MCUにコズミック・ママ爆誕
★この記事をまとめるとこんな感じ★
はじめに:ご訪問ありがとうございます
製作
2025年アメリカ映画
銀河の危機再び??
キャスト
ネタバレ あらすじ
2025年7月26日IMAXGT版鑑賞
2025年36本目
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概要:ファンタスティック・フォー2度目のリブートで、レトロフューチャーで攻める!
20世紀FOXが権利を持っていたマーベル・コミックの古参ヒーローチームのファンタスティック・フォー。1961年デビューとアイアンマンとスパイダーマンよりも古参。コミックも何度か連載されており安定した人気を所持している。マーベルでのイベントでもリーダーのリードの知能はマーベル内で上位の知能を持っており、全体として中心人物の1人になりがちだったが、映像化に関しては20世紀FOXが権利を持っており、2007年で落ちぶれ、2015年のリブートで大失敗し、その後映画化がタブー化してしまったようにも思えるが、20世紀FOXをディズニーが買収し、X-MEN同様にディズニーが権利を取得し、今回MCUに仲間入り。
しかしMCUの扱うメイン時空であるアース616とは別時間軸のアース828。1960年代が舞台ながらリードの脅威的な頭脳で携帯電話などは開発がないものの空飛ぶ車などもあり、まさしく『ドラえもん』の22世紀のような趣のあるレトロフューチャーを体現した世界を舞台にしている。アース616は主に08年代から始まる物語なので、キャプテンアメリカは凍結状態。アントマンなどのシールド部隊はいるかもしれないが、その要素は今作では一切なく、地球全体をリードの頭脳で平和にしてしまっているような状態で始まるが、もちろんコミック準拠のヴィランがダイジェストで登場していたことが明かされ、今作はシルバーサーファーの登場ということ。
ここがやばい:神聖時間軸以外で本編やり始める恐ろしさ
と遂にその時が来たかぁという印象。予告編からしてそれは薄々気がついていたけども、MCUで別の時間軸をやるという。X-MENとかもそうやって過去作をMCUに紛れ込ませるのだろうか?今作はこれまでMCUが大事にしていたとも言えるシリーズの関連性を見事に消し去り、また『スパイダーマン ホームカミング』のように誕生秘話の部分は過去に何度も映画化されているということで映像としては省略。単作として完結する
逆にMCUの番外編
だったとも言える。
ここが凄い:レトロフューチャーの世界観の作り込み
ポスターや予告編から質が高かったけど、とてもとても良かったです。60年代の独特の空気感。圧倒的な未来への期待感を感じる世界。
テクノロジーが発展し過ぎていないため、まだ電話でしか連絡ができず、犯罪も人の知能だけでまだまだ安心できる感じ。ファンタスティック4の基地の洗練されたデザインやスーの服装の素晴らしさ。テレビがメディアの中心だった時代のテレビに出演するファンタスティック・フォーというシンプルな世界設定の良さ。彼らの空飛ぶ車やコスチュームのデザイン。映画以外にもグッズや販促物のデザインの素晴らしさなど何度も見たくなる素晴らしさ。監督はなんと『ワンダヴィジョン』のマット・シャックマン。『ワンダヴィジョン』でも各エピソードごとでTVのシットコムのデザインを作品に盛り込む素晴らしい作り込みが多数あり、そのこだわりが見事に昇華された作品になったと思う。
ここが凄い:音楽が良すぎる
音楽はマイケル・ジアッチーノさんが担当。ピクサーの名作達を担当『Mr.インクレディブル』『レミーのおいしいレストラン』、『カールじいさんの空飛ぶ家』ではアカデミー賞を受賞。レトロフューチャーの傑作?『スピード・レーサー』なども担当しSF映画『スター・トレック』も担当。『スパイダーマン:ホームカミング』シリーズ、『ジュラシック・ワールド』シリーズも担当し巨匠達の後任を担当し。『THE BATMAN-ザ・バットマン-』なども行い印象的な音楽を生み出している。そんな彼の本気度がやばいファンタスティック・フォーの楽曲、『スター・トレック』のようなSF感に往年のテレビシリーズのような盛り上げ具合、予告編から抜群に存在を発揮し。劇中でも溢れんばかりの音楽が奏でられ映画をめちゃめちゃ彩っている。個人的にはアカデミー賞にノミネートするのではないかと思うのでした。
ここが熱い:俳優陣の自信に満ち溢れた演技力
いやぁ俳優陣の深みのあるキャラクター造形の演技力はとても良かったです。作品として冒頭のキャラ設定の詳細は大幅に削除されているので、劇中のちょっとしたワンシーンで観客が読み取る必要がある作品でした。物語としてもそういう人物の描写に対するドラマ描写はワンシーンしかなく2時間の上映時間にたいして物語をひたすら進行させる展開だったので、その部分に関しては、キャスト陣が演技に盛り込んでいた印象でした。キャラクター同士のやり取りに性格を滲み出すの好きです。やはり上手いペドロ・パスカル。世界の発展の中心人物でありなんでも生み出せるし、検討して解決策を導き出せるし、万能サポートロボットも作れるし、各個人の要望に合わせたものを作り出せる。ほぼほぼトニー・スタークと一緒だけど愛する妻と親友がいつも側にいる。節々から出る人としての問題点とそれを超える身内への愛という絶妙な演技プランが見事。スーを演じたヴァネッサ・カービーは劇中でリードを支えリードを導く存在、妻であり姉でありそして母親になるという今作ではチームの中心でドラマ面の重大なポジションを担っていた。
