「映画界の重鎮のスコット兄弟製作のコメディ映画。ではあるが、真面目すぎて…。」
2010年制作
製作総指揮
リドリー・スコット
トニー・スコット
(ジェシー・ジェームズの暗殺)
出演
ジョン・C・ライリー
(俺たちステップ・ブラザース -義兄弟-)
ジョナ・ヒル
(スーパーバッド 童貞ウォーズ)
マリサ・トメイ
(レスラー)
予告
STORY
ジョン(ジョン・C・ライリー)は惨めな男だ。離婚した元妻が、彼のもとに行くとジョンは家でひとりぼっちだった。見兼ねた元妻は、彼を自身の結婚パーティーに参加させ、そこで恋人を探すことを命令する。元妻に頭が上がらないジョンはパーティーに参加する。
だがほとんどの女性は彼を拒絶し、ジョンは更にどん底に落ちる。
だがそこにモリー(マリサ・トメイ)が現れ、二人は意気投合。
そのまま肉体関係を持つが、モリーはそそくさと帰ってしまった。
モリーに恋をしてしまったジョンは、彼が帰っていくのを尾行し、そのまま車で寝てしまったのだった。
翌朝、ジョンはモリーの家を眺めていた。そこには若いが、太った青年が出てきた。モリーの恋人だと思ったジョンだが、付近に言ってみると、その男がジョンに話しかけてきたのだった。
話を聞くと彼はモリーの息子のサイラス(ジョナ・ヒル)で、彼はジョンを招き入れたのだった。
二人で少しばかり会話をするのだが、サイラスの様子はおかしく、そこにモリーが起きてくるのだった。同様するモリーだが、サイラスは、この自体を肯定的に受け入れようとするのだが、ジョンはモリーがサイラスを溺愛していることに気づく。
その日は退散するジョンだが、サイラスは22歳ともあるわけで、大人な態度で接しようとしモリーとの関係も進展させようとするのだが…。
2011年6月9日鑑賞
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ジョナ・ヒルのファンなので、レンタルあったので、借りてきました。
製作総指揮は、リドリー・スコットとトニー・スコットで、つまり彼らの製作会社となります。
んでー主演には、ジョン・C・ライリーを迎えています。彼ってそもそもコメディ俳優なんでしょうか?
あんまりコメディ映画では見かけないですが、でもすげー馬鹿なコメディ映画には、頻繁に見るような気もしますが。それでもミニシアター系のアート映画に頻繁に出演していたりと、マルチな俳優のようです。
そしてその対立となるのが、20代後半の若手コメディ俳優のジョナ・ヒルとなるわけです。
出生作のスーパーバッドで、ありのままのティーンエイジャーを体現したわけで、その可愛らしい外見を映画でうまく取り入れられ、多くの近年のヒット作に脇役として出演している売れっ子です。
ですが、本作の彼は、マザコンという異様な役柄でして、それがまた地味なわけです。
ですが、本作は、アメリカの映画賞のほんの一部で受賞しているわけで、まぁーでもそれがとことんアート系を好む映画賞の随一だったり。ちなみに受賞部門は演技です。
さてそんな感じで感想です。
一応コメディ映画ということになってはいるけど、全く笑えない!!
むしろホラー映画的なぞっとする映画になっているとも思える。(笑)
とりあえず言えるのが近年のコメディ映画と比べると上品で真面目。
特に映像の構図や俳優の演技など、かなり上質で、製作がスコット兄弟であるせいか、妙に堅い映画になっています。
その真面目さが相まってか、俳優陣の真剣な演技が、リアルな人間関係を描き出しているのですが、それに対しての笑える要素である、マザコンが、もの凄くリアルに見え、彼がジョンに嫉妬する際の辛辣な表情はホラーとも思えます。
そこからの奇行の数々もかなりのホラー要素です。
そして脚本の方もお上品に丁寧に、登場人物の人間関係を描いていますが、コメディ映画としての起爆がいまいちなく、淡々としていますが、まぁーリアル思考で、一番の盛り上がりでもそこまで揉めることなく、妥当よりは残念な形でラストに流れ込みます。
ただここまで、生真面目に丁寧に、俳優や物語を紡いできたせいで、ラストはほろりときて、サイラスの成長物語として、納得は出来ます。
ただ、金払ってみる価値あるかと言えば、やっぱりジョナ・ヒルのファンが彼の活躍を垣間みる為に金を出す。ということ以外にそこまで利点が無いですが、まぁーこういうもの静かな映画を好む人は映画好きでもいると思いますし、しっかりとした上質な映画であるのは、アメリカで賞も受賞しているので手堅いです。
個人的には、カメラがもの凄い異質です。
何故か全編手持ちで、それでいて、やたらズームを多用するのです。
それがこういった人間ドラマにあってはいないとも思えるのですが、それが玄人目線で少し新鮮だと思えました。
また思い返すと、トニー・スコット監督作品の「アン・ストッパブル」や「デジャブ」に似たカメラワークになっていると思うのですが、あの映画にはまぁーぴったりだったと思いますが、本作はどうなんでしょうか?
でも普通のドラマがそれだったら、それはそれで面白いですよね。
監督は無名ですが、良い仕事してますし、映像も拘っていて良作です。あとは物語が楽しめるかの個人差ですね。
得点
7点
興味を持ったら、見てください、意外と楽しめる可能性もあります。
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