【海外ドラマ】バリーシーズン2【感想】

そして狂気は拡大し加速する

★この記事をまとめるとこんな感じ★

1 製作
2 あらすじ
3 amazon primeに全然入らないと思ったらU-NEXT独占配信作品として登場
4 ますます進化するビル・ヘイダー
5 才能を否定しても物語が彼を許さない
6 ビル・ヘイダー監督回の異質さと本気
7 バリー誕生の裏側
8 助演の人々も最高

製作

2019年アメリカ海外ドラマ

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制作

ビル・ヘイダー
・サウスパーク

監督

ヒロ・ムライ
・アトランタ
・Guava Island

キャスト

ビル・ヘイダー
・IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。
・エイミー、エイミー、エイミー! こじらせシングルライフの抜け出し方
・スケルトン・ツインズ幸せな人生のはじめ方
・ノエル

アンソニー・キャリガン
・ビルとテッドの時空旅行音楽で世界を救え!
・ゴッサム

ヘンリー・ウィンクラー
・ウォーターボーイ
・もしも昨日が選べたら
・アレステッド・ディベロプメント
・ラブ IN ニューヨーク

あらすじ

アフガニスタンからの帰還兵の
アメリカ人であるバリー(ビル・ヘイダー)。
彼は戦地での経験を生かして殺し屋として
アメリカ中西部のオハイオ州クリーブランド
で生活していた。
だがバリーの殺しの仲介者である
バリーの父の友人のフュークスは、
チェチェン人のギャングのボスより
その妻の愛人の殺害依頼を受け、
バリーととものターゲットの住む
ロサンゼルスへやってくる。

しかしターゲットは
役者志望の若者で、
殺害のためにターゲットに忍び寄るバリーは
うっかり著名な俳優のジーン・クジノー
(ヘンリー・ウィンクラー)の演技教室に
参加し、帰還兵として空虚で孤独だった人生に
演技という喜びを見つけてしまう。

ターゲット殺害のため潜入という程で
演技教室に通うバリーは、
ターゲットをうっかり殺した後でも
演技教室にのめり込んでいく。
そしてチェチェン人からは
敵対するボリビア人のマフィア殺害を
依頼され、絶体絶命のピンチにオチいるが、
フュークスを救うべくチェチェン人のボスを
バリーは殺害する。
ようやく自由を手に入れたと思ったバリーだが、
ジーンの恋人になった刑事のモスに
自身が殺人事件の犯人である証拠を掴んでしまい
それを察知したバリーはジーンの別荘に
遊びに来ている最中にモスを殺害してしまう。

最愛の人が突然行方不明になってしまった
ジーンは、演技教室をやめようと考える。
そして直前に迫っていたバリーたち教え子の
講演を中止する。
バリーは自身が初めて人を殺した時の
彼の後悔をヒーロー譚として嘘を吹いたが、
それに興味を持ったジーンは、
それを劇にすることを条件に
演技教室を再開する。

新しい課題に取り組むバリーたち
しかしチェチェン人のハンク
(アンソニー・キャリガン)は
前回のボス殺害により代わりにボスになり
ボリビア人と協定を結び親友となるのだが、
ボリビア人が覚醒剤取引に興味を持ったことで
ビルマ人と協力関係を結び
ハンクの立場が悪くなった。
ハンクは前のボスの殺害をビルマ人に
なすりつけ本部から彼らの殺害を支持される
困った彼はバリーに殺害依頼をする。

バリーのことを敬愛していたハンクだが、
バリーに酷い断られ方をしたことで
腹を立て脅迫を行うことにする。

ついにバリーの家に襲撃をしだしたハンク。
仲間達を守るため、
バリーは再び殺し屋となり
ビルマ人の本拠地に潜入する。
絶好のチャンスを手にしたバリーだったが、
殺しを躊躇ったことで、
彼に最大の危機が訪れてしまう。

そしてモスの相棒の刑事は、
チェチェン人殺害事件の現場にあった歯の
痕跡からフュークスにたどり着き、
犯人がバリーであることを知り。
バリーを追い詰めようと画策する。

2021年5月16日U-NEXTにて自宅鑑賞完了

amazon primeに全然入らないと思ったらU-NEXT独占配信作品として登場

HBOとamazonおよびスターチャンネルが
契約を結んだのか、
amazon prime内にて
見放題だった『バリー』シーズン1
2019年に新シーズンがアメリカにて放送
されたのだが、日本にはいつまでたっても
こなかったのだが、
新たにHBOと契約を結んだと思われる
U-NEXTが独占作品として
2021年5月に追加。
この度鑑賞完了。

そもそもそんなにamazon内にて
人気があったと思えない本作。
U-NEXTとしても何で目玉作品として
本作を話題にしたのかは不明だが、
自分としては非常にありがたい。

2年待たされたのはしんどかった

1話30分程度で全8話という
映画よりちょっと長い程度の作品で
非常に見やすく、
そしてクリフハンガーがえぐい。

ますます進化するビル・ヘイダー

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アレック・バーグと共に
制作脚本監督主演を務めるビル・ヘイダー。

