「ザック・スナイダーはアート系の映画監督に認定します。(個人的に)」
2009年アメリカ制作
監督
ザック・スナイダー
(300)
予告
STORY
アメリカの児童向け文学小説でフクロウの世界が舞台で2003年に作られた全15巻の長編シリーズの一部を映画化。
平和なフクロウの森で家族と共に穏やかに過ごしていたソーレンと兄のクラッド。
空を飛ぶ練習の最中に喧嘩をした二人は巣のある木の上部から地面に落下してしまう。
落下した二人を待っていたのは、自然の厳しさだけではなく、そのまま謎のフクロウ達に誘拐されてしまう。
彼らが連れてこられたのは、孤児院で、そこでフクロウ界の各国から多くの子供達が連れてこられていた。彼らを戦士に育て、世界征服の足がかりにしようとしているのだ。
中型のフクロウのソーレンとクラウドは戦士候補に上がるが、小さいフクロウの為に楯突いたソーレンは採掘所に送られ、兄クラウドは自らの意思で、悪の戦士になることを志すのだった。
ソーレン達を待っていたのは、洗脳という恐ろしい出来事だった。
なんとか免れたソーレンと友人のジルフィーだが、過酷な採掘が待っていた。
監視組の一人に目を付けられた2匹だが、彼は、ソーレンに飛び方を指導し、自身の家族の仇撃ちを依頼し、ソーレンの信じるフクロウ界の勇者がいる場所へ誘おうとするが、孤児院の長のナイラにばれてしまう。そしてその場には兄クラウドもいて、2匹は必死に逃げるのだった…。
2010年10月7日鑑賞
感想
300とウォッチメンとゾンビのリメイクしたどっからどう見てもオタク監督の最新作はフクロウの世界の家族向け映画!!
とりあえず、前情報無しで、このフクロウ映画の存在知った時は、本当に「誰得な映画だよ?」でしたが、予告編をうっかり見てしまった時は、心底心が躍ってしまったのです。(笑)
日本では全く無名な全米で人気かは不明だが15冊も出ているフクロウの冒険のお話を映画化。
そんで監督はさっきも言ったけど、スローモーションアクションを撮らせたら世界一(嘘)なザック・スナイダー。(笑)
この人が監督というのは、なんとチラシにもうっかり記載されてなかったりで、本当にビックリ。
ただ表面的にはフクロウが活躍するフクロウだけの物語を流石に都心に夕方過ぎて見に行くのは、かなりだるかったけど、うっかり見てしまったのです。
正直、この映画開けてビックリ玉手箱でした。(笑)
あーまぁ勿論字幕で3Dで見ましたよ。(東京で二つの映画館でしかやってないんだよね。)
やっぱり、監督がザックであれば、表面はどうあれ中身もザックなんだよね。(笑)
一応ベースとしているものは、児童文学ではあると思うけど、映画内に存在するのは、フクロウ。
超生々しいフクロウが、CGで生み出されている。そのグラフィックの質の高いこと高いこと。
毛並み一つずつが輝いていて、ふさふさ。流石その面を手がけているのが、CGアニメに実写混ぜちゃった「ハッピー・フィート」のスタッフって感じですかね。
そんな鳥類による鳥類の為の映画をザックは自分らしく作っているんですよね。(笑)
フクロウもすっごいけど背景の森とか空とかは更に逸脱で、ここまで来るとアートと捉えても問題はないんじゃないかと言う程。
そもそもザックがCGを用いて映画を作り出してからは、驚きの背景とかの連続だったなぁー。
300は完全にグラフィックノベルを映画化して、映画と言うよりコミック。
そんで誰も映画化出来なかったウォッチメンも、映画化自体は失敗したけど、背景やキャラの外見、はたまた無機質とも思えるアクション。そして驚愕の素晴らしいオープニング。
そう言った、絵で魅せようとする力強さは、大作系の映画監督にしては異様で、まぁー演技面での低レベルさはあると思うけど、今作はそこをアニメに逃げたため、むしろ前作以上にやばいんですがね。
そんな美術スタッフが撮った映画のような、コマーシャル出身の映画監督ですが、ここまですっごいビジュアルをハリウッド映画として撮れるなら、スタジオ系の監督ってより、アート系の監督と認定しても良いんじゃないかと自分は思いますね。(笑)演技が引き出せなさそうな面もね。(笑)
そして何と言っても本作の、異様に固執しているビジュアル面と内容のアンバランスさこそ、典型的にアート映画なんだけど、まぁーこんなこと言ってるのオレだけ。(笑)
まぁー本作の驚愕さは、内容がありきたりで薄味でお決まりでトントン拍子。フクロウ界という衝撃の世界で、フクロウが世界征服を目論み、そして洗脳とか誘拐とか、兄弟の確執とか、ものすっごいダークな内容をすっごい早さでおおくりしてくれる。もぉ本当に誰が見たがるんだこの映画!!
だが内容がうっすいのも監督の狙いかと思う程、アクション(見せ場)では驚くような演出をいっぱい魅せてくれる!!
特に面白いのは、フクロウ同士が肉弾戦をするとこ、なんとフクロウ達は兜とかぎ爪を装着し、戦に赴くのだ!!そして肉弾戦になるとお決まりのスローモーション。そして本作の忘れては行けない要素!!ここで3Dが多いに迫力を煽る!!!
水滴、火花がばしばし飛んでくる!!流石の映像派のザックだぜ、わかってるんだよ!!
特に、嵐の中風に乗って飛ぶシーンはすっごい神がかってます。
とさながらスターウォーズの様な、ダークサイドとの戦いが描かれた本作、それがまた完結をしてないという事実。
きっと続編は無理だろうな。だって大コケしてるもんねこれ。(笑)
あとすっごい謎だったのが、フクロウは砂のうって言う胃袋があんだけど、ことあるごとに「困ったら砂のうを信じろ。」とか「勇者とは偉大な砂のうを持つものなのだ」とかあるけど、フクロウ界では「胃袋」がそんなに大事なのか。と思ったら、パンフに「砂のうは魂の意味合いでフクロウ界では使われる」とか書いてあった。(笑)知らんよ。
あと映像が美麗過ぎて、字幕が邪魔だった。(笑)でも日本語キャストが酷いからな。(笑)本当に可哀想な映画。(笑)
あとやばいのが、鳥の話でとことん鳥の動きして、鳥でしか無いのに、妙に人間らしい。パンフとか見ると100%鳥にしか見えないのに、なんで動くと、人間みたいなんだろ?心が感じ取れるからかな?
それぐらい変な所が細かくて、謎!!
とりあえず話は、それなりに面白い。こういうロード・オブ・ザ・リング的な旅と冒険と悪との戦いとか好きなら、問題無く楽しめる内容。全くオススメできないけど、見たい人見れば、間違いない映画!!
得点
8点
こんな映画撮って、ザック・スナイダー大丈夫なのかよ!!って思ったけど、なんと「スーパーマン」の新作の監督に決定だとか!!超お似合いすぎてやばいね!!(笑)
ちなみに、次回作は精神病の女の子がロボトミー手術の前日に夢を見て暴走するファンタジー映画です。うん。ドB級なのかしら!!本当にザックの映画に本で見納めかと思ったよ。
彼みたいな人に映画を撮らせられるなんてまだハリウッドも大丈夫そうだね。
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