★この記事をまとめるとこんな感じ★
製作
2019年アメリカ映画
アメリカに輸入された最初の『ゴジラ』
のアメリカ版のタイトルと一緒なの熱くね?
出演
ヴェラ・ファーミガ
・マイレージ、マイライフ
・エスター
・ディパーテッド
・死霊館
渡辺謙
・GODZILLA ゴジラ
・インセプション
・ラストサムライ
・怒り
カイル・チャンドラー
・マンチェスター・バイ・ザ・シー
・アルゴ
・SUPER8/スーパーエイト
・ファースト・マン
チャン・ツィイー
・グランド・マスター
・SAYURI
・グリーン・デスティニー
・LOVERS
サリー・ホーキンス
・シェイプ・オブ・ウォーター
・パディントン2
・ブルージャスミン
・ハッピー・ゴー・ラッキー
あらすじ
2019年アメリカ。
5年前に巨大怪獣のムトーが2体復活し、それに呼応し60年間地球の地底付近で休んでいたゴジラが現れる。
ゴジラはアメリカのボストンで彼らを撃退し、海に帰っていった。
それから5年後。
ボストンでの怪獣たちの死闘によって息子を亡くしたモナークの研究員のマーク(カイル・チャンドラー)とエマ(ヴェラ・ファーミガ)夫婦。
そして娘のマディソン(ミリー・ボビー・ブラウン)
マークとエマはこの悲しみを癒す術を見つけることができず、それぞれ違う仕事をすることで別離している。
モナークは巨大怪獣の存在を隠匿し見守りそして研究している組織だ。
エマと娘のマディソンはモナークの中国基地で特殊装置オルカを使った実験を試みる。
眠りから解き放った怪獣モスラをオルカによって特殊な周波数を使いなだめることに成功。
しかしそこをアラン(チャールズ・ダンス)率いる武装環境テロリストが襲撃。
エマとマディソン以外は殺害され、2人はオルカとともに連れ去られてしまう。
それを知ったモナークの幹部である芹沢(渡辺謙)はアメリカ政府への怪獣の保護等に関する会合から離席。
モナークの司令室兼任する超大型ステルス機のアルゴに乗艦し、
チェン博士(チャン・ツィイー)、グレアム博士(サリー・ホーキンス)、スタントン博士、
そして軍事チームの女性指揮官のフォスター大佐らと合流し、環境テロリストの彼らの目論見がわからぬまま、
オルカの開発者でありエマの夫のマークを招集する。
水中にてゴジラに遭遇したアルゴに乗るモナークの人々。
ゴジラに襲われなかった彼らは移動したゴジラの目的地を推測、
ゴジラの目的地が南極のモナーク基地だと知り、
すでにアランたちの襲撃にあったことを知り南極のモナーク基地へ向かう。
アランたちはそこの氷の塊に封印されていたモンスターゼロを復活させるためにオルカを発動させる。
復活したモンスターゼロことキングギドラ。
それに呼応するようにゴジラが南極へ襲来。
ゴジラとキングギドラの第一ラウンドが始まる。
その最中エマとマディソンを救うべく基地を駆けるマークだった。
ついにエマとマディソンを見つけ救うべく手を差し伸べるが、エマとマディソンはマークには応えず、
アランと共に去っていくのだった。
キングギドラの圧倒的な力により壊滅状態の南極基地、ゴジラもキングギドラの力に苦戦してしまい、
モナークの中枢部隊もまた多くのダメージを受けてしまう。
アルゴに帰った彼らは、そこにマディソンから通信が入る。
マディソンはアランと協力し、全ての怪獣を目覚めさせ、
人類を滅亡させ地球を再生しようと考えていたのだった。
そしてマディソンはメキシコに眠る大怪鳥ラドンを復活させてしまい、
メキシコは壊滅状態になり、またラドンはキングギドラの力を知り、彼の下僕となり破壊を尽くすのだった。
ラドンとキングギドラとゴジラが集合したので同時に抹殺を図った米軍はオキシジェン・デストロイヤーを放つ。
急いで逃げるアルゴ。
しかしオキジェン・デストロイヤーはゴジラに直撃し、ゴジラのみがダメージを受けるのだった。
アメリカのボストン付近に移動したキングギドラはそこで特殊な超音波を発動。
オルカを使わずに全世界各地に眠る怪獣たちが一気に目を覚まし、
破壊の限りを尽くす。
モナークの調査の結果キングギドラは元来地球にいた怪獣ではなく、
宇宙からきた怪獣である可能性ができてた。
