超越装置なども冒頭から登場して拡張されまくってる世界というのを醸し出してくるのやばかったです。端折りに端折って抜群のテンポでどんどん進んでいく恐ろしい作品です。
ここが賛否:2025年の世界情勢を反映
ゴリゴリに現在の世界情勢が反映
ガザ地区へのイスラエルの攻撃やウクライナへのロシア侵攻のように罪のない人々を国家が攻撃するという虐殺に近い光景が世界では日常になってしまった。アメリカもまた独裁者とも言える資本主義の権化がトップに君臨し、人々から搾取をしようとする。映画の大きな物語として二つの状態は1人の会社社長のルーサーにより結び付けられているが、イスラエルやロシアの攻撃による苦しむ人々のメタファ。そして新たなる移民を排除し現在の既得損益を維持しようとして強大な力で新しい存在を消そうとするルーサーという2025年の歪みを体現したような世界に対して、スーパーマンが世界の情勢とは真逆に優しく正しく進もうとしながらも強大な嫌がらせの数々に耐えて、周囲の人々に影響を与え、スーパーマンのように善行を行うことに協力する人々というかメタヒューマンたちが立ち上がったり、恋に対して前に進んだりする物語になっているが、これまでフィクションの世界を冒険したりモチーフこそありながら苦しみ成長したりとしていたアメコミヒーローたちが、現実に侵食されいい影響を与えようとする挑戦的な作品になっている。もちろんそんなこと気にしなくても十分楽しい映画にはなっている。
安定感:ジェームズ・ガン監督の実力
今作は紛れも無いジェームズ・ガン監督の映画。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』『ピースメイカー』『スーサイド・スクワッド』同様に可愛い動物や怪獣は出てくるし、途中のゴア表現に近いホラー出身だからできる残酷な欠損描写を全年齢向けに盛り込んだり、劇中には『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』にも用いられた印象的なポップな楽曲を盛り込み、作品のメッセージに対して楽曲が補足し作品を厚くしている。チームものとして各キャラをバランスよく描き、それぞれ憎めない個性を持ち込み、ゴシックな趣のあったDCヒーローたちを再びポップながらもシニカルなキャラクターたちに仕上げている。近年盛り込まれた特徴的な多数VS精鋭という長回しアクションも今作でも盛り込み、見応えは抜群。
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『スーパーマン』という題材に対してしっかりジェームズ・ガンの映画の面白さが合致した血の通った優しい青年の反抗、いわば思春期パンクロックのような作品としてまたファンたちに語り継がれる作品になった。
ありがたい:絶妙なDCコミックファンへの配慮
コミックファンとしてのネタはウルトラマンの存在が一番熱かったのかなぁと考える。名前としては別アースの悪のスーパーマンから引用されて、スーパーを超えるウルトラというダブルミーニングで劣等感を感じるルーサーが作ったというキャラクターも脚本の嫉妬部分の肉付けにつながっていていい。
また最終的な正体がスーパーマンのクローンという点は、原作でのピサロの早々の登場とも言えるのでこれもまた面白いと感じた。
座組:絶妙なジェームズ・ガン座組
ニコラス・ホルトとても良かったです。『ザ・メニュー』の時も『陪審員2番』の時も良かったけど、今作のルーサーも格別に良かった。最悪すぎるクソ野郎で普通に人殺しのど畜生なのに最後スーパーマンに対して紛れも無い敗北をする時の涙を滲ませながら嫉妬に塗れながら話すシーンの人間臭さがやばい。それまでスーパーマンをその賢さで圧倒しまくる時の感じと最後のギャップ。そのギャップの持ってき方のニコラス・ホルトの演技プランとても良かったです。一気にスーパーマンがいなかったら最高の頭脳と最強の人類の1人になれたのに超越した存在として自分以上の上位互換にあって敗北した時のジョーカーとバットマンとは違う完璧超人と天才という光と影の対比が最高で、その一瞬で2人の宿命の関係をわからせられるジェームズ・ガンのうまさにも感動しました。やることなすこと全てが悪意だらけで最悪で、スーパーマンの最大の敵の1人というのが劇中ビンビンに伝わってくるど畜生。大物なのに小物ように思えるスーパーマンの軟派な優しさとどこかある幼さの対比といい2人の関係最高に良かったです。ニコラス・ホルトはアカデミー賞そろそろ受賞できるんじゃないかな???
