素晴らしき社会派娯楽作品
★この記事をまとめるとこんな感じ★
はじめに:ご訪問ありがとうございます
製作
2012年アメリカ映画
奴隷時代のアメリカにて
異邦人は各語りき
監督
クエンティン・タランティーノ
・レザボア・ドッグス
・パルプ・フィクション
・ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
・イングロリアス・バスターズ
キャスト
ネタバレ あらすじ
2013年3月劇場鑑賞
2024年9月24日自宅Blu-ray鑑賞
2024年47本目
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映画だから許される夢物語
2013年アカデミー賞脚本賞受賞作品。
2024年9月時点で
北米のインターネット映画
データベースサイト
IMDbにてTOP250中55位という
超高評価映画。
大体2万人の鑑賞者が
超えた作品の平均点が上位作品。
タランティーノ監督が送る
彼にしか製作できない西部劇映画。
まさかの奴隷時代の南部で
黒人を主役にして
しかも彼をカウボーイにしてしまうという
大胆不敵な物語。
最終的には彼が
大農園の人々を殺害しまくるという
夢物語のような展開は
娯楽ながらも社会風刺が効きまくっている。
以下過去の感想:思うところは一緒
娯楽と社会風刺のバランスが絶妙。
タランティーノ監督の映画は
ゴア表現が全面に出ていて
表現の仕方も露骨で
悪どいとも言えるのだが
今作に関してはテーマ自体が露骨で
やり口はマイルで
むしろシーンごとには魅せている。
それはこれまでのタラちゃんの
フィルモグラフィーの到達点のようにも思える。
それでもやはり
監督らしい過去の西部劇映画からの
オマージュと思われるネタが随所に
散りばめられていると思うが相変わらず
全くわからなかった。
純粋に西部劇として面白い。
所々カメラのズームとかで遊んだりと笑える。
まぁ一番の笑える所は、
タラちゃんが出てくることだけども。
映画の舞台設定では、
奴隷がガンマンになるという
非常識さを前作であれだけ、
コケにしたゲルマン民族のドイツ人が
解放するという展開から、
今度はアメリカの白人への
批判が露骨に見て取れる。
その黒人が白人をぶっ殺す姿には、
アメリカに住む黒人は
大喜びなんだろうなぁーと思ったり。
タブーに挑戦したんだよねタラちゃん。
意外とぴったりだったディカプリオの
クソ悪役ぶり。
ガラス叩いて自分の手を切っちゃう。
更には、タラちゃん映画の得意な、
無意味な雑談が今作では終盤まで
封印されており、
そういう意味でもサブカル色より
娯楽色が強くなっている。
逆に惜しい点としては、
そのサブカル的やり過ぎな娯楽が足りないとこ。
昔だったら、
無駄に巨大なマシンガンとか
主人公に撃たせて、
際物色を強く出している印象。
それもなく惜しい。
そういう意味では見やすいし
文化的に評価せざるおえない
長く愛される映画になっている。
しかも助演賞も獲っている本作。
それは前回のタラチャン映画で、
狡猾なクソドイツ将校を演じた
クリストフヴァルツさん。
今回は、アフリカ系アメリカ人
を自身の偏見の無い
視点でパートナーにして、
ちょっと奇人とも言える歯科医を
昔やってた賞金稼ぎという役を演じている。
その神的な考え方を持った彼だけども、
やはり譲れない何かがあったのか。
デカプリオを殺害
正直自分の中では、彼に
生き残って欲しかった。
またラスボスが、
サミュエルLジャクソンなのは注目、
許されざる者の如く復讐をするジャンゴ
だったが
最後に残ったのはサミュエルLジャクソン
演じる同じ虐げられる側の
アフリカ系アメリカ人。
しかしサミュエルは、白人に取り入り、
自ら同じ同胞であるアフリカ系アメリカ人を
地獄へ突き落としている。
そのクソっぷりを相変わらずの質の高さで
演じるサミュエルさん。さすがだよ。
これは2018年の傑作大ヒット
アフリカ系アメリカ映画で
ヒーロー映画の
『ブラックパンサー』でも
描かれたテーマ。
同じ人種内の格差。
同胞なら手を取り合うべきだろう?
その真髄のようなものが
描かれいてやばい。
思えばタランティーノ、歴史改変好き
『イングロリアス・バスターズ』や
『ジャンゴ 繋がれざる者』であれば
別にそういう展開というもので
腑に落ちていたわけですが、
2024年の現在で見ると
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
を見た時も書いたが
タランティーノは映画という魔法を
用いて癒しを描く。
これまでにナチスをユダヤ人が壊滅させる。
黒人奴隷が白人の権力者を成敗。
車が好きな女性たちを狙う
サイコキラーを彼女たち自身で成敗。
さらにはか弱き愛人が復讐者として
殺し屋たちを成敗などなど、
普通じゃありえなかったこと
常識じゃありえなかったこと
歴史が許さなかったことを
堂々と描き、かっこたるセラピー
のような癒しの瞬間を
映画という場で描くのだ。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 9/10
・映像のアプローチ 9/10
・映画の美術面 8.6/10
・キャラクターの魅力 8.7/10
・音楽 8.4/10
・上映時間と個人的趣味 8.6/10
88点
やはり素晴らしいパワーのある
映画でした。
まさかサミュエルのせいで
これまで上手くいってたものが
一瞬で壊れるとは。
あとこれまで賞金稼ぎとして
生きていて独自の倫理で
生きてたと思ったヴァルツさんが
許せない悪として
死ぬとわかってて彼を
殺害したのがいまいち弱い
気がする。
シュルツがゲイでアフリカ系を
愛していたとか
逆に妻がアフリカ系の移民だったとか
特にダルタニアスの件や
その作者のデュマがアフリカ系の
血を継いでいるにも関わらず
それも知らずにアフリカ系アメリカ人の
奴隷にダルタニアスと名付けて
いたことが憤慨しており
カルチュアルなどの
人間の品性を何よりも大事にし
ていることは読み取れるが
だからと言って
死んでまでも彼を殺して
追われる身に落ちる判断を
するだろうか?
そのあたりの掘り下げは
馬で踊らせたり
2人で楽しい日々の回想を
描く時間を減らしてでも
欲しかったなぁ。
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