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◎孫文の義士団 2011年度95本目◎

$A Little his REDEMPTION.~season Ⅵ~-孫文の義士団

中国2009年香港中国合同制作香港
出演
ドニー・イェン
(イップマン 葉問、HERO)
予告編

時計あらすじ時計
1905年の香港。当時はまだイギリスの植民地であった香港。
孫文の話題は中国のアンダーグラウンドでは持ち切りだった。
孫文はついに中国の反政府組織に革命の方法を伝授する為にアメリカから一時帰還をする。
その情報を政府も掴み暗殺者たちを送ることを画策する。
そして香港では新聞社を営むシャオバイは、孫文が計画する武装蜂起の会議を取り仕切る立場にいた。
その為に、同胞と打ち合わせをするが、それはスパイにより政府に襲撃を受けてしまう。
友人だった資産家のユータンは、行方不明のシャオバイの意思を継ぎ、計画の支援を行う。
その為に、近隣に住む武術に長けた人々をスカウトし護衛団を結成。
その中には、自身の家の使用人の姿もあった。
多くの人々の思惑が絡む中、ついに孫文が来航。
そして政府の暗殺者の襲撃が始まった。
多くの同胞が死にいく中。ユータンの一人息子であるチョングアンもまた革命に強い思いがあり、奇しくも命をかけた作戦に参加するのだった…。
2011年11月7日鑑賞



時計感想時計
これが香港的ポップコーンムービーだ!!
日本公開は今考えると大部遅めだったが、09年に制作された香港の豪華スターが多数出演していると思われる。アクション大作。しかも題材は孫文という実在する革命家の話であり、その政治的内容に香港映画らしい武闘派のアクションを盛り込んでいる複雑な作品だ。
そもそも筆者は、アジア映画について無知に等しいわけだが、本作は少しばかり気になっていたので、母親がレンタルしていたのでついでに見た。
監督や出演俳優についてはそれこそ全く知識がないわけで、唯一知っているのが、「ドニー・イェン」ぐらい。彼の出演作は最近では『イップマン』が話題になったと思いまして、それ経由で存在は知っています。
また本作も彼がメインに扱われていますが、映画内では黒澤明の『七人の侍』の三船敏郎のようなポジションでしょうか?
謎多き登場人物の数々。
本作は、無駄に登場人物がいっぱい出てくるわけだが、それが映画の本筋にはとてもじゃないが絡んでいるようには思えない。タイトルについている孫文であっても、謎のキャラであり、革命を起こしたいおじさんや社長、その息子や使用人。はたまた父親を殺された娘だとか、謎ののっぽさんやホームレス。そして訳ありのスパイだとか。そんな彼らが終盤のある起点で見事に大活躍するのが『孫文の義士団』だ。
その登場人物の設定の為に、中盤までは、ほとんどのアクションがない。キャラを登場させまくってそのキャラがどんな背景を持っているかに迫っている。そしてまた孫文を守るべき企てを考えるわけだ。
ジェットコースタークンフー映画。
本作はクンフー映画の時代を変えたと言われたこともあるようだ。
その理由は明白だろう。中盤までの安っぽい人間ドラマや妙なコメディの数々、しかしアクションはほとんどない。どんな比重なんだ?と思ったら孫文が来訪してから、つまり護衛計画を施行された時からは、アクションオンリーに切り替わる。
言ってしまえば、孫文の為に時間稼ぎをする話なのだが、その時間をカンフーで締めるというわけです。
まるで非常に長い坂を上って、一気に駆け下りるようなそんなジェットコースターのような映画ではないですか。
勿論ゴールまでノンストップです。
壮絶な登場人物たちの死に様に震えろ。
この手の多くの仲間が出てきて、死地に赴く的内容であれば、自ずと一人ずつが大掛かりなアクションをして命を散らすというのがルールにもなっていると思う。
本作はその内容にひねりなどを持ちいらず、逆にアクション内にひねりを混ぜるという何とも一本気の通ったカンフー映画である。
その個性豊かな登場人物の死に様こそが本作の見所であり、革命の為に命を散らすのかと思いきや?ただ単に死ぬようなある種の戦争のようなものなわけだ。
その活躍ぶりも逸脱だ。
男の子の大好きな映画。
久しぶりにドキドキした。手に汗握り熱き血潮がどうとかこうとか、とはこのことだろう。
調豆腐の死に様に笑い、ドニー・イェンの体当たりの殺し合いに興奮した。竜巻キック!!や超力学キックが拝めるし、ドニー・イェンがぼろぼろになった姿はまさしく志村けんだ。その彼が選んだ最後の抵抗はまさしくバカ映画でありカルト映画にふさわしい一撃だ。
ドニー・イェンも死んだ。もうダメだそう思った時、ホームレスの薬中が路地で仲間を待っていた。
その佇まいは気色悪いものを感じた。しかし奴の背中の向こうには道があるのに道が無いように見えた。それをまさか実写で感じられるとは思わなんだ。
そして最強のラスボスが残された義士団にやってくる。雑魚の頭蓋骨を林檎のようにして地面に幾重も叩きつける。こんなに子供っぽいことを実現するとはむしろ嬉しい。
やつは銃弾を受けようともパンチを受けようとも立ち上がる。そして最後の一人を串刺しにする。
まさにラスボスなのだ。どう考えても小物でしかない的なのだが。奴の能力値は映画のラストにふさわしい程に上がってしまった。それを裁いたのは、多くの人々を地獄に誘い自身は生き残ってしまったという老人の一人なのだ。
そして老人だけが残される。
革命の序章の為、命をかけた青年たち。しかし残ったのは老人だけだった。全ての希望を失った彼らに革命という未来など似つかわしくなどはなかった。ただ悲しみだけが残され、そこで映画は終わり、中国に革命が起きるのだった。革命に意味はあるのか?だが彼らの犠牲で中国はあるのだ。
何とも言えないラストだ。しかし的を得ているし、カンフー映画であってカンフー映画でない、暴力とは行動の道具の一つでしかないと諭したようにも見えるが、むしろその暴力こそが本作のハイライトである。なかなか凝った映画だ。
中国映画はアメリカ映画とは違うね。
見てて思ったのが、表情の読み取りにくさと台詞と表情のちぐはぐさ。アメリカ映画を中心に見てきた筆者は流石に、この難問に吹き替えの声優さんの演技に助けてもらうことにした。
それはかなり正解だったと思う。まぁー音質は一気に落ちてしまったけど、あの字幕の量の少なさや俳優の読み取りづらい表情だとかを考慮したらやはり吹き替え推奨だろう。
ここは慣れとかあるのだろうか?
メモ得点メモ
8
なかなか楽しい映画だった。序盤が割と退屈だとは思うし、中盤のジェットコースターぶりも理解し難いことはあると思うが。
意表をついたりもしてくれる(調豆腐ね。)アクションがあったりと面白いと言えば面白い。
あの中身ないけど分かりやすさを重視するのは、こっちの映画の大作のあり方なんだと思う。
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そういえば、ジャッキー・チェンの最新作も孫文の関係している辛亥革命の話なんだよね。

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