主要キャラは今までコラボしたことのない俳優で固められている本作だが
メインキャストのネイサン・フィリオンが実はジェームズ・ガンの初監督作品の『スリザー』での起用やヒット作『スーパー!』でも起用。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』でも声だけ出演し、『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』では序盤で退場するキャラクターとして登場し、今作遂にメインキャストとして君臨し、今のところはテレビシリーズも決定。しかもキモいタイプのグリーン・ランタンのガイ・ガードナーという絶妙なチョイスがまた面白い。
その他に髪の色と髪型で誰だかわからなかったがブラッドリー・クーパーがガーギャラではロケットで顔の登場は一切なかったが、今作にてスーパーマンの父親としてカメオ出演するが、役回りとして悪い存在。その他で声の出演にて『スリザー』からの付き合いのマイケル・ルーカーがスーパーマンのアシスタントロボットとして登場。ポム・クレメンティエフも声で登場し、ジェームズ・ガンの妻も勿論声で参戦。ショーン・ガンももちろん登場するし、まさかのジョン・シナもピースメイカーとして登場し、ジェームズ・ガンの人間力のようなものが垣間見られるのは相変わらず。さらにはDCUの1作目に当たるアニメシリーズ『クリーチャー・コマンドーズ』にてリック・フラッグ・Srの声を演じたフランク・グリロも参加。今後の『ピースメイカー』シーズン2にも登場が決定しておりますますジェームズ・ガンの座組がパワーアップ!
ここが良かった:最強最悪のルーサー演じるニコラス・ホルト
3歳の娘の感想:面白かった
1回目1人でIMAXで鑑賞し2回目家族で吹替版を鑑賞。3歳の娘としてはスーパーマンが多くの妻を持って地球を支配する使命を持たされていたという本人の想像し得なかった事実に直面し動揺し、大衆に嫌われるシーンからすっごく嫌な気持ちになったようで一緒に退出しました。その後スーパーマンが投獄されて復活するあたりからまた一緒に鑑賞しました。ルーサーが犬に襲われるシーンはびっくりしてましたが全体的には面白かったようです。特に犬のクリプトが可愛くて、東京都の原宿駅周辺にある玩具屋のトイサピエンスでクリプトの犬のぬいぐるみを見つけて購入することになりました。
総評:とても好きな映画でした
わずか2時間の映画で、かなりテンポ良く進んでいったなぁという印象。ジェームズ・ガンの映画流儀が強いながらもしっかり青年が自分のなりたい自分に気づき、それに気づき覚悟することより一層成長し強くなるという人間ドラマ作品としても良かったです。ヒーロー映画としてやはり多くの人命を助けるスーパーマンに普通に惚れ惚れしたし、
DCネタやジェームズ・ガンネタも盛りだくさんでアクション部分も中盤終盤と面白い。
ポケットユニバースの暴走についてはなんとも。という感じだがジャスティス・ギャングの顛末なども結構好きだし、演技力としてのニコラス・ホルトの存在感もすごく映画としての満足度個人的にとても高かったです。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 8.2/10
・映像のアプローチ 8.6/10
・映画の美術面 8/10
・キャラクターの魅力 8.6/10
・音楽 8.7/10
・上映時間と個人的趣味 8.8/10
85点
終盤のキスしながらくるくる回って空中に登る、クリストファー・リーブ版のオマージュ感あって最高。
原作は『オールスター・スーパーマン』ほぼ無関係では?と思うのでした。
5年後も好きでいられるかな?
SNSを洗脳した猿で悪い噂を流しまくる工作の描写の酷さと皮肉がクセが強い!
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