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◎アタック・ザ・ブロック 2012年度19本目◎

「イギリスの労働階級の少年たちVSエイリアン」

$『A Little his REDEMPTION.』映画オタクの映画批評~season Ⅶ~-アタック・ザ・ブロック
イギリス2011年イギリス制作イギリス

出演
ニック・フロスト
(宇宙人ポール、ホットファズ 俺たちスーパーポリスメン、パイレーツ・ロック、ショーン・オブ・ザ・デッド)
予告編

叫び真面目なあらすじ叫び
現代の11月5日のガイ・フォークス・ナイトのサウスロンドン。
ナースのサムは、帰宅途中に少年から構成するストリートギャングに襲われてしまうのだった。
持ち物を奪われたサムだった。
ストリート・ギャングのモーゼズたちは、空から隕石が飛来するのを発見し、着弾地点に急いで向かい、そこで異種生物を発見するが、ボコボコにしてしまい殺してしまう。
とりあえず知り合いにこの生物が何かを聞きに行くべく、死体を担いで、知人の家に向かうのだが、その頃お祭り騒ぎのロンドンでは、謎の生物が徐々に集合しているのだった。
2012年6月23日鑑賞
叫び感想叫び
どうせ更新が遅くてあれなんだし、そろそろ更新の順番をめちゃめちゃにしようという魂胆です。
エドガー・ライトの弟分で、彼と一緒にスピルバーグがメガホンを撮った3DCG映画『タンタンの冒険』の脚本を書いた、イギリスのオタク映画製作者の初監督作品が本作である。名前は出さないで良いや。(笑)
制作背景には、「アフリカに宇宙人が来て、アメリカにエイリアンが来ているのに、何でイギリスには宇宙人が襲ってこないんだ!!」というオタクらしい言い分が発端で、生まれたとか生まれていないとか。
そのイギリス映画といえば文芸映画らしさ、貴族的な趣を一切排して、イギリスの労働者階級の暮らしこそが、イギリスのリアルだと訴えている、そのリアルさの証明の団地街を舞台にして、主人公もその貧困街から育った少年たちが結成するストリートギャングという、異質な設定を盛り込み、そこからエイリアンとのバトルに持って行くという、かなり異色な作品になっている。
悪く言えばB級テイストだが、良く言えば、練られた個性が設定的に盛り込まれている。
エドガー・ライトの大事な仲間ニック・フロストも本作ではちょい役として、映画ファンを暖めてくれている。
まぁーそうは言っても根底にあるのは、スリラーである。
お決まりのエイリアンたちとの死闘が、意外にも子供が戦うというどこか悪ふざけも感じられるさりげないコメディ要素。
『エイリアン2』の武器が巨大なマシンガンだったら、こっちはバットやバイクや、花火が限界だ。
そんな奴らに凶暴なエイリアンに勝てるわけもなく、意外にも子供達が無惨な死を遂げるという、ショッキングな要素付き。
しかし舞台を広げない低予算ぶりも披露しており、設定通り、舞台を団地にすることにより、より技巧的なギミックの面白さが数多く登場しており、なかなか楽しめた。
時折、大人も本作に垣間見られるのだが、大人たちは、いまいち頼りにならなかったり、年上たちも頼りなかったり、この星の運命が、少年たち、しかも不良少年に委ねられる様には、コメディを通り越して、少年漫画のような気持ちで彼らを見守りたくなる。
ラストシーンにおいては、問題児モーゼズが最高の栄誉を受ける様には、圧巻さえするのだが、多くの仲間が死んだ状況によって不謹慎なのでは?と思ってしまった自分がいたりするのだが、それでも本作が監督達のオタク的要素、いや映画愛において支えられて、手堅い一本になっていることは言うまでもない。
しかし少年達、しかも公営団地の少年達が大人に頼る事無くエイリアンを撃退しようとする心意気こそ、今の映画界に欠けるパワーでは?
イノセンス映画としては、ちょっとずれているし、エイリアンリスペクト映画としては、少し情念が強過ぎたような気もするが、それでもこの映画には、垣間見るべき何かが山ほど詰まった良作だったと思う。
メモ得点メモ
8
現代らしい会話劇や小道具の使い方なども見事。
ただやはり少年達が無惨に死ぬざまが映画好きとして心が痛んでしまった。
オススメの一本です。
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