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○【75点】プロメア【解説 考察 :TRIGGERの天元突破の呪い】○

プロメア

製作

2019年日本映画

TRIGGERの
優れた点が型にはまっている?

監督

今石洋之
劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮編
劇場版 天元突破グレンラガン 螺巖編
・天元突破グレンラガン
・宇宙パトロールルル子
・キルラキル
・パンティ&ストッキングwithガーターベルト

脚本

中島かずき
・ニンジャバットマン
劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮編
劇場版 天元突破グレンラガン 螺巖編
仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム
仮面ライダーフォーゼ THE MOVIE みんなで宇宙キターッ!
・テラフォーマーズ

あらすじ

突如人体発火してしまう突然変異が人類を襲う。
強いストレスを感じた人はその場で発火し、
体中から炎を発してしまう。
その火災により世界は惑星規模の大炎上を
起こしてしまい人類の半分が消失してまう。

それから30年の月日が経った。
人類は新人類のバーニッシュを発症した時点で
バーニッシュ火災の原因として
捕らえて隔離してしまう。
それに対してバーニッシュの武闘派の面々である
炎上テロリストのマッドバーニッシュは、
好き放題に街を燃やし尽くす。

自治共和国のプロメポリス、
司令官のクレイ・フォーサイトは、
高機動隊救命消防隊バーニングレスキューを結成。
バーニッシュ火災に対して、
人命救助を目的とした
特殊高機動ロボを用いる精鋭部隊だ。
ある日、消防活動の最中に彼らは
マッドバーニッシュと遭遇。
そのほとんどが逮捕された
マッドバーニッシュ。
ボスのリオ・フォーティアと
その親衛隊の2人が現れる。
新人隊員の特攻野郎ガロ・ティモスは
専用装備を製作してもらい、
初陣とともに親衛隊を圧倒。
そしてボスのリオを鹵獲に成功する。

しかしボスのリオにはある企みがあった。
収容所に収容されたリオは収容所に送られた
バーニッシュたちが、ボロボロに
成り果てているのを目撃。
彼らはクレイ・フォーサイトのもとで
人体実験をされていたのだ。
強大な力で拘束具を破壊したリオは、
囚われた仲間たちとともに脱走。

そして逃げ延びたリオたちの場所に
ガロは運悪く踏み入れてしまう。
しかし傷ついたバーニッシュたちの姿を見て、
収容所に送られたバーニッシュは
クレイたちによって人体実験をされてることを察知。
ガロは彼らを見逃すのだった。

そして翌日ガロは、その真相を自分の命を救い
そして自分をバーニングレスキューに
配属してくれた恩人のクレイに
問いただすのだったが。。。

2019年5月26日劇場鑑賞 2019年49本目
2020年7月18日自宅Blu-ray鑑賞
2020年35本目



TRIGGER×今石洋之×中島かずき×コヤマシゲト=天元突破ギグ開催!!

前評判はそんなによくなかったが、
中島かずき脚本で今石洋之監督
2人のアニメ作品でもあるし
ビジュアルからどう考えても
ロボットが出てくるフラグがあるわけで、
ロボットアニメファンとしては
評判が少しよくない程度でも
見に行かないわけにはいかない!
(交響詩編エウレカセブンの2はいきませんでしたが)

『キルラキル』や『天元突破グレンラガン』を
楽しく見てきた自分としては、
今作が主要キャストの声優を俳優が
固めたのにはすっごく違和感でしたが、
劇場で見てみると違和感こそ若干はあれど
みんな普通に上手でした。
松山ケンイチってどうしても『デスノート』の
Lのボソボソのんびる話すイメージが強かったけど、
ガロという熱血特攻歌舞伎野郎みたいな
謎江戸っ子キャラも普通に演じられて、
終始「え?これ松ケンだよね?」と
逆に変な違和感を終始感じ、
むしろクレイを演じる堺雅人が
いつもの堺雅人だったから、
余計に違和感強くて。
『天元突破グレンラガン』においての
上川隆也と同じようなラスボスとして、
ほぼ同じ感じの演技で、
飼い慣らされている自分。

いやむしろ松ケンの演じるガロが髪の色、
表情、行動、全てにおいて
『天元突破グレンラガン』
のアニキことカミナだったわけで、
それならそれで声優の小西さん使ってくれよ!!
とすごく違和感で、
その小西さんもライバルキャラのリオの
取り巻きとしているにはいるけど
あんまり喋らないですっごく不憫。

ってさっきからずっとそうだけど、

今作ほぼほぼ『天元突破グレンラガン』

アニメーションとしての演出は
大幅に変わってるが、カミナを主役にして、
道理を蹴飛ばして、
最後は気持ちでどうにかしちゃうような、
最後は天元突破グレンラガンになって
地球を救うので、

もはや1本完結のこれまでのTRIGGER×今石洋之×中島かずき×コヤマシゲトの
力技を2時間でおさめただけの、
いわばオルタナ『天元突破グレンラガン』

いつもどおりのやつでびっくりだったわ。

via GIPHY

コンセプトアートがそのままアニメーションになったような

映画が始まって思ったのが、
輪郭線が全然ない。
アニメーションとしては2次元じゃなくて、
3次元の立体がほとんど、
それに対する輪郭線がなくて、
しかもそれがほぼほぼ静止していない
普段見ないような彩色の洪水のような、
つかみどころのない映像の連続。
でも根本にあるのは、
今石監督のアクションアニメであって
ロボットアニメ。

