オールタイムベストSF小説再映画化
★この記事をまとめるとこんな感じ★
製作
2021年アメリカ映画
1960年代の作品は多くの宇宙映画に影響を与え…
監督
ドゥニ・ヴィルヌーヴ
・ブレードランナー 2049
・ボーダーライン
・メッセージ
・灼熱の魂
キャスト
わかりやすいネタバレ あらすじ
2021年10月16日IMAXGT版鑑賞
2021年59本目
ハンス・ジマーの映画では?
いつもなら
映画全体の制作背景を
簡単にまとめるわけですが
今回は一番に思ったことが
これだったのでこれを先に。
ハンス・ジマーが映画を盛り過ぎている
ハンス・ジマーがアカデミー賞を撮りに
きているというのを終始感じた作品。
シナリオの展開を先読みしたような
音楽の数々。
民族楽器風なとこもあるけども
ルドウィグ・ゴランソンにも
近い感じがあるが
見せ所での盛り方が異常。
前に『インターステラー』のソフトの
特典映像を見たときに
ハンス・ジマーがシナリオを読んで
監督のビジョンの無意識部分を
先取りして音楽にしていたが、
そのような状況に今作が陥っている
気もした。
ある種映画1本で
ハンス・ジマーが交響曲でも
作っているんじゃないか?
それぐらいに映画を超えた何かが
終始展開されており、
無機質で暗すぎる映像が
何かのPVのように思えてしまった。。
デューン3回目の映像化
1963年から連載され
1965年に単行本化され、
1985年に完結した長編SF小説
『デューン』が2度目の映画化。
ホドロフスキーが映像化しようとして
できなかったやつは割愛。
監督は『ブレードランナー2049』で
鬼才リドリー・スコット監督の映画の
続編を生み出し、
結構評判が良く、
映画ファンに嫌われたり好かれたり
しながらまたも無茶をした
ドゥニ・ヴィルヌーヴ。
ドキュメンタリー作品
ホドロフスキーのDUNEを
垣間見る限り、
このデューンという作品が
多くの宇宙冒険劇映画に
影響を与えたことは言うまでもなく、
『スター・ウォーズ』や
『エイリアン』など
多分日本の70年代のSF作品も
多く引用されおり、
まさしく始祖たる作品か??
その小説作品が、
かつて失敗したと思しき状況の中
再度の映画化という
高過ぎるハードルの中、
ついに登場。
惑星間で繰り広げられるゲースロか?
テレビドラマで社会現象まで
達したと思える
『ゲーム・オブ・スローンズ』
その骨肉の争いの数々。
その大成功があって、
再映画化になったのではないか?
と思える本作。
主人公は愛される君主の息子
ポールなのだが、
影では救世主として
仕組まれた悲しき存在?
しかしそんな君主も恨み妬みは
あるわけで、
武闘派圧制の指導者と
そもそもの帝国の王様に
狙われてと
ゲースロを彷彿させる
悲しきそして複雑な物語が展開される。
超わかりづらい映画だったが、
本作の原作にインスパイアされた
作品を見てれば問題なし!
そしてパート1なので、
途中で終了。
画面暗過ぎ
これは驚いたが
画面がめちゃめちゃ暗い
砂の惑星というものを舞台にしたので
命さえ枯れる地とか思えば
まぁ無機質な感じは想定済みだが、
画面が暗すぎるのには驚いた。
おそらく日中だと日差し強過ぎて
生きられないから屋内と夜が
舞台になるという方針で作った?
と考えられるが、
それにしても暗い。
異常に暗い
映写ミスを疑うほど暗い。
こっちはIMAXGTで見てて
ここまで暗く感じるのだから、
普通の劇場で鑑賞された人は、
何も見えなかったのではないか?
