★この記事をまとめるとこんな感じ★
ネタバレ:ゾッド将軍が絶対勝つ世界線だった!
と最高のヒーローたちが
一堂に揃うのだが
この世界線
『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』
でいうところの
どう足掻いても
人類滅亡する未来が
確定されている世界でして
まさかの早めに襲来した
ゾッド将軍、実は既に
スーパーマンことカル・エルさんを
殺害しており
逆にカーラことスーパーガールを
探しているという別の世界線だった。
この世界線ではどう足掻いても
ゾッド将軍が勝つことが確定している
タイムラインでして
それを止めるべく
正義感の強く
まだ若く思慮深さの欠けた
18歳のバリーは
何度も何度も未来を変えようと
過去に遡るのだが
それを止められないという
アニメと映画でよく見た悲劇のタイムループ展開
2人のバリーの2人のフラッシュも
程よく陽気でとてもよかったし
カーラのアクションもとてもよかったし
マイケル・シャノンのお久しぶりな
ゾッド将軍も結構よかったですが
この『マン・オブ・スティール』の
中盤のような展開が
映画としての佳境という
なんともえぐい感じが
『シュタインズ・ゲート』のような
もう全然ハッピーエンドには
なりませんよというエグさが
全面に出ててやばかった。
またこの別側面の
『マン・オブ・スティール』感は
『バットマンVSスーパーマン』の
大好きな冒頭の
実はブルースはあの戦いに
巻き込まれてスーパーマンに
復讐を誓っていたという展開に
オマージュさえ感じられて
すごくツボでした。
DC映画と成し得なかった未来と
と冒頭にもしっかり
ヘンリー・カーヴィルの顔を
トレースしたCGスーパーマンが
登場していたわけですが
今作の終盤では
過去のDC映像作品が
ユニバースとして確かに存在し
そしてフラッシュの暴走により
多次元の崩壊のビジョンとして
スクリーンに描かれる。
TVドラマのバットマンや
クリストファー・リーブの
スーパーマン。
そして彼と共演する
全然知らんかった
実際に映画化されたスーパーガール。
ジェイ・ギャリックなどが
CGアニメで登場。
そこにはなんと企画だけで
実際に映像化されなかった
ニコラス・ケイジのスーパーマンも
登場。
有名なスーパーマンの
ニコラス・ケイジの写真が
ここにきてCGながらも映像で
登場し活躍するとは
映画ファンというか
マニアとしてはマジで歓喜。
これまでのDC映画を包括するような
サービスの数々はやはり嬉しい。
物語やドラマが弱い
と
マニア向けのネタの豊富さに歓喜はしたものの
実際のところこの映画が
面白かったか?と言われると
まぁ面白かったけども
なんか飛び道具の連続を見ただけで
肝心のドラマというところは
どうだったのか?と疑問に思うところもある。
バリーが確定した破滅のタイムラインから
逃れるために結局、
この次元での行いをなかったことにするために
母親を救うのをやめてしまうという
母の死を受け入れるという
原作『フラッシュポイント』と同様の
展開に持ち込むわけですが
じゃあ『フラッシュポイント』と比べて
今作はどうなのか?というと
物語としては負けている印象。
『フラッシュポイント』自体も
バタフライ・エフェクトの影響で
キャラの人格やジョーカーやバットマンが
マーサとトーマスになってしまうという
驚愕の展開もあるのだが
今作では違う次元が混じってしまった
というギミックものになってしまった。
ブルースは平和になった
ゴッサム・シティの影響で
世捨て人の億万長者になって隠居中を
無理やりバットマンとして復帰するも
結局ゾッド将軍が勝利することが
確定する次元と結びついてしまい
絶対キートンバットマンは死ぬし。
カーラなんて救いようがない。
それに対して若いバリーは暴走して
最終的には自分の時間だけは進み続け
永遠とゾッド将軍に攻撃を受けながらも
過去に戻って世界を救おうと
スピードフォースに囚われた存在に
陥ってしまうし
最後には20代の自分の代わりに
自分の攻撃を受けて死亡するという
めちゃめちゃ無慈悲な最後を迎える
マジクソ残念キャラ。
その全てを見て
悲劇を受け入れて前に進む決心という
成長をした本来のバリーが
現実に帰るが
なんと親友のベン・アフブルースが
ジョージ・クルーニ、ブルースに変貌して
しまい完結。
ギミックばっかでキャラそのものは全然大事にしてなくて
ベン・アフブルース大好きだっから最後のはすげぇしんどかった
そもそもドラマはあったか?というとアドベンチャーばかりだったなぁという印象
逆にコミックではトーマスがブルースが生きている世界を取り戻してほしいということで
フラッシュに時空再改変をお願いしたりするし
最後には父からの手紙でブルースが号泣展開もあったりと
とてもいいんだよ
映画の戦闘シーン自体も
終盤のクライマックスに進むかな?
