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◎ナルニア国物語/第3章: アスラン王と魔法の島【2D版】2011年度47本目◎

「ラストシーンの深淵なえぐさに脱帽。」

$A Little his REDEMPTION.~season Ⅵ~-ナルニア国物語/第3章: アスラン王と魔法の島

アメリカ2010年アメリカ、イギリス共同制作ユニオンジャック
出演
ベン・バーンズ
(スターダスト)
ウィル・ポーター
(リトル・ランボーズ)

ピカーあらすじピカー
前作のラストシーンから3年後のイギリス。ペペンシー家の次男であるエドマンドは自身の勇敢さを誇りに思っていたが、前作の兄同様、ナルニアでの功績が忘れられず、若くして戦争へ志願するがはね除けられてしまう。
年頃の妹のルーシーもまた恋に憧れていた。
だが彼らは、兄弟で一緒に住んでいなかった。従兄弟のユーチス(ウィル・ポーター)の家に居候の身だった。
だがユーチスは彼らと仲良くする気などなく、彼らに意地悪ばかりしていた。
だがエドマンド達の帆船と海の絵が動いているように錯覚したルーシー、その瞬間、絵から水が流れてくるのだった。抵抗するユーチスだったが、それも無駄に終わり部屋いっぱいに水が溢れ、水面に上がった三人だったが、そこはナルニアの国だった。
付近にいた帆船「朝びらき丸」その船長はカスピアン王(ベン・バーンズ)だった。
引き上げられた三人だったが、ユーチスは酷く困惑し悪態をつき倒れてしまう。
カスピアン王と懇談するエドマンドとルーシーだが、彼は今度は彼らをナルニアに呼んではいなかった。
そしてカスピアン王は今、3年前より前にナルニア古くから使えていた賢者たちが3年前の件でミラースに怯え東の海に旅立ったのだった。彼らのことを気になり東の海に旅立ったというわけだ。
そしてカスピアン達は目前に島があるのを発見、だがその島はナルニア領内に関わらず旗が上げられていないかった。気になったカスピアンとエドマンド達はそこに潜入。
だがそこで悪事を働くものに捕らえられてしまう。その檻の中でカスピアンは老人に出会う。
だがその老人は、カスピアンが探す賢者の一人で、この海域に怯えここに逃げ延びたという。
この海域には緑の霧が存在し、それは恐るべき現象を起こすのだった。
賢者の一人は彼に古びた剣を託したのだった…。
2011年7月15日鑑賞



ピカー感想ピカー
頓挫されていたはずのナルニアシリーズだったが、製作スタジオをディズニーから20世紀FOXに変えて、なんとか完成。ちなみに前作の監督はプロデューサーとして鞍替え、監督は007ワールド・イズ・ノット・イナフ(ピアース・プロスナンでダニエル・クレイグ一つ前)の人、正直日本では無名。
本作は原作のナルニアのシリーズの3作目「朝びらき丸東の海へ」の実写映画化となっている。
ちなみに筆者は映画版のナルニアシリーズは1、2は映画館で鑑賞し、どちらもそれなりに好きで。
だが本作は、映画館での鑑賞はしませんでした。やっぱり製作の難航とか危惧されるべき要素が強過ぎ。
ですが前作も見たのでDVDでレンタルして鑑賞することにしました。
前2作に比べると趣向の違った作品になっています。
そりゃあーそうだよな。
前2作は結局、終盤に大きな二つの勢力が戦う話になっており、それまではナルニアの世界を旅する形式ですが、本作は完全にアドベンチャー映画を追求した形になっている。普通の冒険映画です。
笑)まぁー普通と言ってもCGを多用した童話的な世界をお金かけて作ってそこを旅するというわけです。
ですが内容の方は、しっかりとした「剣を探すという」形もあるので、そんなに悪くないです。
ですが、全体的にお粗末であることは確かです。
その剣を探すという冒険要素は中盤から成立するだけで、それまではただの船旅や、怪物の襲来と割と緩く進みます。
また新キャラのユーチスが中盤までは本当にイライラのもと。
またペペンシー兄弟に魅力はないし、どうでもいいことを会話してますし。
でも中盤の剣探しは、質は高くないものの冒険要素はありまして、決して悪いものではないです。
まぁーそれでも盛り上がりに欠ける映画だとは思いますが、終盤の劈き具合には驚嘆。
一応ありきたり展開でラストは敵を倒して終わるというわけですが、そのキャラクターのビジュアルの気持ち悪さは逸脱。相当気持ち悪いです。気持ち悪いだけです。(笑)
ですが、ラストシーンには本当に驚いた。あれだけで見てよかったと思えた。
ここまで子供だまし的な内容でありながら、ナルニアのキャラクター達は、「死の世界」について語るのです。
その内容のえぐさと、ネズミの「リピチープ」の選択がやばい。ちなみに声優はサイモン・ペグです。良い仕事してます。
そもそも本作の面白さは彼の献身さにあるとも思えます、CGで出来たキャラクターではありますが、かなりの愛着の湧くキャラクターです。その彼が言うのです。
「僕はアスランの住む世界に行くのが夢だった。この世界での冒険で僕はとても充実した、次はその世界をめにしたい!!」
アスランは喜んで承諾するわけですが、その前に死んだはずのカスピアン王の父親と母親がその世界で生きているというわけです。
カスピアンもその世界に行く事を熱望するが、行ったら戻ってこられないということを知り、朝びらき丸の乗員やナルニア国のことを考えて踏みとどまるわけです。
ですがリピチープは、満面の笑み、いや安らかな顔をしてその世界へ旅立つのです。
それをユーチスは悲しみます。
もう気づいたと思いますけど、アスランの住む世界は天国のようなものです。
リピチープは「そろそろ人生を終わりにしたい。」そう考えていて、天国へと召されるわけです。
これってかなり衝撃的な内容だと思いませんか、自分はかなり衝撃を受けましたよ。
この映画の主役はリピチープだ!!って思いました。
しかもCGで作られたキャラクターですし、そういう意味では、かなりツボな映画でした。
ですが、全体を通してみれば、出来の悪い映画だと思います。
またこの映画のラストのお決まりの「もう君たちはナルニアにはこれない。」
これがまたえぐい。それをエドマンドとルーシーは察知しているところがやっぱり深い。
子供が大人になるという精神的要素を映冒険活劇を通して2時間の幻想でさりげなく描いているというわけです、ナルニアの原作は本当に重いですな。最終巻のラストだけ読んだけどまじでえぐかったよ。(笑)
そういう意味で、正直本作も筆者は好きです。(苦笑)
ちなみに本作はイギリスの映画誌「エンパイア」はさりげなく好評してます。(笑)
まぁーでもこの映画を支持する人ってそういうえぐい要素ありきで評価しているとは絶対思えないんだけど。
ライオンが吠えると映画が終わる映画であることは確実ですが、実際に本作はライオンが吠えると世界が終わってしまう、原作であることも念頭に入れておきましょう。
そのまっすぐに突き進んだ悪意が溜まらないと思うのです。
得点
7
オススメは全く出来ないです。
ただ個人的に好きというわけです。
がおおん。

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