今作でも同様に監督を務める。
今回はエミー賞受賞はなかったが、
それでも彼の映像制作は確実に進化している
と考えられる。

才能を否定しても物語が彼を許さない

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シーズン1ラストにて
自分の幸せの維持のために
恩師の最愛の人に手をかけたバリーは
罪悪感に押しつぶされることなく、
同じ日常を過ごしていた。
むしろフュークスと手を切った彼は、
新しい人生に満足している。

しかしフュークスはまたもバリーに
トラブルを招き、
そしてマフィア抗争は、
より規模が拡大。
さらには彼の隠された
アフガニスタンでの過去も明かされ

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彼がいかに殺し屋という仕事に
適した狂った人材であったか、
そして彼がそれを拒み
常人としての日々を掴もうとすると
必ず最悪なことが起きるという
バリーは自身のアイデンティティを
否定しようとするが、
彼は最高の殺し屋なのである。
物語は彼に殺し屋であることを
求めるのであった。

シーズン1同様に
バリーは自己の才能を否定し
違う人生を手に入れようとするが、
もちろんうまくなど行かない。
前作にて二足草鞋の可能性を示唆した
ラストが描かれたが、
テンションそのままで
バリーの取り巻く状況はさらに
混沌と化すのであった。

ビル・ヘイダー監督回の異質さと本気

ビル・ヘイダー監督回がかなり異色。
モスの相棒によりモス殺害がバレた
バリーだが、まさかの彼による脅迫で
彼の妻の浮気相手を殺害することになる
ブラックコメディな展開。

しかし浮気相手の正体が
テコンドーのチャンピオンという、
普通の殺し屋ならそれでもう負け確定なのだが、
やはりバリーは殺し屋として天才で、
彼と対等ではないが、
殺しテクで僅差で勝利を収めるが、
それを無音に近い長回しで淡々と描くのだが、
そこに彼の道場帰りの小学生の娘が
現れるのだが、
その娘が野獣人間。

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なんじゃそりゃ

まさかのバリー敗北で、命の危機の中、
立ち会いのフュークスはその子の殺害を
要求したりするが、
大型スーパーで実は生きていたターゲットと
再会してしまい第二ラウンドという。

めちゃめちゃな回

野獣の件が別映画のモンスター映画の
ようになっていて、
もはや賛否両論だったが、
物語の回収した要素としては、
刑事とのいざこざフュークスとの関係
この二つを変化させており、
とても印象的な回。

ビル・ヘイダーの野心がビンビンに伝わった。
またビル・ヘイダー監督の回は
もちろん最終回だ。
ここではバリーの本質？が明確に描かれる。

第二のブレイキングバッド

と個人的には思っているが、
そう呼ぶにふさわしい質と
エピソードになっていたと思う。

バリー誕生の裏側

今シーズンでバリーの殺し屋として才能が
開花した瞬間が鮮明に描かれる。
普通の人なら後悔として刻まれる
辛い仕事の記憶が、
むしろ彼が仲間に認められた
幸福な瞬間だった。

しかしバリーはその後に
ぷっつんすることで、
見境なく人を殺してしまう
精神的にやばいやつであることが
明かされてしまい。
その才能をコントロールできない
殺人マシーンであることが
描かれてしまうのだった。

今シーズンでは
自分同様に冴えない男が、
殺しのトレーニングにより才能を開花し
周りに認められるという自分と
同じ体験をする人の瞬間を目撃するが、
バリーはそれをいいことしては
受け取らなかった。
だがそんな彼に対してもバリーは
最終的に。。。。

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バリーというキャラクターの
本質が描かれたシーズン2。
シーズン3はバリーの冴えないながらも
人生の喜びを掴もうとする葛藤と
制御できない殺しの才能が
よりダークな物語を繰り広げるに違いない。

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シーズン3めちゃめちゃ楽しみ

助演の人々も最高

マフィアとして才能のないハンクだが、
バリーと出会ったことで昇進。

その異質なキャラクターが
コメディ担当して冴え渡り
ダークな作品にほっこりとした
笑いの時間を生み出し
作品としては狂気を加速させれて最高。

さらにはバリーの恋人のサリーは
バリーが大手俳優事務所に
興味を持たれテレビ番組の主要キャストに
なるオーディションに抜擢されたことに
嫉妬というメチャクチャ笑える展開だけ
にとどまらず、元夫とのDV事件が明かされ
彼女の真実と嘘の理想の葛藤が
描かれ、それが作中の終盤のクライマックスに
驚愕を与えてくれる。

そしてジーンはモスを奪われながらも
バリーを弟子として息子として
俳優として才能を見出し始めながら、
フュークスによるバリーへの復讐により
モスの殺人容疑者にされてしまう。
モスの変わり果てた姿を見たジーンは
意気消沈するのだが、
その演技が見事。
拭いきれない悲しみというものを
明確に表現。

わずか30分で全８話でありながら、
笑いと悲しみや葛藤をとてもうまく描き、
それでいて狂気が加速してく本作。

シーズン3ではテレビドラマに
出ちゃうかもしれないバリーは、
真の幸福を手にすることができるのか？

シーズン3楽しみです。

ヒロ・ムライが参加しているだけありますな。

ただシーズン1の最後を見た時に
シーズン2ですでに俳優として成功して
2つの顔を使い分ける天才として
描かれるかと思ったけど
シーズン4も決定しているので、
そこに辿り着かず
少し間延びさせて
面白おかしくした感はあった。