「ピクサーは新たな段階にビジネスを進めた。」
予告編
真面目なあらすじネタバレあり
北西ヨーロッパの現在はイギリスの領土のスコットランドのだいたい10世紀頃の物語。
王様は、娘のメリダに弓を誕生日プレゼントに与える。それを遊んでいると領土内で著名な凶暴な熊が現れ、王様は足を失いながらもそれを退ける。
そして時代は過ぎ、メリダは10代中盤になり、もう結婚もできるようになる。活発なメリダは、昔に貰った弓を宝物にして、毎日練習し、まさに弓の達人になっていた。
しかしそんな活発なメリダを王妃は気にかけていた。
それはメリダが次期王女としてのたしなみが全く出来ていないから、日夜メリダを厳しくしつけるにつれメリダとわだかまりが生まれつつあった。そんな矢先、王と王妃はメリダに跡継ぎを決めなくてはいけないことを教え、それが今度の集会で決まるのだ。
それはメリダの国の古くからの決まりで、メリダは3つの部族の長の一番優れたものと結婚することが決められていた。それに強く反発するメリダ。
そして当日、現れた花婿候補はまさしく獣ぞろい。最悪な状況になったメリダは打開策として、その跡継ぎ大会に自身も参加して、弓の腕前を披露し結婚を破綻させてしまい部族に恥をかかせてしまう。怒り狂った王妃はメリダに辛くあたり、またメリダも傲慢な王妃に苛立ち二人はお互いの大事なものを破壊してしまう。悲しみに暮れたメリダは森の奥底で、謎の光に導かれその奥に行くと不思議な魔女に遭遇する。
魔女からメリダの願いが叶うというアイテムのケーキをもらいそれを上手く王妃に食べさせるのだが、王妃はまさかのあれになってしまい、メリダはそれを解くべくまた森の魔女に王妃と行くのだが、魔女は出かけてしまっておりまたその魔法の効果を解くにはリミットがあったのだった。
メリダと王妃はこの問題に協力して立ち向かうのだが…。
2012年7月29日鑑賞
感想
みんな大好きピクサーの2012年に制作した『カーズ2』につづく13番目の作品『メリダとおそろしの森』だよ!!
というわけで、同時上映の短編の『トイストーリー・トゥーン』と『月と少年』が見たくて見に行きました!!
今までのピクサーにしては非常に珍しい作品、というか初めての童謡をモチーフにした作品。いや。童謡というのは日本的な概念で、ディズニー映画の古典とも考えられる初期の頃の作品に近いフェアリー・テイル物語というのが正しい紹介か。
監督は、初期は女性だったが気がついたら知らない人と共同監督になっていた。
また日本版のタイトルは『メリダとおそろしの森』で原題は『ブレイブ』勇敢な心、勇気の意味でしょうか。
まぁーおれからしたら本作のタイトルは『プライド&ブレイブ』とかはいかが?
とりあえず、本作はまったく森要素が無いので、凄まじく邦題が酷い。
確かに森に行く件が物語の中盤で物語を転回させるガジェットになるが、タイトルに持ってくる程森ではなく、むしろ林程度でまったく無関係。
あげくに物語が凄まじく小規模なわけで、描かれる舞台も「城」と「近隣の林兼石碑」と「滅んだ城」の三カ所だけです。
てかこれは、ピクサー作品としてはまさに異例な物語展開だし、構成これまでのピクサー作品とは一線をかく作品が生まれた。
そもそも今まで普通の人間を普通の等身で描くことを避けてきたようなピクサーだが、本作では普通にお姫様をCGで3Dアニメとして描いている。
今まで人間じゃないもに固執していた。描いても超能力者だったり四角い老人だったりと、どこかアニメ的ギミックが含まれたピクサーならではの発想と雰囲気が持ち味だったのに、本作は何故か今までのピクサーを唾棄している。
スケールは小さいは、登場人物はどちらかと言えば「ドリームワークス」のキャラクターのようなキャラクターたちだったり。
個性的なキャラクターが全く出てこなくて、やたら熊推しだったり。
その小規模さと堅苦しい格言を盛り込んだ。まさに子供向けの物語は、正直言えばあまりにも懐古主義なピクサーの方向転換にも思えた。
そういう意味ではなかなか面白い体験だった。
と全体的にけなしてはいるが、手堅い演出の数々や使いふるした展開、王政復古のようなフェアリー・テイル物語もたまに見る分には面白い。
そして何気なピクサーらしい現代的とも捉えられる人間の内面描写がきめ細かく描かれている。
