◎アメイジング・スパイダーマン2「原作コミックの具現化?」84点◎

2014年53本目4月26日2D字幕劇場鑑賞
「前作が嫌いだったけども普通に面白かった。」

アメイジング 2
2014年アメリカ映画

予告編

サム・ライミ監督の『スパイダーマン』シリーズからリブートした新シリーズ『アメイジング・スパイダーマン』。
そして本作はその続編である。
監督は前作同様『(500)日のサマー』の監督マーク・ウェブ。
出演陣も続投し、更に新キャラクターで、前シリーズにも登場した宿敵グリーン・ゴブリンのノーマン・オズボーンの息子で主人公ピーターの親友とも言えるハリーを『クロニクル』で鮮烈に映画界に降臨し、『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ』などで輝いていたデイン・デハーン。更にスパイダーマンの宿敵の一人のサイ男に『サイド・ウェイ』や『ウィンウィン』などでゴールデングローブ賞にノミネートしてきたポール・ジアマッティ。
更には、本作のメインの悪役として、体が電気のバッテリーと化したとも言えるエレクトロをやはりアカデミー賞にも輝いたことのある実力派黒人俳優のジェイミー・フォックスが演じる。
だが、私としては。前作が非常に物足りなく、ヒーロ映画を否定したとも言える、ただの学生、青春ドラマ映画に辟易し、本作に期待を全くしていなかったのだが、正直凄く面白かった。
前作がスパイダーマンやこれまでのヒーロー映画の誕生のシークエンスを否定に入ったわけだが、それが観客に受けなかったのかとも思える程に、今作は、原作コミックを意識した完全な「スパイダーマン」の映画化、いや具現化とも言えた。
映画の出来は、良いとは言い切れないが、部分的に光るものが多い。
映画全体には、気になる点は多い。
冒頭の飛行機でのやり取りなど、ちょっと行動に甘さを感じたり、終盤のヒロインがアーなシーンの描写が極端に少なく、少し観客をどん底に落とすことをせずにドライに流すなど、なんとも言えないアンバランスさがある。
だが冒頭から最高にエキサイティング!!
作品のコンセプトを最初に決めたとも思えるぐらい、全体を通してのスパイダーマンのヒーロー像の基盤があり、それがとても偉大。驚愕(アメイジング)よりは偉大過ぎる。彼がそうまでして人を守るのは、何故かは描かれなかったが、前作を考慮しても罪の意識の償いなんだろうなぁ大いなる力には大いなる責任が伴うみたいなやつね。
でも正直今作は、前作と切り離して作品全体を見た方が素直に楽しめるなぁーって思いました。
また冒頭からアクションが、これでもかとクリエイティブに描かれていて、CG一辺倒にも近いが、スパイダーマンのコスチュームを一新して、前回のラバー感を薄くし、タイツ野郎感を増強しており、そのタイツ感が人間らしさを醸し出し、CGなのに人間っぽい。そんな面白さがある。
またパンフレットのインタビューでもあったが、スパイダーマンのキャラクター像をバスターキートンなどのスラップスティックコメディから引用しており、その軽快さが正に原作コミックの愛すべき隣人のスパイダーマンだった。
またピーター・パーカーを演じるアンドリュー・ガーフィールドが前作よりもかっこ良くない。無精髭でちょっと浮腫んでいて、髪がぼさぼさという出で立ちで、ちょっとバスターキートンな感じで、しかも不幸というわけで、そりゃサム・ライミ版の方が、好きだけども、本作のピーターは正にコミックから出て来たピーターだった。
その具現化感が凄くてね。前作があまりにも嫌いだっただけに、ここまで愛情を持って作っていることに感激した。
あと映像が、SONYらしい小綺麗でハイテクな感じが凝縮されていて、見応えたっぷり。
オズコープ社のハイテクでいてすっきりしたインテリな感じが、この前公開した『ロボコップ』と同じなんだけど、最早このハイテク娯楽エンタメというジャンルをSONYはどうしても確立させたいようで、今作はその頂点に行くぐらい、ハイテク娯楽で、映像美と評されるぐらいまで昇華されていたように思えました。
