リドリー・スコット初ハリウッド映画で最高品質のアートソリッドスリラー!
★この記事をまとめるとこんな感じ★
はじめに
製作
猫ちゃん大活躍!
監督
リドリー・スコット
・オデッセイ
・ブレードランナー
・テルマ&ルイーズ
・グラディエーター
キャスト
ネタバレ あらすじ
2012年10月20日Blu-ray完全版鑑賞
2012年90度本目
2023年5月25日自宅UHD完全版鑑賞
2024年26本目
概要:長編2作目でこの品質の凄さ
○2012年10月記載
久しぶりに鑑賞したぁー。
多分総計2回目の鑑賞。
初めて見たのは2011年だったと思う。
それまで怖くて見れなかった一本ですが、
勉強の為に見た時、
あまりにも完璧な映画過ぎて驚いたのが
記憶に新しい。
『エイリアン』の監督は
皆知っているリドリー・スコット。
しかし調査するとこれ、
長編作品監督二作目。
しかも一作目はイギリス映画なのに対して
今作はアメリカ映画ということを考慮すると
これがハリウッド初監督作品。
考察:1と2じゃテイストが異なる『エイリアン』シリーズ
皆が良く知る『エイリアン』ですが
『エイリアン』と『エイリアン2』は
完全にジャンルの違う映画であることは
ご存知でしょうか?
やはり元々は宇宙系の怪物が
人間を殺しまくるというB級映画を
作るつもりだったようですが
監督のリドリー・スコットが
真剣に作ってしまった結果、
『2001年宇宙の旅』のような知的な
映画に感化されたかの如く
かなり真面目に人間が未知との生物と
遭遇することによって起きる
壮絶なホラー映画になっている。
また『エイリアン2』においては、
エイリアンが完全にフランチャイズ商品化
されているのではないかというぐらい
大量に出現しそれを倒しまくるという
ジェームズ・キャメロン監督らしい
マッシブな
物量的大量破壊エンターテイメントに仕上がっており
1でいう一匹の未知の生物に遭遇して
対処が出来ないまま襲われて行くような
恐怖感は唾棄されている。
そこからエイリアンは完全なキャラ映画として
当初の企画意図を組んだかのようにB級感を出した
『プレデターVSエイリアン』の様な形に昇華された。
感想:美術デザインが凄すぎる
全体のデザインがやばい。
宇宙船のデザイン、
外部内部共に見ているだけで
テンションが上がる。
当時の最高の精度を得れるスタッフを
雇ったに違いない。
現代からしてもそのハンドメイド的な
未来感のどこか懐かしい感じが
やはり映画好きとしては嬉しい。
そこを縦横無尽に駆け抜ける
登場人物たちも皆良い感じ。
エイリアンの怪物としてのデザインも逸脱。
素晴らし過ぎて
エイリアンを男性器に
例える評論家もいるし
やっぱり良い映画は違うなぁーと驚嘆。
まぁーでも冒頭はやや退屈。
そして未知の生物である
外宇宙生命体ことエイリアン。
それを復活させてしまったことにより
襲われるわけだが
そこまでのテンポは悪い。
また終盤にエイリアンに襲われるだけでなく
ロボットとも戦うという展開もあるのは
上手いなぁーと思う。
映像も普通に面白いしね。
終盤の展開も良い。
考察:『プロメテウス』と『エイリアン』について
2012年の夏に公開された
『プロメテウス』を鑑賞してから見ると
初めて見た時と情報の捉え方が
変わってくるなぁーとまじまじ。
とりあえず『プロメテウス』は『エイリアン』のリメイクと言っても問題は無さそう。
基本構造も結構似通って居るし
結局は『エイリアン』を
2012年の技術で事細かに細部まで
リデザインし直して
20年程の月日で
変わったスリラー映画としての
演出を盛り込んだとも言えるなぁーと。
プロメテウス』を鑑賞した直後。
もしくは『プロメテウス』を見る前に本作を見ると
どちらかの評価は下がるかもしれない。
だって、流用されているもの多いもん。
特に冒頭の展開。
『プロメテウス』は『エイリアン』を
スケールアップしたようにも思える。
あとは、巨大宇宙人やら
その宇宙船はそのまま