まだまだ若手と思えたヴァネッサが中心としてペドロ・パスカルを食ってる印象でした。さらに若手のジョセフ・クインは俳優としてのステップアップを今作でも確実に行い、チャラさよりも家族愛とヒーロー的な思考を持つ炎を使えることが個性ではなく、弟でありしっかり考えて物事に臨み、リードとは絶妙な距離感で接しベンとも確固とした信頼を結ぶ関係性がシーンごとに見て取れて良かった。ベンに関しては過去作同様原作準拠のCGの感じ。コスチュームのレトロな感じがとてもいい。全身岩というネガティブポイントに苦しんでるキャラの印象は今作では緩和されている印象。心優しいハルク程度の存在感。スーに関しては『ワンダヴィジョン』同様に母親という立ち位置で類似した存在感になっている印象はあった。
しかしなんだか物足りない:現実感がない描写
映画としては楽しく見れたわけですが、見終わると物足りない。素晴らしいアート性と素晴らしい音楽ときたのだが、物語については、MCUの個性でもあった連作からの解放による単品としての勝負なのだが、話は映画化2作目の2005年の『ファンタスティック・フォー:銀河の危機』のストーリーラインとあまり変わらない印象。今作はスーが妊婦になり劇中の宇宙移動中に出産までしちゃうわけですが、その辺りは流石に現実感ないなぁと。出産のシーンもあるけど出血とかも一切描かれなかった印象。まぁ作品として空飛ぶ車とか荒唐無稽なレトロフューチャーが随所に盛り込まれててリアリティがない作風ですが、そこまでリアリティないのか?というところやそれぞれのキャラクターの思考の発展の根拠などが大きく端折られている部分も多く、本編2時間程度という制約の中で色々なことを盛り込んで、美術面や音楽、演技には見応えがあったが話の普通さ、ドラマ面の盛り上がりも1回しかなかった印象で、話にも既視感があり往年のハリウッド映画のような単調さであったし、一瞬で気持ちが離れてしまうようなラインの作風だったと思う。スーが赤ちゃんにおっぱいあげるシーンみたいなのもないしなんかへんなんだよね。また人類側がまだ情報を得る手段がテレビと新聞しかないので偏向報道などに影響されやすく、極端に暴徒化する妙な単調さなどが丁寧じゃなさすぎる印象もありました。
IMAXGTで鑑賞したが:1:1.43のシーンは2回
と今作全然ノーマークだったが、一部のシーンでIMAXでは1:1.43になると情報を得たのでグランドシネマサンシャイン池袋のIMAXGTにて鑑賞しました。確かに一部のシーンというか2回だけ最大サイズになりました。いずれもギャラクタス関係のシーンで、ギャラクタス初登場の宇宙船で座ってるシーンでのファンタスティック4という人間とのサイズさ比較のシーン、それと終盤の地球に到着したギャラクタスが宇宙船から降りてニューヨークに上陸するシーン。やはりIMAXGTの迫力はめちゃめちゃ凄いです。ゴジラとも言える高層ビルぐらいのサイズのギャラクタスが海から上陸しビルを薙ぎ倒しながら歩くシーンの大迫力。巨人がのそのそ歩く様は、アトラクション的な面白さがありました。久しぶりに目の前にそれが存在するかの没入感を味わえました。しかしそれが2回しかないというのは、なかなか本当に意味があったのか??という疑問も感じた。価格が通常だと2800円もするしね。ただ全体的にIMAXサイズの効果は高い大画面映えする映像の連続でした。IMAXでの鑑賞がおすすめではあります。
強過ぎ?:コズミック出産にコズミック・ママ
『ワンダヴィジョン』でヴィジョンという母親に対しての肩入れのようなものがあったのかスーがめちゃくちゃ強かったです。ギャラクタスを押せるぐらいの念動力使えたんかい!という、
母親の底力はすごいんだぞ!というママパワーが凄いです。あのパワーだけならキャプテン・マーベル級に強そう。リードは知能がないとただ伸びて衝撃に強いだけの人なんだなぁとなんか笑った。
スーが力使い過ぎて死ぬ展開でえ?あのパワー生命エネルギーとかコズミックパワーに直結するのぉ?とか思いつつ、やたらに綺麗な描写しかなく、それならそれで顔の血管がすっごく浮き出るとか視覚的な限界さをしっかり演出して欲しかったなぁってめっちゃ思う。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 6.4/10
・映像のアプローチ 7.6/10
・映画の美術面 10/10
・キャラクターの魅力 7.5/10
・音楽 9.4/10
・上映時間と個人的趣味 7.47/10
76点
現実的なグロさなどを全部研磨してツルツルにしてしまった補正された映像作品のような作品ですっごく良かった気がするのになんか物足りない。
またMCUの連作として『サンダーボルツ*』の最終盤にてファンタスティック・フォーがアース616に宇宙船でやってくるという展開を描いたのにその展開はエンドクレジットや終盤では全くえがかないことには驚き、今作の終盤で中盤にラトヴィアの首相が会合に来ないという描写がありエンドクレジットで彼がスー達の息子のもとに現れる布石を描いたが、そんなみんなわかってるようなことドヤ顔でされてもなぁという印象。しかも顔出しはしなかったりとただただ物足りない。次作はアベンジャーズに関連するかわからない『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』でトム・ホランド版の4作目が監督変更し2026年7月に公開予定だが情報がほぼない。最近のテレビシリーズは関連するのか?などなど気になる点も多く、まだまだMCUには不安が募る。
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