音楽もうまく、近年のEDMやPOPミュージックを交えており、SONYの近未来感とピーターの等身大感と映画的エンタメアクションがうまくミックスされて、良かった。
『スパイダーマン』は悲劇の物語。
本作を見てしみじみ思いました。
原作コミックを読んで思っていたけども、スパイダーマンって作品はスパイダーマンがいつも冗談ばかり言っているけども、かなり話の内容はハード。特にスパイダーマンの気苦労は尋常じゃなくて、親いない叔父さんは自分のせいで死んだ、超貧乏、町では悪人扱い、恋人との思い出が無かったことになどなど、マーベルらしいハードなイメージが露呈している。
本作のテイストはそれに近い。
ライミ版が、映画らしいエンタメとしての一定値を常にキープしていたわけだが、こちらは、そういった映画的普及点よりも原作コミックのテイストをいかに出して行くかにこだわったように悲劇的な作品になっていたと思う。
設定こそは、大幅にアレンジしていて、ハリーなんかも原作とは全く違うオリジナルキャラとも言えるぐらい違うし、エレクトロ、ライノも大幅に違う。
でも本作のキャラクターが、ライノ以外は、好きで悪の道に走っていたといよりは、不幸な境遇の彼方に悪の道があったような…。そりゃあ根底としては、オズコープ社が関わってくるわけですが、それが描かれるのは本作の続編のようですし、クリス・クーパーが再来するかとなどは全く不明。
でも個人的には、エレクトロの誕生過程が凄く良かった。
すんげぇかわいそうですんげえ気持ち悪い感じが、すんげえかわいそうですんげえかっこよくて、すんげえ映像化されちゃって、さすがジェイミー・フォックスの経験値やべぇって思ったよ。
こんなの倒せんのかよ!って思ったらロジカルに倒しやがってさ。凄かったぜまったく。
というわけで、普通に面白かったです!!
やっぱタイツのデザインが大幅に変わったのが、本作の面白い理由で決定!!(笑)
あとは、デイン・デハーンが期待していたよりも役柄が微妙だった。
そりゃ続編での登場ですからね。本来なら1作目にいるべきキャラだし。
またグリーン・ゴブリンの設定も大幅に変更されていた。
これは、前作からの傾向で、より現実味のあるようにリファインしたいんだと思う。ガスとかで強化とかが気に入らなかったのかな。でもクリス・クーパーが緑色になるっていう謎の病は意味不明だったかもな。
装備こそはグリーン・ゴブリンだったけども、厳密にはデハーンというかハリーはグリーン・ゴブリンではなく、強化スーツ着用した頭おかしい奴だったな。てか最初からあの強化スーツ着ておけば。エレクトロは完璧だったんだけどな。
またハリーの終着点も微妙だったし、まぁーグウェンとのシークエンスで必要なんだよな。
でもハリー周りの描きがもう少し多い方が、良かったと思う。なんで彼が最後にああなっているかとか全く不明だし。
それを3作目のオープニングにやるのかな?今作のオープニングが正にそれだったし。
あと冒頭のグウェンのスピーチがラストに絡んでくるのは、簡単に想像できた。
あと全体的に作品の登場キャラから初めて登場した時から「私は最後こうなります。」って主張しているように見えた。まるで斜めに構えているような作風に見えたんだよな。
あと字幕がもう少しニュアンス大事にしてくれると良かった。ちょっと端折り過ぎて、違和感を感じた。
ラストシーンの「帰って来た」じゃなくて「ここしかおれの家はないんだよ」みたいな感じに聞こえたんだよなぁー。
そういう不満は結構あった。
あと見た劇場がガラガラ過ぎてやばかった。
ちなみにラストシーンは号泣してしまった。展開云々よりも子供をああいう風に使うのはちょっと卑怯だよ。涙腺が刺激される。
3作目も楽しみです。
そいやMJが出る予定だったけども本作では出てこなかったな。
メモ得点メモ
物語 8/10
キャラクターの魅力 10/10
監督の映画に対するビジョン 9/10
音楽 9/10
俺の趣味 8.5/10
84
前作が好きじゃなかったせいか凄く楽しめた。
エンディングが外人の曲で良かった。

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