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◎パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド 2011年度98本目◎

$A Little his REDEMPTION.~season Ⅵ~-パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド

アメリカ2007年アメリカ制作アメリカ
監督
ゴア・ヴァービンスキー
(ランゴ、リング、ニコラス・ケイジのウェザーマン)
出演
ジョニー・デップ
(パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉、ツーリスト、スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師、シザーハンズ)
オーランド・ブルーム
(三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船、ロード・オブ・ザ・リング、エリザベスタウン)
キーラ・ナイトレイ
(パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト、プライドと偏見、つぐない、私を離さないで、ドミノ)
ジェフリー・ラッシュ
(英国王のスピーチ)
ビル・ナイ
(ショーン・オブ・ザ・デッド)
チョウ・ユンファ
(グリーン・デスティニー、男たちの挽歌)
予告編

Jolly RogerあらすじJolly Roger
前作の『デッドマンズ・チェスト』でデイヴィ・ジョーンズ(ビル・ナイ)の心臓を手に入れた東インド貿易会社の権力者のベケット卿らはデイヴィ・ジョーンズを使い海賊達を蹂躙し、法律を変更し海賊行為に関わった全ての人々子供大人関係なくを容赦なく処刑していた。
彼らは死ぬ前に海賊の歌を歌った。海賊達はこの掟に従い海賊長達の会議を行うのだった。
所は変わってシンガポール。エリザベス(キーラ・ナイトレイ)とバルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)たちは、ある男に会うべき海賊たちの隠れ家にやってきた。
しかし事態は窮地に陥り、そこにベケットの部下達がやってくる。
その場しのぎで協力したシンガポールの海賊であり海賊長の一人であるサオ(チョウ・ユンファ)とエリザベスとウィル(オーランド・ブルーム)たちは、彼からジャック(ジョニー・デップ)がいるとされる世界の最果てにあるデイヴィ・ジョーンズの墓場に向かう。
何故なら海賊長の会議にジャックは必要だったのだ。ジャックは死ぬ前に誰かに海賊長の権利を渡していないため、彼が必要だったのだ。
最果てに向かう一行達だが、その場所とは奇想天外な場所への入り口だった。
ジャックはというと、デイヴィ・ジョーンズの墓場で頭がおかしくなっていた。
2011年11月9日鑑賞
Jolly Roger感想Jolly Roger
パイレーツシリーズ第3作目。
2作目である「デッドマンズ・チェスト」とは同時に撮影された本作。
興行収入は世界的にもオールタイムではTOP10圏内であり、前作の「デッドマンズ・チェスト」には負けたものの、物凄い映画ではあることは確かだ。
本作の成功によりジョニー・デップはトップスターの地位を不動にし、また本作以降のジョニー・デップの演技傾向も決定付けてしまったとも言えるだろう。
監督は前2作同様ゴア・ヴァービンスキーであり。フィルモグラフィーを見る限りでは、メジャー系映画よりもシュールコメディを制作している傾向があり、やや異色でもある。
そのセンスが前作から顕著だったとも言えるが。
脇を固める俳優も当時より2011年現在の方が、豪華さがぐっと上がっている。ジョニー・デップは当然だが、バルボッサを演じたジェフリー・ラッシュは『英国王のスピーチ』でアカデミー賞を受賞。
キーラ・ナイトレイも同じくイギリスの古典文学の映画化で活躍や、オーランド・ブルームも全盛期。
ビル・ナイやチョウ・ユンファも共演。
ハリウッドの大作らしい豪華な絢爛でお金のかかった映画だ。
上映時間も2時間40分という大作らしい長さだ。
さてさて内容を追って感想を書くと。
冒頭から残虐シーンが繰り広げられる、なんだかんだでの問題作。子供女までもが絞首刑にされる描写は息が詰まる。一応そこが物語の発端であり、自由気ままな海賊達が一致団結する理由にもなるわけだが…。まぁーしかし海賊というのは犯罪者の集まりであるので、その行い自体は、決して悪ではない。
むしろ本作は「悪を正義」のように描いている不思議な作品であることを忘れては行けない。その点からして本作は偉大だと思えるのだが…。
さてさて舞台は、シンガポールに移り、今まではヨーロッパよりの海賊描写であったのだが、本作ではアジアの海賊を描く挑戦が行われている。
