「グロ要素でできたヤクザ映画。」
2010年日本制作
監督
北野武
(座頭市)
予告
STORY
ヤクザのお話。
関東で強大な勢力を持つ山王会。その傘下には多数の組が存在していた。
だがある日、その傘下の一組である弱小の大友(北野武)組が、池元(國村隼)組の兄弟の村瀬(石橋蓮司)組と諍いが起き、殺しに発展してしまう。
だがその小競り合いは段々と大事になってしまうのだった。
2010年12月19日鑑賞
感想
あらすじが合っているかよくわからない今日この頃。
そしてこの映画がどの層が支持しているのかも全く分からない今日この頃。
映画館でバイトしてたら最終上映のアウトレイジで本物のヤクザの若いのが来て、大暴れして行った嫌な思い出しか無い映画ですが、姉がレンタルしてきたので、一緒に見ました。
正直見ている最中は何が何だかよくわからかった。特にこの映画内の組織構図が全くわからなくて、見ている最中にはわかるようになっていったけど。
正直言って日本映画に対しての知識が少ない自分ですが、いやむしろ近年の日本映画に対して知識など不必要とさえ思えています。
それこそが作っている側のお客を呼ぶ方法であると自分は認識さえしている限りですね。
そんな常識的日本映画の形に、作家性と娯楽性を兼ね備えた映画が本作であるとも思える。
それに合わせて本作は座頭市以後のシネコンでの拡大公開をして成功さえ手にしているとも思えるが。
その娯楽性というのが、過剰なまでのグロ要素である暴力描写。
それ自体が本作の設計図であると制作者側も発言しているように、15分に一回はグロが楽しめるわけだ。
そして怖いのはそのグロ要素を駆使するキャラクター達がヤクザ達である。
忍者でも侍でないヤクザ。
ヤクザって現代にも生息するのですよね。そんな彼らが披露するぎりぎりの暴力描写がなかなかの怖さで、またそれ自体がヤクザを冷笑するような要素も兼ね揃えていて、映画製作者としてこなれている北野武の実力を感じさせる映画にもなっている。
ただ内容がというか組織図がありがちな人間ドラマのジャンルとしては難解であることと宣伝文句またタイトル的にも「全員が悪人」であることでキャラがつかみ所が無いあたりは見辛さを金揃えている。
それでいて話自体には内容が無いとも言える。
一応あると思うが、話よりもアクションが重視の映画のようなアクションを結ぶ上で話があるに過ぎない。感動は無いが衝撃はあるそういう映画だ。
そんな一辺倒な映画でしか無いが、そこを補う程の、俳優陣の演技というか凄みがあるのも忘れては行けない。
正直普通の人には勧めることはしたくないし、怖い映画だと思う。現に近所に住んでいるヤクザを見る目がこの映画で自分は変わった。(苦笑)
ただ結構面白い映画ではあるし、近年の日本映画よりは、映画らしい映画だと思うし評価されて欲しい映画です。
ただ続編はやらないで欲しい。(笑)
得点
8点
「ふざけんじぇねーこのやろう」
個人的に椎名桔平が良かった。
コメントを残す