◎ブラック・スワン 2011年度20本目◎

「体裁は主観的ホラー映画だがオマージュや主演のナタリー・ポートマンの境遇などを利用して一気に映画的価値を上げて会心作になった映画。」

$A Little his REDEMPTION.~season Ⅵ~-ブラック・スワン

アメリカ2010年アメリカ制作アメリカ
監督
ダーレン・アロノフスキー
(レスラー)
出演
ナタリー・ポートマン
(レオン)
ヴァンサン・カッセル
(オーシャンズ12)
ミラ・クニス
(デート&ナイト、ザ・ウォーカー、寝取られ男のラブ♂バカンス)
ウィノナ・ライダー
(シザー・ハンズ)
予告

鳥の羽根STORY鳥の羽根
現代のアメリカ、ニューヨークでのバレー団に所属する中堅のバレリーナのニナ・セイヤーズ(ナタリー・ポートマン)がいた。
彼女は、バレエ団のプリマドンナが引退したのを機に、次なるプリマドンナになる為にオーディションに参加する。
今回の演目は、有名な舞踏劇である「白鳥の湖」なのだが、新鋭の監督ルロワ(ヴァンサン・カッセル)は大胆アレンジを目論み、主役には強い二面性を望んでいた。
どうにか主役になりたいニナではあったが、彼女は白鳥としては完璧であったのだが、二面性である黒鳥としては、堅すぎて、ルロワは納得しなかった。
だがニナはルロワに直接アプローチしに行くが、上手く行かずあきらめかけたが、ルロワはニナに黒鳥としての性質を感じ、ニナを大抜擢する。
だがそれはニナにとっては大役で、とても大きな課題だった。
最大の支援者であるニナの母親のエリカは、ニナをバレリーナにするために尽くしたが、ある種の異常性を感じさせるぐらいの行動をとっていて、ニナは少しストレスを感じていた。
またバレー団には、ルロワが招いたバレリーナのリリー(ミラ・クニス)も参加していて、ルロワの描く黒鳥として完璧な存在だった。生真面目なニナは更に極度のストレスを感じていて、徐々に幻覚を見るようになり始め、また黒鳥の役の為普段しない行動をするのだが…。
2011年5月12日鑑賞
鳥の羽根感想鳥の羽根
今年のアカデミー賞主演女優賞を受賞した作品で、近年「レスラー」で好評を得たダーレン・アロノフスキー監督の最新作でもあります。
とりあえず一言。
なんだこのネタ映画!!
いやまぁーなんだろね。この表面上のコテコテのジャンル映画。
主演にナタリー・ポートマンを迎えてはいますし、アカデミー賞を受賞した権威ある作品ということになっていますが、蓋を開けてみたら作家性の強いコテコテのホラー映画で、サイコスリラーというなんだろうねこれ。
まぁーでもそんな枠組みを超えるほどの超越に見事に成功していて、それは個人的にBGMのおかげだと思うんですがね。特に終盤のBGMの大胆なアレンジは、映画自体の主題を見事に具現化しているように感じました。それも伴って、ジャンル映画を超えた一本の秀作として感動が生まれていると思います。
言うなれば、古典的ホラー映画をオマージュしたサイコスリラーなんですけどね。
そのオマージュが往年のヒッチ・コックの作った「サイコ」のようなコテコテの「ドドン」という効果音でショッキングなシーンを見せるような古典性な感じが気持ち良いほど明白で、どちらかと言えば映画好きの人や玄人の映画好きどっちもにわかりやすい、映画ファンが楽しめる映画になっている。
主演のニナがとてつもなく真面目な女の子で、汚れてないというか、まぁーそれがまた映画内で極端なんだけどね。
それがまぁー現実のナタリー・ポートマンにリンクしていて、どうにもポートマンの人間味が、清純性が高いみたいで、汚れた役というか大人の役にいまいちオファーが来ないとかで、今作で一皮向けて、見事に大人の仲間入りしたとかしてないとか。
それはまた「レスラー」のミッキー・ローク復帰の状況に近いものがあり、ダーレン・アロノフスキーの監督としての敏腕性が今回の件で一気に高くなったと言うようだ。
また監督本人も、「レスラー」と「ブラック・スワン」は兄妹的関係があるようで、テーマや映画内のオチも似通っている。そういう意味ではフィルムの焼き直し感もあるが、ナタリー・ポートマンの名演で違った方向として存在感を放っている。