というぐらい暗い。
そして途中で何故か
ゼンデイヤのUPのシーンが
異常に明るくて
目が慣れなさ過ぎて眩しさを
感じるほど眩しかった。
なんじゃこの映画
壮大なスペースオペラの映像化プロジェクトを目撃した
いやまぁこれが本作の感想です。
もう本当にびっくりしました。
これ何百ページもある本の
2巻目までをたった
2時間半で描いてる。
しかもその濃密な内容をなるべく
映像化しようとする
心意気が感じられる。
それを感じた理由として
この映画ショット数が異常に多かった。
シーンがすごい多かった。
そしてそれらが超短い。
どんだけ金かかってるんだ
終わる気配も全くないし、現に終わらない映画だし。
原作の幻視の再現によりテレンス・マリックの映画のように感じた
結構幻視のシーンが多い本作。
能力覚醒により
未来を予知しちゃうのですが、
まぁそのイメージカット的な要素が
賛否両論かなぁと。
しっかり映像化しているという点では
好感を持てるのだが、
この設定自体がオタク臭くて、
まぁ監督の『メッセージ』でも
あったわけですが、
これの影響により
ディープな映画ファン以外は
篩に掛けられていることは
いうまでもないのですがね。
そして映画の終盤に初登場する
ゼンデイヤが無駄に出てくる。
そもそもあの人全然映画内で
台詞ないよな。
10分に一度は出てくるのに。
頑張り過ぎて
超常現象のインサートみたいに
なり過ぎてテレンス・マリックの
『ツリー・オブ・ライフ』を彷彿。
時代を先駆けた女性の立志出世小説??
ティモシー・シャラメがあいも変わらず
素敵過ぎてずっと見てられるのは
いうまでもないのだが、
原作を知らなかった自分としては、
ポールの母親を演じた
レベッカ・ファーガソンが
すっごく出てくるし超重要人物。
母というポジションよりも
何やら思惑のある
闇を背負った存在感が強く
ポールのメンタルの師匠であり
ポールを闇に誘う悪にも思える。
その役柄をレベッカ・ファーガソンが
熱く演じている。
オーバーアクト的とも言える
前半の謎の表現など
かなり奇怪ではあるが
彼女の持つ妖艶的な美しさ含めて
魅力バッチリ。
そして驚くことに本作の原作が、
1960年代に存在したこと。
ある種女性君主的で
めちゃめちゃ次世代的なもの
であることに衝撃を受ける。
むしろ現代に映像化するのに
ふさわしというか、
やはりバックボーンに
ゲースロの成功やら何やらも
あったと思う。
なんだかんだキャストは最高
と映画全体は微妙だと思ったが、
キャラクター造形やら
役の持ち味は終始最高で、
衣装も結構素敵だったし、
SFアイテムは10年代SWの影響下は
あったと思うが、
あのドラゴンフライ的な造形は
魅力的だった。
そしてモモアマンの
イケゴリ感。
ジョシュ・ブローリンの
ゴリオジ感
※お前どこいった?
オスカー・アイザックの
パーフェクト感。
ハビエル・バルデムの
無骨感等々
ポールとジェシカ含めて
キャラ映画としては至高
IMAXGTで見たのだが
正方形に近い巨大映像が拝める
ということでIMAXGTにて鑑賞。
いやデカかったですが、
CG感は強かったです。
天空から舞い降りる
凶悪な兵士の数々など
心躍るシーンは多いのですが、
そんなことよりも
画面サイズがぐちゃぐちゃ。
ゼンデイヤとの幻視は
だいたいIMAXGTの巨大映像
なのだが、
それが普通の会話シーンに
挿入されたりするので、
ぐちゃぐちゃをとても感じさせる。
IMAXGTで
見てよかったか?と聞かれると
微妙
と答えざる終えない。
このグチャグチャ感
『トランスフォーマー/最後の騎士王』
のIMAXを彷彿したよ。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 0/10
・映像のアプローチ 6.4/10
・映画の美術面 8/10
・キャラクターの魅力 9/10
・音楽 10/10
・上映時間と個人的趣味 7/10
54点
本作の本当の評価は
作られるか未定の続編を鑑賞してから
だと思うのですが
まだ次回作で揉める要素の
ポールの弟か妹が出てくるだろうし
それによる本当にポールが
救世主なのか問題とか
まだまだ確信を得れないまま
話がおわちゃったし。
母がポール見限って
弟か妹を洗脳したりとか
この手の作品では
あるじゃないですか?
IMDbでもTOP250に
2021年10月時点では入っており
最高の映画の一つに
認定されておりますが
自分としては続編見てから
考えたいなぁと。
何故か幻視で
続編の内容を先取りしてて
困惑が半端ない。
現段階では
ハンス・ジマーがすごいことした!
という点のみで評価して
いいのではないでしょうか?
てかデューンにアトレイデス家が
やってきたとき
先頭でバグパイプ吹いて
降りてきたおっさん
ジマー先生なのではないか?
と思うのでした。