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◯チキンとプラム~あるバイオリン弾き、最後の夢~ 2013年49本目 「短編漫画」70点◯

「ページをめくるように物語は真相を教えてくれる。」

$『A Little his REDEMPTION.』自称映画オタクの映画感想部~season 7~-チキンとプラム
フランス2011年フランス映画フランス

あらすじはこちらから。
感想
公開当時は、予告編を見た感じではミシェル・ゴンドリーの『恋愛睡眠のススメ』的なファンタジー描写が楽しそうと思い、劇場鑑賞も視野には入れていたのだが、結果的に見なかった一本。
そう言えば、亡き映画評論家ロジャー・イバートさんも本作を大絶賛し満点付けていたな…。
そして2013年5月にレンタル開始されていたのを知り、早速借りてみた。
一度は流し見したが、気になったのでじっくり再鑑賞。珍しくノートパソコンで見た。(どうでも良いか…。)
監督は、『ベルセポリス』というアカデミー賞にもノミネートしたアニメ映画を監督した人。
また元々の原作コミック『鶏のプラム煮』の原作者でもある。
なんだか凄い構図になっている。
漫画家と映画監督の二足わらじというのが凄いな…。
知っている中でも『シン・シティー』を監督したフランク・ミラーぐらい…。
(映画の中身が良かったかは難しい…。)
また元の原作の舞台はイランのテヘランが舞台で、主人公もバイオリン弾きではなく、タールという伝統楽器の奏者なのだが、舞台がフランスに変更され、名前がそのままでフランス人になっている。
その時点で鑑賞難易度がぐっと上がっており、主役をフランス人の実力派俳優がやっており、全ての設定をフランスに置き換えているものの、やはりここは原作通りイラン人でも良かったと思う…。
その分、遊び心に富んだ映画にシフトされている。
全体の構成としては、まさに短編漫画のような構図。
1日を1話と考えて、1日ごとに笑えるような小話を含みながら徐々に主人公の秘密やその後を描き、最終話の8日目にクライマックスの悲劇と真相が待っている構図。まるでアメコミを読んでいるような感じ。
またアニメ映画の監督経験を活かしてか終盤には、アニメ描写も盛り込んだりと非常に遊び心がある。
しかし映画的に驚きは少ない。人によっては、その程度のことか…。と思うぐらいの単調な話しになっている。
ここは、見る側にアメコミなどの小説的なコミックを読んだことのある人だとそこまで違和感はないが、知らない人は物足りないかもしれない。
グラフィックノベルらしい奥深さがある。
しかしやはり原作との差異が多いのがね。そりゃーコミックを読めば良いんだけども。
どこか本を開いたような。飛び出す本のような楽しさや色彩感覚は監督の見事な経験が活かされているよね。それとフランス映画が絶妙にコラボしている所は、賞賛できる。
ブラックユーモアも強いし、ぶわーってなったり、ぼーってなったり、ほへーとなったり。
そういう映画を作れる監督は貴重だ。
でも何故『チキンとプラム』なんだろうか、あと邦題のサブタイトルは余計だ…。
得点
70
もっと話しが単調なので、それをもっと映像のアプローチ以外にも編集技術で遊ぶと個人的には良かったかもしれない…。
20分ぐらいで本編が終わって、その真相を明かす。
物語の構成としては『エンジェル・ウォーズ』にも似ているかもしれない…。
だからと言って、一辺倒なオタクアクション映画とは違い、色々な方向性で人生をあざ笑う点では面白い。おっとまた『エンジェル・ウォーズ』を馬鹿にしてしまったhahahahaha

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