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【アメコミ】バットマン:ホワイトナイト【感想】

バットマン:ホワイトナイト

オレが回復して、社会に復帰できたら…そん時ゃわかるぜ…オレが必要だったって

アメリカ2017年12月〜2018年7月アメリカ


DCブラック・レーベルで描くパラレルバットマンの大傑作

2018年から始動したDCブラック・レーベルの
初期作が邦訳化され、好評だったので購入し、
2回目の読了が完了したので感想を。

DCブラック・レーベルはプライムアースとは別の
アースというかパラレルワールドを舞台にした
作家性が強い単発作品。
ただ本作は好評だったため、
続編も2019年に刊行され、
アズラエルをメインヴィランとした作品。

今作ではジョーカーが常人に戻ってしまい
ゴッサムの治安維持に参画。
バットマンをゴッサム警察と共に追い込むが
ハーレクインがジョーカーを取り戻すために
ヴィランたちを洗脳して立ちはだかる。

1周目は設定の違和感が辛かったが

今作の設定はプライムアースのバットマンとは
かなり違和感がある。
ヴィランの1人のMr.フリーズは協力者。
そしてナイトウイングはバットマンとは不仲。
またナイトウイングは2代目ロビンで、
初代ロビンとしてジェイソンが死んでいる。

むしろナイトウイングのキャラクターが
ジェイソンちっく。

またネタバレになるが、
中盤でもともと負傷していたアルフレッドが、
死去してしまう。

his
バットマンの設定ぶっ壊し過ぎてしんどい

ホワイトハウスがゴッサムの非常事態宣言を宣言した。

というわけでジョーカー不在の
ハーレクイン主導のヴィラン連合ですが、

ハリウッド映画級の大規模なことになっちゃう

ゴッサムの地下に隠された秘密があって、
それの影響でゴッサムの時が静止してしまう。。

全てはジョーカーを取り戻すために。。

終盤は多数のバットモービルが入り乱れる
凄まじい構図が多数拝める。

シナリオもイケるショーン・マーフィー

日本では有名な作品はないが、
ショーン・マーフィーさんがアートとシナリオを
担当する凄まじい作品。
見開きは少ないが、
随所随所で大胆なフルサイズの絵が美麗で
迫力あって良かったです。

また衝撃的な悪行にさらされるゴッサムの
絵なども大迫力ですごいし、
バットマンの地下基地でのバットモービルの
細かな書き分けなど、見応えたっぷりで
とてもとても素晴らしいです。

最初はバットマンのデフォルメの
妙な襟が違和感だったり、
ナイトウイングのデフォルメも納得いかないと
思える部分もあったのですが、
ハーレクインの描き方や、
ネイピアとハーレーの愛し合う姿。
ジョーカーの目のデザインなど
これまでにないクリエイティビティに
満ち溢れた作風が何度も見返しているうちに
虜になっていきました。

個人的にはNEW52のバットマンの
グレッグ・カプロ風の絵に近くて
親しみやすかったし素敵だった。

2010年代末期を感じさせる作風も注目

ジョーカーが常人になって、
貧民街の為に戦う政治家になるという展開は、
やはりアメリカのトランプ政権の政治批判に
傾倒していると思う。

高額所得者の住むゴッサムの中心部ばかりで
活動するバットマンを批判し、
貧民街に住む人々を除け者にしているという
主張はあまりヒーローコミックでは、
描かれてこなかった社会問題の一端を
扱っている点は面白いなぁと思った。

まぁ結局バットマンというか
ブルースはそのことを知らなかっただけで、
バットマンが上流階級の味方というのは
ジャックの企みが成功。

2人のハーレークインも見事。
個人的にはこれが面白かった。
旧デザインと
現在のマーゴット・ロビーが演じた
ハーレークインは別人という設定にして、
2人の女性がジョーカーという人間を
取り合い、ジョーカーという人間を描く
展開の独創性はとても面白かった。

his
バットマンが敗北する回もガジェット含めて人員及び展開含め面白かった!

アニメイテッドの世界線を意識した作風

これは2周目の解説を読みながらの読了で
知ったわけですが、
今作のヴィランのキャラデザやビークルの
デザインなどがアニメイテッドからの
流用が多く、アニメイテッドの続編という
位置づけなのは面白い。

それ以外にも後半に出てくるゴッサムの
地下に眠っていた兵器は、
『バットマン & ロビン Mr.フリーズの逆襲』と
同様なのも面白く。
ショーン・マーフィーの愛する
バットマンのモチーフが多数盛り込まれながら、
描かれる物語が面白い。

当初短編ものはこれ以上本棚を圧迫したくなくて、
買うのは控えようと思っていたが、
今回はめちゃめちゃ良かった!

his
続編が待ち遠しくなった!

タイトルが表す”ホワイトナイト”の
本当の正体にも納得含めて
意外で良かった。
それも含めて2010年代末期らしい
『バットマン』だったなぁと思う。

通販

his0809
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