筆者は男子だが一緒に見た彼女は「母親と娘が最初から仲が良いわけじゃないんだよ。」「どこの家庭にも思春期のすれ違いがあって、傲慢ででもいつか勇気をもってわかりあうんだよ。」となんだか最高に楽しめた人の意見を頂いた。
確かにそれはあるかもしれない。
だから地味に女性の方々にオススメもしたい。(笑)
まぁーオレお母さんが元に戻ったとき泣いてしまったし。(笑)
あと熊同士の戦いに興奮してしまった。(笑)『ダークナイト ライジング』で興奮しなかったのに。(笑)
上映時間もこじんまりとまとまっており、最近の中ではとても短い。
話しもこじんまりと小話程度のもなので、ちょっと期待外れ、結果的に日本では興行的にも微妙な成績で、アメリカでは平均ぐらいの成績で、ちょっと物足りないかな?それでも年間チャートには食いついているよ。
まぁー『カーズ2』が壊したピクサー大ヒットで最高!!という法則はまた1からスタートなので、ある種の混迷期に入ったようでそれはそれで面白い。『カーズ2』の全米での悪評判は著しく、黄金期を終わらしたなかなか低い興行成績(世界的には無難。日本では1の3倍稼いだし)。
それ比べたらましか。
それで路線変更してか、試作品のような本作を製作したようだが、やはり総体的に見て微妙だよね。日本では短編2本の抱き合わせだし。
そもそも『塔の上のラプンツェル』で初めてディズニーとして3Dアニメーションでお姫様もののミュージカルを作ったのに何故こんなバージョンダウンしたものを本家のピクサーでこのような渋いものを生み出したのかは、いまいちわからない。
最近は雑誌とか読んでないからそういった特集が読みたくなるな。
得点
6点
そこまで悪くもないが、やはり全体的に既に見たような気がするし、弓を焼いたりしたのにそれを治そうとしなかった王妃がちょっと頂けない。
あそこらへんももう少し描いてほしかった。
あと似た世界観でも『ヒックとドラゴン』やドリームワークス作品の方がこれなら上。
同時上映の『月と少年』について
2011年の作品が対象のアカデミー賞の短編アニメーション部門にノミネートした本作。
無声アニメであり、ロマンチックでとんちの効いた粋な作品である。
お父さんとおじいさんと息子で息子が主役の物語で彼らの仕事はまさかの空にある月を掃除する仕事で…。これ以降は自分で確かめて。
ちなみに作品賞を取ったのはThe Fantastic Flying Books of Mr. Morris Lessmoreで
これです。(笑)
『トイストーリー・トゥーン』について
こちらも同時上映の『トイストーリー』の小話。
日本の配給もここまで抱き合わせるとはどれだけ自身が無いんだ…。
この『トイストーリー・トゥーン』はアメリカではどこで公開されているんだろう?
前回の『カーズ2』にも「ケンとバービーのハワイ旅行」が同時上映だったよね。
今回は「偽物バズがやってきた。」
ファーストフードのおもちゃに焦点を合わせたコメディーの短編。
バズのミニおもちゃとバズが入れ替わっちゃうっていう話!!
前回同様細やかで凄まじい程に早いテンポで随所に笑えるネタを放り込んでくる作りですが、今回は完全に新規のキャラクターが山ほど出てくる。てっきり仲間が増えると思ったらこいつらはここでおしまいのよう。ポンコツおもちゃたちにバズがあしらう感じが良い。
これだけでも嬉しい。
そういえば4作るらしいじゃないの。結局。(笑)
3D描写については総括すると非常に良かったです。飛び出ては来なかったけど立体的で、結構良かった。そういう意味ではIMAXでやって欲しかったかも。
関連項目
☆ヒックとドラゴン【3D】 2010年度69本目☆
☆レミーのおいしいレストラン 2009年度144本目☆
◎カーズ 2011年度57本目◎
◯塔の上のラプンツェル【3D版】2011年度1本目◯
◎カーズ2【3D版】 2011年度61本目◎
☆トイ・ストーリー3【IMAX版】2010年度57本目☆
△メリダとおそろしの森【3D版】2012年度54本目△
◯【感想】モンスターズ・ユニバーシティ「キャンパスライフはそんなに描かれてない」63点◯
カールじいさんの空飛ぶ家 忘備録シリーズ 6
『シュガーラッシュ』
☆くまのプーさん 2011年度67本目☆
アラジン
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