かつてゴジラとの決戦により敗北し、南極で眠っていたようなのだ。
結果宇宙からの侵略者により壊滅状態になった地球。
対抗手段を失ったかに思えたモナークだったが、
ゴジラのわずかな生体反応を確認。
中国にて成虫になったモスラがゴジラのもとに駆けつけ鱗粉で彼を回復させ、
ゴジラは海の底の地底空間に帰っていた。
モナーク面々は原子力エネルギーを力にするゴジラに核兵器を打ち込み、
強制的に体力回復を目論む。
ゴジラの眠る地底空間に向かったモナークの面々。
そこで壁にゴジラと人間の絵が描かれているのを目撃。
かつてゴジラは人間に神として崇められ、
怪獣は巨大な神、タイタンとして人類と共存していたことが記されていた。
核弾頭を起爆しようとするモナークの面々だったが、核弾頭の起爆装置が壊れてしまい、
誰かが犠牲にならなくてはいけなかった。
さらば古き友よ
エマはこの状況を快く思っていなかった。
マディソンもまたオルカを使う意味もなくなったためアランから愛想をつかされそうになっていた。
エマは怪獣たちの暴走を止めるべくオルカを盗み、ボストン市街にてある一計を思いつき、
ボストン周辺の基地から脱走する。
そして体力MAX越えで暴走気味のゴジラはキングギドラとどっちが怪獣たちのボスであるかを決めるべく、
ボストンへ向かう。
そしてアルゴもまたゴジラを援護すべくボストンへ向かう。
2019年6月1日IMAX3D劇場鑑賞 2019年51本目
なんだこのマッドサイエンティストな映画は!?
新生ハリウッドゴジラ第2弾!
そしてモンスターバースシリーズ第3弾!!
前回は一米軍特殊部隊視点で大怪獣の出現によりあたかも大災害に翻弄されてしまう人々を描きつつも、
怪獣同士のプロレスもちゃんと描いたわけですが、
今回は前回でちょっと出てきたモナークという謎の秘密結社というか組織の人々視点で、
怪獣たちのプロレスを描く、かなり狂気な映画でした。
監督はほぼ無名の人が担当するが、
凄まじくゴジラ愛が強い監督のようで、
そもそもの映画のタイトルを初代『ゴジラ』の外国公開版に再編集して公開した原題の『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』と本作にも名付け、
さらにはゴジラのディテールを自ら日本のゴジラに近づけるように指示、
他にも怪獣のデザインに注文を複数つけて、
さらにはかなりこだわりが強く、沢山のテイク数を重ね、出演者を疲弊させたらしい。(パンフレット調べ)
そのこだわりは見事に怪獣映画としての高いカタルシスを生み出し、
作品の偏りすぎたシナリオというか物語の視点はさておき、
最強の怪獣という描写や彼らの大バトルは凄まじいものになっており、
随所に演出にもこだわりを感じる。
キングギドラの雷鳴を起こすシーンのかっこよさ、
羽化したモスラの成虫時の攻撃などどこか平成モスラを彷彿。
ラドンに蹂躙される飛行機のむごたらしさやら人々やら、
さらにはあっさりと退場するサリー・ホーキンス。
ゴジラの地底空間で突如登場する日本語や劇中歌のこだわりなど。
『ゴジラ』そのものへのリスペクトは非常に強かったのではないかと思う。
現代にて最高品質で復活する『ゴジラ』の怪獣たちに興奮
変にこだわってオリジナリティを出されるハリウッドリメイク映画にはちょっと置いてけぼりになってしまうわけですが、
今作ではしっかりと東宝が製作してきた『ゴジラ』の怪獣たちがあのままスケールをアップして最高品質で蘇る。
ありがたいですよ。
中途半端ではない真っ当なリメイクというか、『ゴジラ』シリーズの一編で『怪獣総進撃』とかあったけど、
それのハリウッドリメイクと思ってもおかしくないような夢物語。
真っ当すぎて逆にびっくりだし、ものすっごく心配にもなる。
困った人間のドラマに置いてけぼり
前作での翻弄される人々の物語から、
事件の首謀者側とそれを止めようとする中枢の人々のやりとり。
そもそもの根源的な物語としての息子をゴジラに殺された母親が常軌を逸して、
人類を滅ぼそうとするという、まったくついていけない物語展開。
それをどうしてだかやっぱり納得できない娘が天真爛漫にキングギドラと立ち向かうという、
どこのマッドサイエンティスト一家の人間ドラマだよ。