このシンガポールの描写がなかなかのダークさで、決して気持ちのいいものでもなく。
チョウ・ユンファ演じるサオは蒸気が大好きだとかで、なかなかの謎仕様である。
しかしそのチョイスこそ監督のゴアさんらしさでもあるとは思える。
また気になるのが、主役不在の1時間が繰り広げられるのだが、普通に楽しい。
根底にあるディズニー映画の実写アクション大作という企画が、良い意味で生きているアクションが山ほどあり。それが非常に楽しい。
冒頭から派手にアクションをしてくれて、敵味方が乱れまくる。なんとも愉快な映画だ。
伝説や航海の先に待っていたのは、ジョニー・デップがいっぱいという驚愕の展開。
ジョニー・デップファンには嬉しいサプライズだが、これがかなりのクレイジー。
設定的にも頭がおかしくなっているジャックだが、この描写もゴア監督らしいとも思えるのだが、このシーンが少しロマンという空想に走り過ぎて難解なものになっているのは流石に笑えないだろうな。
まぁーデイヴィ・ジョンズやフライング・ダッチマンやその部下の海の怪物たちを見ればの海の伝説を具現化したという考え方としてスターウォーズ並みに夢が詰まっているとは言えるだろう。
「4人が殺そうとして、1人が成功した。」
という台詞がジャックにあるのだが、これはかなりセンスの良い台詞ではないか?
映画事態のどっちつかずの自由気ままな海賊らしいポリシーがそのまま台詞になったような。
パイレーツシリーズとはそういうものなのだと思える。
でもエリザベスの父はなんで死んだんだろう?
ジョニー・デップの怪演ぶりはやばい。
名言として
「海が好きだ」とあるが、そこに至までの尺の多さが異常で、そもそも近年のジョニー・デップの出る映画の無駄な尺量と、難解な独り言の発祥はこのシリーズか?ティム・バートンより上手くジョニデを生かしているかもしれない。
そもそもパイレーツ4のせいで、すげぇー3が面白く感じるんですけど。
4でのジャック・スパロウの違和感がすげぇー際立っていると思うのですよ。
その行き当たりばったりのなのか?それとも幸運なのか?それとも考えてるのか?その面白さが体現出来てるのが2と3だと思うし、いわゆる制作者側のアイデアの結晶なわけですが、それも脚本で台詞まわしにありまして
「あいつは先を読んでいる?それとも行き当たりばったり?」
と色々良い台詞あるんだなー。愛されるには理由があるとはこのことかな。
しかも主役外のウィルも(そもそも1ではウィルが主役だったようだが…。)大きな葛藤を抱えているのも良い。
上手いよな。
しかし海賊会議が思いの外つまらない。
終盤の派手なアクションシーンの前の重要な会話劇になるのだが、結構なだれ気味。
ビジュアル面では、色んな種類の海賊が出てくるが、普通に面白くない展開になっているのががっかり。
またカリプソの設定が少し描かれるが、これもまた意味不明だったりと上映時間が長いので、こういうつまらない先行型のダレっぷりは映画としては致命的とも思える。
というわけで、いまいちよくわからないままカリプソが暴走してラストバトルが始まるのですが、アクション面の面白さはディズニー的コミカルさが調和されながら、終盤に向けての駆け足っぷりが最高で、超エキサイト。なんて戦場での結婚式という素晴らしい展開もあり、ジャックの幸運な展開も最高。
怪物たちも大活躍してうん。最高。
そういうわけで、驚愕の展開で、ラストシーンに突入するわけです。ウィルが一気にキャラ立ちするのです。
「水平線を見ててくれ。」
うひょーーー!!「ソーロマンチック!!」
また俳優陣の高水準の演技も忘れてはいけない。
しかし本作はあくまでも海賊という悪人たちの物語であり、そこもうまく悪役だったベケットの「グッドビジネス」という言葉に集約されているとも思える。
彼らはいわば警察でもあったわけだ。その彼らが海の伝説を使い正義を執行していたのだが、ロマンチスト兼悪人である海賊たちにより大敗されてしまうという「ロマン先行主義」の映画である。
しかも冒頭に海賊達が虐殺されることにより見ている側は、海賊に正義を感じるわけだ。そういうわけで、海賊頑張れな視点になるが、最終的にベケットの言葉により見ている側に気づかさせているのかもしれない。なかなか巧妙なテクニックではないか。実に良い映画だ。
結論としては、荒唐無稽な内容を熱意を持って映像化した挑戦的ではあるが、手堅いファンタジーロマンアドベンチャーとなる。
しかもコミカルなキャラクターを豪華俳優陣が熱演もしてるというわけで、メジャー映画のあり方としてお手本のような映画だ。大ヒットも当然だ。
正しい金の使い方をしているわけだ。
メモ得点メモ
8
中だるみが致命的ではあるが、盛り上がりの度合いが非常に高い作品です。良作だと思います。

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