と思ったら
そこからエピローグの納得感を
出してこようとする
タイムパラドックス展開の
収束に進んでしまって
アクション映画のカタルシスとしても
物足りなかったなぁと思うのです。
そこでもサプライズギミックを盛り込んでいて
サプライズに頼りすぎだったような
しかもこのやり口って
MCUというかSONYの
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』と
似たようなことやってるだけで
あっちは絶妙に
グウェンを救えなかったガーフィールド
ピーターがMJを救うことで
「今度は救えた」という
超泣けるカタルシスぶっこんで
その後の物語をしっかり紡いでくれる
同窓会感があるにも関わらず
こっちはネタとして出して活躍させて
退場という展開のみ。
予告編を見てなければもっともっと楽しいんだろうな
サプライズ重視の作品だったので
予告見てなければ
衝撃のキートンバットマンだったし
カーラめちゃくちゃかっこよかたしと
すっごく楽しめたのかもな。
と思ったりする。
妄想:DCコミック要素をもっと混ぜてもいいじゃないか
今作でDCEUが完結するのかなぁと
思うわけですが
2023年夏には北米では
今作と同一の世界観で
『ブルービートル』が公開するし
年末には『アクアマン2』もあるで
それらを持って現体制での
DCEUは終焉し
スーパーマンの新作を
MCUを卒業した
ジェームズ・ガンが監督し
DC映画シリーズのボスとして
MCUのジョン・ファブローや
ルッソ兄弟のポジションに
なるようです。
まぁエンドゲームは製作総指揮を
ジェームズ・ガンやってたしね。
ただこの世界観をリセット
する必要は本当にあったのか?
それこそ原作コミックの要素を拝借すれば
もっと原作ファンの心も掴んだ
濃い中身の作品にすることが
できたんじゃないか?って思う。
まさかのベンアフをクビにして
マジックのように観客を煙にまいた
というクソみたいなラストは
自分としては微妙だったわけ。
それならいっそ
原作のニューアースを封印した
Dr.マンハッタンの一部だけでも
作中のラストに登場させ
ボタンは登場させなくても
NEW52のように
ザック版『ウォッチメン』の
続きでも良いし
別の宇宙に旅立った
Dr.マンハッタンがフラッシュの
時空修復に干渉した結果
ベンアフバットマンが
封印されてしまったでもよかった。
むしろ後々のシリーズで
『ノーウェイ・ホーム』のように
バットマンが一堂に揃う展開とか
胸熱かもなんて妄想したり。
むしろ次回作の
ジェームズ・ガンの
スーパーマンにてビランが
Dr.マンハッタンで
『ドゥームズデイ・クロック』の
展開を拝借して
スーパーマン讃歌として
スーパーマンの威厳というものを
実写映像化してくれても
自分としてはありがたいわけです。
Dr.マンハッタンをスーパーマンが
救いスーパーマンの存在の素晴らしさを
世界に希望の光として
描き彼自身もまた新たなスーパーマンを
生み出そうとするという最高の展開を
映画館で味わいたいなぁと思うのです。
ただジェームズ・ガンは
原作要素は大事にしないタイプで
結構自身の人間的トラウマや
嗜好を映画に盛り込みながらも
それがエモさと衝撃に繋がるから
映像作家としてはマジ
スピルバーグ級に有能な人だから
そうはならないのわかっているんだよ。
ただそうやって考えていくと
DCコミックスの有能なライターたちが
生み出したコミックスの内容に
DC映画は全然及ばないわけで
むしろ良い感じに拝借しまくった
『バットマンVSスーパーマン』が
今でもある程度支持されているのは
そこを着目していたのはあると思うし
カートゥンネットワークが映像化した
『グリーンアロー』『フラッシュ』が
9年も続いた大ヒット作品になったのも
原作コミックスの要素をしっかり
描いていたからだと思う。
そこをやめてMCUみたいな
明るく楽しい映画にしてしまって
個性の一つだった暗さや生真面目さを
捨ててしまったことも
直近の作品群の敗因だと思うのよね。
リバース・フラッシュ出てもよかったんだよ
予告編段階で
キートンバットマンがもしかしたら
トーマスなんじゃないか?
