前編だけでも満足
★この記事をまとめるとこんな感じ★
はじめに:ご訪問ありがとうございます
製作
2024年アメリカ映画
『オズの魔法使い』の前日譚が幕をあける
監督
ジョン・M・チュウ
・G.I.ジョー バック2リベンジ
・クレイジー・リッチ!
・イン・ザ・ハイツ
・グランド・イリュージョン 見破られたトリック
キャスト
ネタバレ あらすじ
2025年3月9日吹替版劇場版鑑賞
2025年16本目
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概要:伝説の映画『オズの魔法使い』の続編がついに映画化
1939年の映画『オズの魔法使い』(1900年のライマン・フランク・ボームの小説)の続編が実写映画化し日本でも4ヶ月遅れで公開したので、家族で鑑賞してきました。同作品は1995年グレゴリー・マグワイアによる小説。8冊の小説があり2025年に8冊目の新作が発行されている。1作目のウィキッドは2003年にブロードウェイミュージカル化され、本作はその映画化に該当し、2部作となっている。『ウィキッド』は『オズの魔法使い』にて打ち倒された西の魔女にまつわる過去の物語であり、『オズの魔法使い』のアメリカの田舎の農場で暮らす少女がその状況に絶望し夢の中で冒険したような内容とは、全く関わりを感じさせない、魔法が存在し動物が喋る不思議な国の物語が紡がれ、西の魔女の幼少期や学生時代に迫り、悪人は最初から悪人だったのか?悪人を悪人たらしめるものはなんなのか?悪とはなんなのか?という深い問いかけを私たちに提示する児童書の続編とは思えない重たい物語になっている。
監督はティーン向けダンス恋愛映画『ステップ・アップ2:ザ・ストリート』を監督しハリウッド映画界に進出したジョン・M・チュウ。その後色々な理由で酷評を受けた『ジャスティン・ビーバー ネヴァー・セイ・ネヴァー』や『G.I.ジョー バック2リベンジ』などを監督しつつもオールアジア人映画『クレイジー・リッチ!』にてスマッシュヒットと賞レースへのノミネートに成功し同名ミュージカル『イン・ザ・ハイツ』にて再びダンス要素のあるヒューマン作品のルーツに戻り大成功。多くのドラマ映画やハリウッド映画監督の経験やダンスミュージカル映画監督としての高い技術を培った彼が大本命とも言える『ウィキッド』の映画化を監督している。
西の魔女という不遇な存在のエルファバを演じるのはイギリスのミュージカルにて『カラーパープル』の主演を担当しアメリカで最高賞トニー賞受賞経験があるシンシア・エリヴォ。彼女は映画界にも進出しテレビドラマや映画にも出演を重ね今作の主役を射止めた。
相手役の善き魔女と言われるグリンダには8歳からプロ活動を始め、ミュージカルや歌手として大成功を収めている歌姫のアリアナ・グランデが務めている。助演としてその高すぎる高音は鳴りを顰め、シンシア・エリヴォとのコラボレートや劇中内でのグリンダの役回りとして複雑な立場の明るい女性を好演している。
上記以外ではオズの魔法使いには妙なセクシーさとおちゃらけ感を保持するジェフ・ゴールドブラム。エルファバの師匠にはアカデミー賞受賞女優でアジア系俳優のミシェル・ヨーが出演、作中には身体障害者なども登場し多様性にも配慮がなされている作品となっている。
驚愕:前編ですが2時間40分
と今作の上映時間、ミュージカル映画ですが驚異の2時間40分。そもそもウィキッドにそんなに長い要素あるの?と見る直前まで知らなくて驚いた。ミュージカルの方は2時間30分なのにそれを凌駕する内容なのはどういうことなんだろうか?と思った。鑑賞してみると
やはり長いと感じた。
映画としてはダンスミュージカルの質が高く、撮影や歌唱とダンス全てのレベルが高く思えた。
しかしこのシークエンスそもそもいる?こんなに長い必要ある?とを個人的に感じた。

