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◎フロスト×ニクソン 2011年度128本目◎

「生真面目さと魔法」という舞台劇。

$A Little his REDEMPTION.~season Ⅵ~-フロスト×ニクソン

アメリカ2008年アメリカ制作アメリカ
監督
ロン・ハワード
(ダビンチ・コード、シンデレラマン、バックドラフト、アポロ13)
出演
ケヴィン・ベーコン
(X-MEN: ファースト・ジェネレーション、スーパー!、ラブ・アゲイン、フットルース)
レベッカ・ホール
(ザ・タウン、それでも恋するバルセロナ)
サム・ロックウェル
(月に囚われた男、アイアンマン2、カウボーイ&エイリアン)
予告編

アメリカあらすじアメリカ
1972年のアメリカ。大統領だったニクソンはウォーター・ゲート事件により1974年に大統領を辞任し罪に問われる。新大統領により恩赦を与えられたニクソンは療養していた。
オーストラリアでのテレビ番組の撮影を終えたイギリスの司会者のフロストは、ニクソンがホワイトハウスを去るのをテレビで見て、あることを思いつく。
イギリスに帰ったフロストは、仲間のプロデューサーのジョンバートにニクソンへのインタビューを企画する。荒唐無稽過ぎるその企画だったがジョンバートは了承し、ニクソンの実家へ行くのだった。
道中フロストは飛行機内で出会ったキャロライン(レベッカ・ホール)と親しくなり、そのまま彼女も同行させるのだった。
そしてニクソンへの提案をするフロストたち、ニクソンは承諾をする代わりに60万ドルの報酬を要求。
フロストは自らその金を支払うのだった。
ニクソン側はこのインタビューで自分の正当性をアピールすることを画策。
フロスト側は、このチャンスを有効に使いたいジャーナリストたちをヘッドハンティングした。
しかしフロスト側もニクソンの思惑を理解している。質問を練るジャーナリストは寝る間も惜しんで文章を練り上げていた。しかしフロストはこの企画のスポンサー探しや、テレビ局への売り込みに奔走しており、とてもじゃないがまともなインタビューが出来るととは思える状況にはなることもなかった。
そしてインタビュー当日がやってきた…。
2012年1月10日鑑賞
アメリカ感想アメリカ
第81回アカデミー賞に作品賞でノミネートした本作。ちなみにその年は『スラムドッグ$ミリオネア』に軍配が上がった。
元々は舞台劇だった本作を同舞台も脚本を担当した人が映画用に執筆。
監督はロン・ハワードが担当して、多くの賞にノミネートした。
個人的にはロン・ハワードの作品っていまいち好きな映画がない。
唯一『シンデレラマン』が面白いと思った覚えがあったのだが、個人的にはまだ不明な映画監督。
(あと娘がめちゃめちゃ綺麗で性悪役が多い)
とそもそも題材の「ウォーター・ゲート事件」もいまいち知らなかったり
ニクソン大統領の存在も『ウォッチメン』で出てきた程度で、ある意味最悪の大統領だったということぐらいしか頭にない。
なので本作を劇場では鑑賞しなかったわけだが、映画の勉強でレンタルしてみたわけだ。
本作は全米の批評家たちにとても愛されたわけで、多くの批評家たちに08年のTOP10に入れられたようだ。
そもそも重要なのはタイトルに出てくる『フロスト』と『ニクソン』というのは誰か?ということだ。
『ニクソン』は少しわかるだろうが、この『フロスト』というのが問題だ。
イギリスのショーホストで有名のようだが、やっぱり日本では無名。まぁー今から40年前の人気な人だ。オレみたいな若輩者が知っていることの方がおかしいか。
しかし映画内では彼は既に落ち目になっていたようで、イギリス本国ではなく、オーストラリアで活躍をしている謎のキャラだ。
そんな彼が世界の中心だったアメリカの一大スキャンダルに興味を抱いてしまう。
もうここでこの映画の何が凄いかを自分的に言おう。
この映画は『魔法』を描いた映画なのだ。
いや正確には『魔力』と『奇跡』、つまり映画という『魔法』のお話なのだ。
いや、全然違うか。
そもそもフロストという男が、しかもプレイボーイでしかないお調子者の男が、何故アメリカの最大の悪と呼ばれるニクソンにインタビューをするということになったのか。
そしてこの『奇跡』は大成功してアメリカでの視聴率は凄い事になったようだ。
その理由は、正直言えば、わからない、彼はジャーナリスズムには疎いし、ショービジネスの方が詳しい。映画内では、スポンサー探しなどに奔走している姿が印象的で、無骨なジャーナリストたち自身もフロストに疑念を抱く程だ。
そのフロストが自身の財産を捨ててニクソンに勝負を挑んだのだ。
圧倒的不利な状況の中フロストは、何故そのような行動を起こしたのか?
それはあなた自身が感じ取る必要がある。
きっと天啓というものだと自分は思う。
しかし全ての人が思うようにフロストはニクソンの圧倒的な弁力で終始ペースを奪われ、フロストの財産共々、奪われて行く、政治生命の全てがかかったニクソンはフロストを捻り潰すように素晴らしく清い演説を繰り広げる。これこそ政治の裏側だ。
そして全てのテープが台無しになり、多くの人々が望まない光景が録画されるなか、最後の戦いを迎える前日、フロストはついに『魔法』に遭遇した。
それ以降はここでもあなた自身が鑑賞しなくてはいけないだろう。
しかしエピローグの時、ニクソンはこの事実を否定していた。
フロストもまた「チーズバーガー」の話をしたと言っている。
ではあの時一体何が起こったのか?フロストが見た幻覚だったのか?
それとも酔っぱらったニクソンがフロストという塵に本音を投げかけたのだろうか?
どちらにせよフロストという男は、人生で最大の賭けに勝ったのだ。そしてその勝利に繋がったそれこそが『魔法』だったのだと筆者は認識している。
その巧みな演出や完成度こそロン・ハワード監督の実力だったのだろう。
またニクソンを演じた俳優のフランク・ランジェラの演技力も凄い。
元々舞台版でニクソンを演じていたようだが、その身に付いた体現力が妙な信憑性を与え、見ている人々を引きつけるインタビューシーンを披露した。
またそのニクソンに対抗するフロストはマイケル・シーンが演じた。
近年では『トロン:レガシー』でクラブの経営者としてハイテンションな演技が筆者の中では印象的だった。
また多くの名キャスト達が脇を支え高い完成度で映画が出来ていると思う。
特にインタビューシーンのセットの構図、証明などが素晴らしかったように思えた。
正直この映画を見るまでウォーター・ゲート事件など全く知らなかったわけだが、ようやくどういうことか判った。
ニクソンが野党に対して盗聴を指示して、それがバレてしまったという話のようだ。
この映画内でついにニクソンは『アメリカの為に法律を破ることは大統領として必要なことだ。』と言っていた。彼がベトナム戦争をして初めてアメリカを敗北させたとか聞いた事があるが、自分はこのことについて詳しくないので、そこまでよくわからない。
しかしやはりそういった面でもこの映画がアメリカの批評家たちに好評されるのはやっぱり自然なことだと思う。
しかし日本ではかなり無縁な内容かもしれないので、あんまりオススメはしない。
メモ得点メモ
8
結構面白かったと思うけど、オススメではないです。
見る際は少なからずアメリカの現代史を調べてから見た方が良いと思う。

$A Little his REDEMPTION.~season Ⅵ~-フロスト×ニクソン

フロスト×ニクソン [DVD]1157円

安いな。
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