とミスリードさせてくれてましたが
18歳のバリーも
もしかしたら闇落ちして
フラッシュの宿敵のリバース・フラッシュに
なってしまうのではないか???
そう思ったのですが
劇中では黄色い服装を愛用して
ヘッドホンも黄色と
めっちゃリバフラ要素あるやんと
ますます盛り上がっていって
闇落ち要素も出てきて
あるか!あるか!と思ったら
ならなかったというオチ。
いやまぁそれはそれでよかったです。
ただ個人的には
スピードの虜になったり
タイムループしすぎて
精神が狂ってしまい
自分自身を成立させるためにも
バリーの母を殺しにいってしまうという
暴走を起こして
その瞬間自我を取り戻すけど
メンタル崩壊して
30代バリーが母親を殺したと
思い込むやばい存在として
宿敵のリバース・フラッシュに
なるとかでも自分は良かったし
そんな濃くて重い人間ドラマが
このイベント映画に盛り込まれてたら
それだけで年間ベストにしちゃうぐらい
この映画のこと好きだったんだけども
中途半端な感じでちゃんちゃんで
終わってしまったり
ギミックとしての
過去映画の流用や
ニコラス・ケイジネタとかで
誤魔化していて
映画として脚本が勝負を逃げたような
作風に自分は思てしまったのです。
むしろそれはそれで
リバフラを続編があれば
普通にソーンが出てきて
母親がぁーとかそういうことに
なるのかもしれませんが。
それはすでに海外ドラマの方で
やってしまっているんだよなぁと。
さらにさらに
今作の個人的に苦手なのが
父親の無罪や
母親生存フラグとして
スーパーに行かないで
強盗を防ぐ云々よりも
そもそも強盗を止めるとか
犯行現場で真実を見て
その犯人を現世でも捕まえて
父親の無実を証明するとかでも
良かったのではないか?
わざわざスーパーのトマト缶に
こだわった意味はイマイチわからない。
本当にただの強盗が犯人とか一番しんどいよ
自分は原作原理主義者だと
思われるかもしれないけど
原作の方が面白いんだからさぁ。
もうさぁ。どうしようもないよなぁ。
邦画も原作に負けるのは
予算や土地の問題とか
あると思うけども
ハリウッドはさぁそこを
超える力があっただろうよ。
本当にハリウッド映画は終焉したのかも
しれないなぁと思ったりもする。
CG微妙問題
と個人的には超高速での
移動などの描写や
走り方のキモいエズラミラーなど
全然良かったが
巷ではCGの出来が悪いと評判。
たしかにゴッサムでの
赤ちゃん救出劇の
露骨なCG感はあったと思う。
リアリティもクソもないので
CGアニメを見ている気持ちはあったし
スピードフォースの別次元映像の
アニメ感。
これ一応実写映画なんだけどなぁ?