『プロメテウス』に登場してくる。
『エイリアン』の序盤の宇宙船の
巨大な死体がプロメテウスにて登場。
彼らの生物兵器として『エイリアン』が
いる模様でして
この宇宙船は軍用の侵略宇宙船とも
言えると映像特典で
リドリー・スコットが示唆しておりました。
とりあえずお互いの鑑賞は間近に無い方が
良いと思う。
あと本作の鑑賞は2回目より
1回目の方が良い感想がもてたね。
でも面白過ぎてBlu-ray買っちゃっての
再鑑賞なんだよね。
あ。今回はディレクターズカット版。
劇場版だと繭が無いらしい。
2024年UHD鑑賞・評価:アートの保管作品として一品
個人的に実施しているIMdbTOP250を
見るという企画。
今回は10年以上が経過したので
『エイリアン』を再鑑賞。
後半めちゃめちゃ面白い
2024年5月25日時点で
数多ある映画の中で
53位という超高評価の作品。
IMDb『エイリアン』のページ
今回は数年前に購入した
海外版UHDのスチールブックを開封しての
鑑賞になりました。
映像については4K化に伴い
解像度UP=。
Blu-rayでは潰れていた細部が
明確になり背景美術の造形の
素晴らしさが際立っています。
若干フィルムらしいザラっとし感じは
好みになるかもしれないですが
素晴らしい美術面に複数回の鑑賞で
目を奪われてしまいます。
古い映画らしさが薄く
現代と変わらない肌艶の人が
出てくるのでレトロさが
一気に薄れるのがUHDの
面白いところ。
U-NEXTのSD画質の映像が
逆に味わいあって面白い。
終盤の脱出艇の映像など緊迫感があるが
セットの美術も濃密のため、
全く違う感覚で見れる。
しかし演出や展開もピカイチの作品。
当時のスタッフがどれだけ
美術面に力を入れてたか
わかるのがすばらしい。
生まれたてのエイリアンの生物感など
当時の技術力の高さに
とことん感動する。CGでは
表せない実在感が素晴らしすぎる。
その他、宇宙船の外観も複数回
登場するわけで
その模型撮影の素晴らしさが見事。
SF映画として屈指の作品であったことがUHDで再認識できた
ここが凄い:現代にも需要の高い物語展開が見事
白人男性、女性、黒人と
数多の人種が集う宇宙船。
普通なら白人男性が
大活躍して終わるかなと
いうところですが
1970年代のアメリカンニューシネマの
系譜もあったのかもしれないが
白人男性が次々犠牲になり
そもそも宇宙の果てに
鉱山最終という
もはやホワイトトラッシュのような
扱い方。
そんな中
最後まで戦うのは
女性2人に黒人という
なかなか絶妙な需要。
どちらかといえばアメリカで虐られる側の人が
最後まで戦い続けるという展開は見事。
最後にリプリーが勝つ展開を
キャメロンは気に入ったのか2では
より武闘派として描かれ
後のシリーズの(間違った)方向性へと
昇華していったと思われるが
シリーズとしては女性が活躍する傾向は
リドリー・スコット監督自身も
起用していくことになるので面白い。
また唯一生き残った白人が
実はアンドロイドで企業の差金で
敵になる展開も見事。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 8.8/10
・映像のアプローチ 9/10
・映画の美術面 10/10
・キャラクターの魅力 9/10
・音楽 8.5/10
・上映時間と個人的趣味 9/10
90点
シーンとしても
成長したエイリアンが鎖の上で
ぶらぶらしているシーンとか神がかかってる。
あと脱出艇で寝てるとか最高。
後のシリーズで明かされる
実は不老不死を求める
大企業の社長が導いた
悲劇の展開という後乗せ裏設定が
意外と効いているのすっご。
外宇宙での新たな生命体に直面するまでに、
それまでに起きるハプニング一挙一動の
リアクションを忠実にそして細かく如実に描く。
未知の惑星に降り立ち
生命を捜索する過程の細かさも良い。
猫をあんなに
印象的に使う映画なのも良い。(笑)