「桐島が部活辞めてもおれは大丈夫。」
予告編
あらすじ
どっかの高校でのこと。学年は2年、夏休みが終わり2学期中盤、進路を決める重要な時期だ。
そんなある日のこと。バレー部のリベロのエース兼キャプテンの桐島が部活を辞めた。桐島は県選抜に選ばれる程の優れた選手だった。
そのおかげで桐島の近辺の人たちの日常は一気に変化する。
真相を知りたい友人、恋人、チームメイト。しかし桐島は部活を辞めたあの日から学校に現れなかった…。
2012年9月2日鑑賞
感想
とりあえず人気があるみたいなので、彼女にせがまれてみることにした。自分自身もそれなりに見たかったが、見るなら一人で見たかった。
文系映画好き万歳!!
個人的感想は、そういう感じ、桐島とか言う才能に恵まれた人気者が、突如原因不明のまま部活を辞めたことにより、それまでの日常が壊れてしまうお話。
桐島が辞めた日をまず、違うキャラクターの視点から緻密に描き、オムニバス形式にし、そのまま徐々に日を進め、最終的に全く繋がりの無かったキャラクターが一カ所に集い、波乱を起こすなかなか不思議なグランドホテル形式。
冒頭の一日を各キャラの視点を緻密に描くわけだが、その各キャラは、高校生のステレオタイプのポートレート。クラスにこういう奴いるよねの顕著な例一人一人を通して、桐島が部活を辞めたことを如実に描いている。
そのポートレートが逸脱なのは言うまでもない。
こういうやついたなぁーと思いながら、こいつらクソ嫌な奴だなぁーと客観しながら、その中に自分はいないか探してみたものの、逆にいなくて、唯一近いのは神木君の友達だったわけで、つかそいつ一番害が無いわけだが、そう考えるとオレの高校時代って本当に価値ないなぁーと今更実感してしまうという不快な映画。
そう観客に思わせることを映画制作陣、原作者共に念頭にあったのではないかと思う。
そういう意味で文系映画野郎共は、この映画を見て感慨深い気持ちになって、マンセーしてんじゃねぇか。
いやほらオレアクション映画好きだしさ。そりゃまぁー面白かったし、神木くん最高だったし、バド部の女子には、マジでぶっ殺したくなったけど、神木くん、強いとか思ったりして、最後のゾンビの演出は、笑えたよ。
映画技術的にも桐島をマクガフィンにして、一切桐島を描かないのも普通に理解できる。
桐島は何で部活を辞めたのかは、それは誰にもわからない。桐島自身も部活辞めてここまで事態が大きくなってるのも想像できないだろう。
でも映画的カタルシスを最後にさりげなく持ってきているとこも熱い。
何でもできるイケメンが、今の自分に疑問を感じ憤りを感じるのも感動的だ。
つか本当に上質な文系映画だったな。
とりあえず映画好きならチェック推奨。
映画的に技巧派していて、これも大事な「映画」というやつです。
原作とはかなり相違あるようです。
一番衝撃だったのは『鉄男』ってちんこドリルなのか!!ということ。
いや『鉄男』見たこと無くてね…。
オレも映画部に在籍したかった…。
「映画監督には多分というか無理だよ」
おれもそう思う。
得点
8点
全体的に自身の中の思い出などを通して映画自体を俯瞰して徐々に自分の中の感情をシンクロさせてじわじわ感動するタイプの映画だろう。感想はとても書きやすいのだが、衝撃はいまいち薄い。
ほらオレ派手な映画好きじゃない?
オススメです。
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タイトルだけで、口ずさんだりしたくなったら、普通に見た方が良い。
あなたもその一端を担えるぐらい遠くに桐島を感じられる。
あと現代の学生が写実されていて大人の方は自分とのギャップが感じられるかもしれない。おれは感じなかったけども。高校生なんてあんなもんか。
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