テレビゲームの一昔前の
オープニングのイメージ映像のような
違和感は確かにあった。
いやまぁ最近の日本のテレビアニメが
海外配信にて荒稼ぎに成功している
せいか高品質でダイナミックな
映像に毎日のように感動している
状態での
このチープな映像を
見せられてしまったら流石に
げんなりするよなぁと思うとこもある。
音楽もっと頑張ってよ
と個人的に一番不満だったのは
戦闘シーンになると
往年のロックソングが
安直に流れるのが
苦手でした。
普通にダサかった。
『ザ・バットマン』や
『ダークナイト』
『マン・オブ・スティール』
などスーパーヒーローには
名曲が多い中
戦闘シーンは
既存楽曲ですか??と
とても微妙でした。
ザック版ジャスティス・リーグのその後は??
と今作を鑑賞する前に
購入していた
『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』
を鑑賞したわけですが
今作のラストには
BVSから続く
バットマンの恐ろしい未来の悪夢の
続きが描かれていました。
その未来では
ロイスを殺された
スーパーマンがダークサイドの
味方になってしまい
人類を殺しまくっていう
恐ろしい展開。
ゲームの
『インジャスティス』とかに
インスパイアされているのかな?
ちなみに衝撃の
ジャレッド・レト版ジョーカーが
『スーサイド・スクワッド』以来の
再登場でバットマンの
仲間という衝撃が
最後の最後に描かれて
話が続きそうになって
終わるという謎展開。
ちなみに劇中では
アクアマンが殺されてて
メラがアクアマン代理になったりしている。
あのBVSで突如未来から
やってきた髭面のバリーさん。
早すぎたぁ!とか言って消え去るわけで
これどうすんだろう?
って思ったけども
今作で時空改変されたので
無事その未来もなくなったわけでした。
流石におい!どうなってんだ!
まぁ本編の追加シーンでマーシャン・マンハンターが
ブルースに協力を申し出た時点で
あの未来は来なくなったのかもしれない。
エンドロール後のアクアマンもひどいことに
え?こうなったら
『アクアマン2』とかどうなるの?
と思ったら
エンドロール後に
アーサーとバリーの交流シーンが。
良かったと思いきや
アーサーは海じゃなくて
陸で飲んだくれのボケキャラ。
窪んだ道路の水たまりで
泳ぐという奇行を披露し
アトランティスの秘宝を
バリーにあげちゃうという
ギャグを披露。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 6/10
・映像のアプローチ 7/10
・映画の美術面 9/10
・キャラクターの魅力 8.5/10
・音楽 5/10
・上映時間と個人的趣味 7/10
70点
新しいことやってるようで
既存コンテンツの利用で
面白いけども
それ以上の何かにはなれなかった印象。
フラッシュの2人のスーツとか
すっごく素敵だった。
良いとこもいっぱいあるけど
個人的感覚でどうしても
満足できなかった気がする。
このフラストレーションで
いつかは買おうと考えていた
通販限定の
『バットマン:シティ・オブ・ベイン』
を購入してしまいました。
正直DC映画の失敗は製作のワーナーがアメコミの持つパワーを信じていなくて
映像化して満足しているからなのではないか?と自分は思う。
アメコミの持つ強大な困難や悲劇に対しても挫けぬ強い意志や精神
そして何度でも立ち上がる気高さを
全くもって軽んじてるんじゃないかと思いました。
アメコミは絵1枚1枚からフルカラーで醸し出しくるので最高です。
レンタル
通販
本当にワーナーの
ザック・スナイダーが生み出した
DCユニバースを終わらせたいのと
アメコミをちゃんと
読んでいないんだなって思った。
ジェームズ・ガンはアメコミから
キャラ引用はするけど
話は使わないタイプだと思うから
それこそDCブラック・レーベル
みたいに個性がでて
面白くなるんじゃないかなと思う。
関連記事
▼個人的関連記事
映画感想リンク:△【感想】マン・オブ・スティール 59点 「ザックの原作改変は今作でも冴えている!(白目)」△
映画感想リンク:◯【75点】バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生【アルティメットアルティメットエディション アップグレード版】○