疑念:『オズの魔法使い』との繋がり
違う原作者の前日譚作品であるわけですが『オズの魔法使い』との繋がりについて疑念を感じるわけ。あれって田舎の少女が田舎最悪!ってなって夢を見てて、地域の住民たちが動物やブリキになって登場して一緒に冒険してこの世界から脱出するって物語だった気がするけど、わざわざ倒される悪役の過去を描き、彼女が悲劇や葛藤にさらされ続けていたという物語は必要だったのか??とありがちではあるがすっごく疑問に思った。しかし原作者自身この世界をどんどん広げている。
またそんな彼女が水が苦手?というのも何か納得ができない。そして今作の濃すぎるほどの世界設定など、『ナルニア国物語』や『ロード・オブ・ザ・リング』を彷彿させるファンタジーの物語、そしてがっつりティーンだったエルファバとグリンダ。映画はミュージカルという音楽映画の枠を超えたそれぞれの正義と思想と欲が入り乱れる物語が紡がれる。

濃厚:世界設定
オズによりいがみ合う人間たちの戦いは終結した。そしてこの世界の動物はおしゃべりができ共存していた。だが動物たちは影で言語を奪われ始めていた。
なんだこの重たいドラマは?
イケメンキャラとして登場したグリンダの彼氏で影でエルファバと惹かれ合う別の都市の王子フィエロ。彼は影で馬と会話をする親動物派。今作では教養に対して無駄と考えを持つがその背景については言及がないがエルファバは彼の本質を見抜いている。Part1ではエルファバがオズたちと決別して強大な魔法書を強奪して去るとこで映画は終わる。


ネタバレ:ハリポタを彷彿させる魔法学園映画
と類似映画としては『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』。ダンスパーティーシーンもあるし恋愛要素もあるし。喋る動物の教授や魔法の練習などどこか雰囲気が似ているところがあると思いました。ハリポタも20年前の映画でもう知らない世代もいるんだろうなぁと思う。そう思うと華やかでお城のような寄宿学校を舞台に恋に踊る人々や学友との仲に悩んだりと金がかかってて見ていて面白かった。
ここがすごい:質の高い力技ミュージカル演出
ミュージカル映画は監督の力量次第というのを実感した。ジョン・M・チュウ監督は『イン・ザ・ハイツ』の例えばオープニングの多人数を用いたダンサンブルな演出が個人的にツボだし、それ以降もずっと人間の数を用いた演出が続いたし、中盤と最終盤のエモい展開も見事にダンサンブルに描き切っており最高だったししっかり歌と音楽で作品のテーマやドラマを描き切っていた。今作でもそこは素晴らしかった。本を踏むという酷い演出ではあるが一風変わった図書館を見事にサーカスとして機能させ素晴らしいダンサンブルなミュージカルを見せてくれたし、冒頭の魔女が死んだという歌のコーラスと民衆のダンスのバランスも見事だし、中盤の学園での楽曲も移動を用いた行進とも言える表現も見事。
中盤の奇妙なエルファバのダンスのもの悲しさとそれに呼応したグリンダの絶妙なダンスも圧巻だった。
最高潮のエメラルドシティもとても良かったです。まさかミュージカル初演の二人を演じたイディナ・メンゼルとクリスティン・チェノウェスが出てくるとは思わなかった。絶妙にCGも混ぜていたし、最終盤のDefying Gravityは圧巻でした。自分は吹替版で高畑充希バージョンで終始見ていたが普通に良かったです。帰宅後英語版のサントラも聞きましたが流石によくわからんかった。配信とかされるだろうしそこで確認したいなぁと思う。
ここがすごい;エメラルドシティの衣装すごかった
ワンシーンではあるがエメラルドシティの歌での登場人物たちの衣装と街のデザインが秀逸でとても素敵でした。今作がアカデミー賞にて衣装賞と美術賞を受賞したのは納得。また映画の冒頭のエピローグに近い『オズの魔法使い』の描写であるチューリップ畑を歩くドロシー一行のシーンのチューリップはガチで植えたものであること。さすがに驚いた。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 7.7/10
・映像のアプローチ 8.3/10
・映画の美術面 8.6/10
・キャラクターの魅力 7.4/10
・音楽 8.3/10
・上映時間と個人的趣味 7.3/10
78点
思ったよりもとても楽しめました。長いし完結しないしとのことで続編見る前にテレビで見る程度で良いかもしれないのですが面白いのでおすすめです。
見た直後はもう2作目見ないでいいかなぁ。なんか想像つくしと思ったんですけどもがっつりドロシーとかが絡んでくるしオリジナル要素も追加されるということでこれは見といた方がいいなぁと鑑賞直後より感じております。
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