いやしかしそもそもの昭和ゴジラやら平成ゴジラ、モスラだってそうだ。
物語の根幹は同意が到底できない人間たちのドラマだったのではないか。
とか思ったりするが過去のゴジラシリーズ全然覚えていないので確証一切なし。
それでもまぁゴジラの行動に一喜一憂する科学者たちや、
物思いにふける科学者たち、無理してでも人を救おうとする科学者たち。
家族間の問題がこじれすぎて地球を怪獣ランドにしてしまった科学者一家と
近年稀にみるマッドサイエンティストなマッドな物語は、
一般の人なら首をかしげる物語だったと思う。
映画界のモンスターペアレントことヴェラ・ファーミガ
上手い人選だなと正直思った。
自分はこの俳優さんが印象に残ったのは『死霊館』。
エクソシスト夫婦の妻として幽霊と戦うお母さん。
時に命の危機や家族の危機に直面し、命をすり減らしながらも怪奇現象に勝利を収める
魔に魅入られたお母さん。
そんなお母さんですが、なんと『サイコ』の前日譚をドラマシリーズ化した『ベイツ・モーテル』のサイコキラーのノーマンの
母親のノーマを好演。
モンスターお母さんという名前に相応しすぎる。
そして本作なのです。
今作でもキングギドラを起こす母親として狂気が異常。
ゲーム・オブ・スローンズの悪いお父さんのタイウィン・ラニスターに物怖じせずに
意見を通すさすがだぜ。
絶妙なキャストのアンサンブルがたまらない
『ストレンジャー・シングス』のミリー・ボビー・ブラウンも面白いが、
『シェイプ・オブ・ウォーター』のサリー・ホーキンスがまたも異形側を応援する立場にいるのも面白いが、
環境テロリストで次回作にも出てきそうな超悪いやつとして『ゲーム・オブ・スローンズ』のタイウィン・ラニスターの
チャールズ・ダンスが出くるもの世紀末感がましてやばいし、
アイス・キューブの息子が『ストレイト・アウタ・コンプトン』以来のアイス・キューブぶりに感動。
ギャグセンスと神話のバランス
冒頭からのギャグセンスの高さが秀逸。
はい!よくある家庭のワンシーンだけど外は広大な大自然で中国の奥地でしたぁ。
怪獣の眠ってる場所まで徒歩10分だよー。みたいな。
メインビジュアルのゴジラの天への咆哮ビームは食べ過ぎでのゲロビームでしたぁ。
それ以外にも他にも怪獣だしたけど、巨大蜘蛛系のカニと謎の巨大マンモス。
さらにはさらにはエンディングのソイヤソイヤ!!
からの怪獣の汚物が最高の人類を救うバイオ燃料に!!
など『パシフィック・リム』もびっくりな怪獣の何かがブラックマーケットに出回ることも間違いなし。
いつか平成シリーズなどのメカゴジラのようにパシフィック・リムとメカゴジラの妙なコラボが出てきたりぃ。
はないか。
そのギャグと同様にガチでゴジラをゴッド、ジラってことにして、
神としてのその他の怪獣を色々な神話から出てくる神様や幻獣にして挙句にかつて地上を闊歩し神に負けて幽閉されたタイタン族として
呼称する神話好きもほっこりしてしまう設定感が魅力的。
挙句に人を滅ぼすために現れるのではなく、神様として人に恩恵を与える地球の守護者的存在なのオタク心もほっこり。
そんな面白展開のとどめは外来種のキングギドラを倒したゴジラが、
うっかり全員集合してしまった怪獣たちに水戸黄門ばりの紋所アピールに対しての
さっきまで巨大昆虫ごときにボコされてたラドン様の「ハハー」が本当に最高で、
ラドンパイセン流石っす!!
あと終盤のゴジラが『VSデストロイヤ』仕様でゴジラが爆死するかもしれない状況なの
リアルタイムで観てた自分としては胸熱すぎる。
本当に狂気を孕んだハリウッド大作だった。
見返すかわからんがとりあえずUHDは買う。
謎の渡辺謙のさらば古き友よ展開での不要な退場含め、
狂気の安定感の異常。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 6.8/10
・映像のアプローチ 8.3/10
・映画の美術面 8/10
・キャラクターの魅力 9/10
・音楽 8/10
・上映時間と個人的趣味 6/10
73点
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