監督
クエンティン・タランティーノ
(『パルプ・フィクション』『キル・ビル Vol.1』『レザボア・ドッグス』)
元ビデオショップ店員のスーパー映画マニアな監督のタラちゃんの最新作は、クズ8人の山荘での殺し合い!!
19世紀の南北戦争後のアメリカを舞台に、元南軍だったり北軍だったり、白人だったり黒人だったり、メキシコ人だったりと人種差別ごった煮を吹雪で孤立無援になった山荘を舞台に、血みどろの駆け引きを描いた映画。
前作でも奴隷がカウボーイになって復讐するわけで、今作もそう言った差別要素が続いている。
例にもれず上映時間が3時間近くある。
またアメリカでは70mmのフィルム上映もあり、そっちは3時間ある。日本ではBlu-rayに収録されることを期待するしかない。
タランティーノらしい濃厚悪趣味映画再来!!
タランティーノといえば、どこか濃すぎるB級らしさを期待してしまうわけで、ここ7年ぐらいは、詩的というか小説のようなインパクトよりも全体のまとまりなどを感じたが、今作『ヘイトフル・エイト』はそういう大まかなメインプロットがあるか?というとないに等しいような。
タイトルからして、ドクズの悪人どもが、お話をして最新的に血みどろの殺し合いをすることは明白。
ただそれが3時間もあるとなるとちょっとビビってしまう。
3時間が嘘のようにあっという間
見終わって気づいたのが、テンポがいいのか、単純に映画として濃厚にクズで面白かったのか、3時間もあったとは思えないぐらい。
ここ最近お目にかかれなかったB級テイストのゴア表現がむしろ気持ち良く、こういうグラインド映画はいいなぁと。
登場人物もある人を除き、タランティーノ作品経験者。
そのある人は、タイトルロゴを注視してると誰だかわかるが、知らないとびっくりできるし、顛末も最高に黒くていいです!!
会いたかったサミュエル・L・ジャクソンに会える!!
最近『アベンジャーズ』に出たせいか、俺たちのサミュエル・L・ジャクソンになかなか会えなくて寂しかったが、今作のサミュエル・L・ジェクソンはこれぞ!!というキャラ。
強いし口が悪くてマザーファッカーでジーザス!!そして変態。
昔からのサミュエル・L・ジャクソンダエゼェェェ!!
久しぶりのティム・ロスはまんまクリストフ・ヴァルツでやや残念。
マイケル・マドセンはかっこいいなぁー。
話からして悪趣味で、悪趣味な趣味のせいで、みんな血みどろで、でも最後はそのたった一つ残された悪趣味を待っとすることで、人種や差別を乗り越えるわけで、まぁー傑作だよ今作も。
根っこはジャスティス!!
また舞台こそ密室だが、山荘までの道のりは雪山。
それを広角に写すのが素晴らしく雄大でやっぱり映画愛を感じられる。
音楽もやや大げさな感じがするけど、往年の映画音楽愛も感じられていい。
タランティーノは今作でも自分のやりたいことをやりたいようにやっていて、本当に魅了されました。
70mmフィルムバージョンも見たいと思ったけど、それは無理な話だよね。
得点
物語の面白さと上映時間 8/10
映画の奥深さと世界観とオリジナリティ 8/10
キャラクターの魅力 8/10
監督の映像演出と印象的なシーン、映像を使った話の描き方 8/10
音楽 8/10
俺の趣味 8/10
80点
わざとじゃないけど全部8点で80点!!
次回作はキルビル3という噂。
ビルはもう死んだよ!!
コメントを残す