ただ本作の難を言えば、みんなとことん典型的な世界から連れてこられたようなキャラクターだらけで、ほんとにコテコテで、映画の内容自体も古典的な古くささがあるし、現実味がやや薄く、個人的にはジャンル映画としてか思えなくて、またそっちの方面では金字塔になれるほどの秀作でもあるけど、総合的に見ると劈いてはいなかったと思う。
現地味の薄さについて言及すると、ニナだけがバレー団で白い服を着ている。これは不自然だが、物語の焦点をあわせる上では良い選択肢だが、虚構感が一層高くなる。
あとはバレーの練習のシーンで身を削るとこを印象的に魅せるのも少しやらせ感が強い。不吉の予兆でもあり、ホラー映画にはぴったりな描写だが、本作の行き着く先は…。
ここから筆者の感想です。
ナタリ・ポートマンの自慰行為シーンでのお母さんの登場時ののカメラの構図がマジでヒッチ・コックみたいでウケた。
そうそう本作の特徴は、カメラがとことんナタリー・ポートマンの前か後ろしか撮らないわけで、挙げ句にナタリーが幻覚見まくるというとことん主観ホラーを追求している。
それも相まって、濃いサイコスリラー映画に仕上がっていますが、濃すぎてネタかよ!!と思いながら見てました。
ただ本作はどこまで幻覚でどこからか真実なのが少しあやふやで、(考えればわかるが。)むしろ真実パートも少しは見たかったとも思えるぐらいの幻覚地獄。リアルで一番のホラー要素って、ウィノナ・ライダーが自傷するシーンでしょ。よく考えるとあそこまじトラウマだわ。
その原因と直面することなく、ニナが完璧に拘るあたり救いようの無い映画ですが、最終的に「レスラー」同様自己の中で最高の瞬間を人生に刻むこともあり、自分だけハッピーエンド形式がダーレン・アロノフスキー映画の象徴とも思える。そのシーンが見事である。
おすすめかおすすめじゃないかは、実際映画好きにはおすすめだけど、女性にはあまり勧められない。
この自己破滅型のスリラーのジャンルが好きなのってやっぱり映画ファンだけだと思うし、まぁー嫉妬とか妬みとか女性の得意なジャンルだと思いますが、ナタリー・ポートマンが自慰しまくる映画なんて、一般の女性が喜ぶとは到底思えない。
あとは、ミラ・クニスの活躍も注目してほしい。
自分は彼女の出演作を頻繁に見る機会があって、好意的で、特に「寝取られ男のラブ♂バカンス」での彼女が魅力的だったけど、「デート&ナイト」でのオバカっぷりや「ザ・ウォーカー」での第2のウォーカーぶりなど、大いにおいしい所を演じていたけど、まさか本作でも好演とはね。
これ以降の活躍にも注目したい。お色気姉ちゃんだけどね。(笑)
メモ得点メモ
8
ナタリー・ポートマンはちょっとオーバーアクト気味だったけど、まぁーバレリーナの稽古大変だったし、アカデミー賞は納得だよね!!一皮むけたしね。次回作はアメコミ映画「マイティー・ソー」のヒロインです。その他アホ映画にもろもろ。(笑)楽しみですね。
ちなみに今作は個人的には音楽が一番凄いと感じた。編集もウケるけど。
とりあえずトラウマ映画認定。



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また追記となるが、本作の中で自分は、ニナ母親が一番味があったと思う。
彼女のせいでニナはろくに女としての機能を果たせず束縛された生活を送っており、彼女のせいで純粋な白鳥になってしまい、このような物語へと繋がってしまうのだ。
その母親からの脱却。つまり親離れがさりげなく本作では重要な要素となっており、その悩みのせいで、彼女が精神破綻するのは、パーフェクトブルーの望まない仕事の大替えのストレスとも取れる。見ている最中は母親を殺すのでは無いかと思ったのだが、その母親がラストシーンで重要な位置にある点が優れた脚本になっていると思う。
ただニナ自体が実際母親を必要として生きている節もあるのも特徴的で、そのあやふや感も見事だ。

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