その自由なアニメーションの数々が、
強いて言うならピクサーのコンセプトアート
そのものをアニメーションにしてしまった、

プロダクト化前のものを
そのままプロダクトしてしまったような、
これまでに見たことのない映像コンセプトが
あったのはすごくびっくり。

近い次元の作品としては『スパイダーバース』が
アプローチとしては近いが、
リファイン前のデザインをそのまま映像作品に
したことに違和感さえ覚えてしまった。
それは多分見たことなかったからだなぁ
と思うけども。

via GIPHY

それでも作品自体は既視感がすっごくあって、
デザインやテンション、ガジェットが
ほぼほぼ過去の監督作品のオルタナだからか

だからこそ内容よりもこういった映像に対する
アプローチにすっごく目がいって、
いやむしろ自分的には見づらいな。
と思ってしまったぐらいだったりする。
コヤマシゲトさんのインタビューでピクサーの
アーティストに手伝ってもらった言及あるから、
あながちそういうコンセプト色のある
映画だったと思う。

澤野弘之の個性がミスマッチ?

個人的には『ガンダムUC』や『進撃の巨人』が
印象的な澤野弘之さんの音楽、
神話性や長い革命への旅路や絶望と希望、
そういった硬い感じ2文字をオーケストラ音楽で
表したら日本人で右に出る人が
いないんじゃないか?って思うすごい人。

そんな彼が『キルラキル』から続投。
むしろキルラキルもやってたんだぁと驚いた。
しかし今作の音楽あってたのかちょっと謎。
音楽が壮大すぎる。
やってることは過去作品の
焼き直しと同じなのに、
音楽の主張が大きすぎる。

結局は真っ直ぐしか進めない男たちの
喧嘩話をアメリカンチックな
コンセプチュアルな映像の洪水で彩るものを
やたら澤野さんの「壮大」な音楽、
プロローグ風の楽曲が終始
鳴り響きやたら煽るけど、
やってることは武将の名乗りの連続のようなこと。
それを巧みにオーケストラやEDMで煽る。
いやもっともっと
個人的で私的でむしろバカ一直線な
やつらの物語なんだよ。
それを革命前夜みたいな壮大な曲で彩られても、
違和感でしかないんだよ。
盛り上がりすぎと思ってしまった。
いや『ガンダムNT』とか黒い痛みの感情の連続を
彩る楽曲最高だったし、
『ガンダムUC』のユニコーンガンダムに
秘められた未知の力への渇望をあおる音楽とか
本当に最高なんです。
楽曲それぞれはすっごくハイクオリティだと思うし。

でも作品のコンセプトにあってたのか謎なんです。

やたら『ペルソナ4』みたいな
ポップソングの連続がありましたが、
それもそれでなんか違うんです。
もっとスーパーロボットのださい
オープニングソングのような
ダサい楽曲ダサいテーマソングとか
いっぱいあってもよかったと思うんです。

結局巨大ロボットが戦うアニメ

結局のところ譲れないものが
あれば戦うしかないという、
物語においての原点に戻る
ド低脳最高なロボットアニメ。
しかも天元突破風な巨大ロボットも登場し、
ギャグ要素もうまく盛り込めた
クレイの機能性の高いけど、
四角いロボットとの大バトル。
ロボットアニメ好きとしては満足満足。
光の演出とかノリとかまんまグレンラガン。
でもね。既視感はあったし、
だったらグレンラガン
見ればいいかなってなるんですよ。
これはある意味では
グレンラガンの呪いだったと思う。
でもこんな視点になってしまうのも
面倒臭い映画ファンの呪いですね。

スチールブックを購入して再鑑賞しました

アメリカではスチールブックが発売。
ずっとレンタルで再鑑賞を望んでいたのだけど、
DVDレンタルの権利の関係なのか?
全く配信されなかったが、
Blu-ray購入も検討したが、
UHDならわかるがBlu-rayにしては、
特典つきのものを買うよりは、
可能であればスチールブックで買いたい。

一年あまりが経過して
アメリカ版が発売。
しかもスチールブックで、
日本語ありという超お得仕様なので、
早速輸入しました。
※専用サイト使うよりAmazonで出品
されている方がお得だな。。。

スチールブックは
ポスターアートデザインで素敵!!

特典も字幕付きだが、
日本語音声でお得。

というわけで再鑑賞。

感想としては前述通り。
流石に2回目となると
ガロとカミナの類似性については気にならず、
松山ケンイチの演技にも慣れたし、
堺さんの違和感は強いが知っていた。
序盤と終盤での彼のキャラの変遷の幅の
凄まじさには驚いた。

唐突な展開もやはりTRIGGER作品という
色眼鏡を通せば違和感がないが、
結局そこに陥る。

TRIGGERだからあり!

その価値観に警報。

今回は前日譚を2本とも鑑賞。
前回はガロ編は見たが、
リオ編は見ておらず。
ガロ編は映画の映像を流用していたが、
リオ編はほぼオリジナル。
結局劇中で亡くなったバーニッシュは、
ガロ編で発症した人だったと思うと
可哀想すぎる。

てかリオって急に現れた存在だったのか。
変な話だ。

映像の違和感を
優れているというのか、
それとも出来損ないと感じるのか?
そんなことを考える間も与えない
洪水の手法が、
凄まじく前衛的だが、
今後の作品にそれが使われていくか、
それがまた気になるところ。
でも最近
『デカダンス』というアニメを見たが、
TRIGGERらしさというものが、
他にも垣間見られる瞬間があって、
出身の人とか違うとこに行っていたり
するのだろうか?

次なるアニメ作品を待望する。

hisSCORE

・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 7/10
・映像のアプローチ 8/10
・映画の美術面 8.5/10
・キャラクターの魅力 7/10
・音楽 6.8/10
・上映時間と個人的趣味 7/10

75点

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