デュー・デート ～出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断～ 2010年度127本目

「ちょっと、意地悪かもしれないな。」

2010年アメリカ制作
監督
トッド・フィリップス
（ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い）
出演
ロバート・ダウニー・Jr.
（アイアンマン2）
ザック・ガリフィナーキス
（ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い）
ジェイミー・フォックス
（路上のソリスト）
予告

STORY
アメリカの東側のアトランタに出張に来ていたピーター（ロバート・ダウニーJr.）は妻が妊娠していて出産日が近いのだった。
父親になるのが怖いピーターは大きな不安を抱えていた。
そして空港に付いた矢先、空港で少し頭がおかしい男イーサン（ザック・ガリフィナーキス）に出会う。
出会っただけならまだしも、その男が飛行機の座席が近く、少し携帯をいじっていただけで、「テロ」と非難され、イーサン共々飛行機から退席させられてしまうのだった。
あげくの果てに、ピーターは航空会社から、登場拒否を言い渡されてしまう。
更に最悪なことに、荷物は既にアメリカ大陸の西側に行ってしまったのだった。（財布も身分書も）
このままで、妻の出産日まで帰れそうにない、レンタルカー店で立ち往生していたピーターの前に車を借りてそのまま大陸横断をする気のイーサンが現れる。
この状況の元凶ではあるが、彼が唯一の帰る手段でもあった。
そうして二人の珍道中は始まるのだった。
だが開始早々、イーサンはピーターを質問攻め。そして目の薬が必要とイーサンは言い出し、寄り道をすることになる…。
2011年1月27日鑑賞
感想
全米で09年に大ヒットしたコメディ映画ハングオーバーの監督とハングオーバー内で個性的なキャラクターを演じたザック・ガリフィナーキスの二人が、薬物依存から復活して鋼鉄のスーツで頑張っている名探偵ロバート・ダウニーJr.を迎えて、作ったのが本作。
とりあえず日本の映画館で問題無く公開したのが嬉しいですね。
ハングオーバーは署名活動をしてまでも公開の見通しが見えなかった矢先のゴールデングローブ賞受賞のおかげで1年遅れで公開したのですから。
とりあえずサブタイトルが異常に長いわけでして、とりあえずこの監督が撮った映画はこれからは、「最悪」シリーズとして日の目を拝むのでしょうか？
そんなことはどうでも良くて、この映画、なかなか大笑いのできない映画でした。
理由はいたって簡単で、全体的に意地悪な内容になっているからです。
映画の内容はとてもわかり易く、生真面目な男が変な男に出会ってしまい、彼のせいでしばらくトラブルに追われ挙げ句映画が終わるまでずっと一緒にいる。というわかりやすい映画です。
ただその変な男自体は、悪い奴ではないのです。
とんでもなく変な奴ではありますが、決して悪意があるわけではなく、純粋に常識外れであってそういう環境に育ってきたわけです。
夢みてロサンゼルスに行っちゃう彼に、ひたすら一人で頑張って成功まで来た男が出くわすという、なかなか意地悪な設定なのです。
その後の内容は至って実直に、トラブル続きで大変。
展開的には、メキシコに行った際の展開は強引だったと思うな。映画の盛り上がりには必要だけど、無理がある気がする。
その他の展開はまぁー悪くない。
一応コメディ映画なのでネタの批判をすると、全体的に意地悪。
冒頭の
「お前フォレスト・ガンプって映画見た事あるか？」
の冗談はめちゃクールでした。
あと映画でネタとして初めて出くわしたオナニーシーンは、衝撃だった。悪意さえ感じる。（笑）
イラク帰還兵は、なんとも言えない。
ドン・コルネオーネの物まねが最高。
最低なシーンだけどコーヒーが一番笑えた。
一応映画は大円団を迎えましたが、無難な形で終わります。ハングオーバーの方が面白かったかな。
グランドキャニオンのシーンは最高に意地悪でした。
出産も怖かった。
ロバート・ダウニーJr.ってメソッド俳優らしいよ。撮影中は本気でザック・ガリフィナーキスを殺したかったらしい。（笑）
だからか笑いより憎しみがぷんぷんしてた。成功なのか失敗なのか？ちょっと判断が難しいが出来は割と良いので各自に判断は任せるべきだな。
一説によると本作はホラー映画らしいのだが、うーんまぁーそれを言ったらおしまいだ。笑えない映画を笑うために見るのはある意味後悔なだから。
だけどその意見多いに当たっているとも思えます。
得点
7点
一応円満に終わりはしますが、二人が出会うことにより二人が変化するという映画的物語は本作には無く、いがみ合う（ダウニーJr.が一方的に）形が永遠と続く（それは彼が非常に恐ろしい存在でしかないから）というわけで、うーん。まぁー。失敗作かもしれないが、良い映画なので大丈夫。
映画内の被害総額は一体いくらなんだろ？ハングオーバーより色々やらかしてました。