バイクに乗る正義の味方
『仮面ライダー』
★この記事をまとめるとこんな感じ★
はじめに
製作
2023年日本映画
庵野監督の愛を感じて
監督
庵野秀明
・シン・ゴジラ
・シン・エヴァンゲリオン劇場版
・新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に
ネタバレ あらすじ
2023年3月17日IMAX版鑑賞
2023年15本目
プラーナの激流を乗り越えられたか?
仮面ライダー生誕50周年作品で
『シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース』の
4作目でおそらく最終作となる本作。
といっても
東宝と東映が生み出したIPを
スタジオカラーというか
庵野秀明組がリファインして
EVAファンにも浸透させて
シナジーを生み出そうとした
企画の最終作で
庵野監督が敬愛する仮面ライダーを
『シン・ゴジラ』『シン・エヴァンゲリオン』
に続き監督を行う作品。
今回は同時並行の『シン・ウルトラマン』の
監督を樋口監督が行なっているので
ほぼ単独作品になっている。
最初の『仮面ライダー』の初期のデザインや
世界観を流用しつつ
庵野秀明監督の思想や趣味によって
リファインされた
『シン・仮面ライダー』を
迷った挙句
公開初日に鑑賞しました。
怪人をオーグメントこと
オーグと呼称。
謎の生体エネルギーの
プラーナを吸収したり
ショッカーの目的が世界征服から
人類の幸福だけども
最大に不幸があって
絶望した人を幸福にした結果
めちゃくちゃな思想を
持った人が支配やら虐殺やらを
しようとしているので
サイコパスの幇助みたいなこと
している凄まじくやばい組織に変更。
その中の1人が世界征服したいとかに
なったら一緒なんですよね。
また今作のラスボスに当たる
ショッカーの幹部が
『エヴァンゲリオン』の碇司令達同様
人類を肉体から解放して
精神世界に封じ込めようとする
人類補完計画を従っているという
庵野秀明監督の趣味や思想が
めちゃめちゃ反映された世界を
優しさが持ち味の人間兵器こと
仮面ライダーが暴力で立ち向かう。
この映画で一番幸せなの作ってる側では??
というわけでまずはこの
庵野秀明監督の作品たる
プラーナとかオーグメントとかの
謎の造語群に出足を挫かれなければ
作品を楽しめる一歩が踏み出せますが!!
プラーナについてはすんなり
受け入れられる。
もはや映画をまともに作る気はないスタイリッシュ過ぎて舞台映像かと思った
とマニアやオタク向けの
造語群や偏ったプロットの
向こう側に待っていたのは
庵野監督の実験の数々
『シン・エヴァンゲリオン』でも
こうやったら面白いんじゃないか?
こういうショットを増やしたら
などなどのアイデアが多数出てきたら
強引に盛り込んでいくスタイルの
製作思考であることが
NHKのドキュメンタリー作品などで
明かされた庵野監督。
『シン・ウルトラマン』では
映画にも関わらず映画用カメラ以外にも
PCのWEBカメラを想定した
謎の視点のショットを
多数盛り込むことで
筆者を不快にさせてBlu-rayソフトを買う気にさせなかったり
VOD配信での早送りを強要させられたり
これまでのルールをぶっ壊した
実験映画的な面白さを探究していたわけですが
今作でも冒頭から
実験とも呼べる
スタイリッシュな技巧が多数あり。
更に多くの観客を篩い落としにくる
粒子の洗いPOVの白黒で
過度なバイオレンス表現をしたり
移動シーンを大幅にカットして
1つのシーンで複数の違う場所を
合成させたり。
敵の部下達が画面切り替えた
瞬間に大量に現れたり。
また往年のハリウッドの
ミュージカル調な登場をしたり。
やたら長台詞を喋らせたり。
一般人は一部のシーン以外は
一切登場させず
ソリッドに一対一の構図を作って
まるで低予算の舞台のような
作風をしたりと
異世界広がってて普通の映画というよりはそういう映像作品を見た印象
しかしびっくりするほど美しい写真のようなショットも多数あってやばいんだなぁ
平成ライダーとは別物の庵野ライダー
とスタジオカラーにより
再構築された仮面ライダー。
最近のプロダクトデザインとしての
攻めも面白いが
元々の改造人間が戦うという
プロットを再度見直して
ゴテゴテしたアーマーは
極力排して
むしろキャストの人が
スタントなしでアクションするのを
強要された作品になっていると
パンフレットにもあるように
めちゃめちゃソリッドにされた
仮面ライダー。
近年の平成ライダーでは
怪人も途中でCGで大型化したりするが
今作ではマスクと衣装という
ソリッドなデザインへ。
蝙蝠オーグは特殊メイクでしたが。。。
また武器もおもちゃおもちゃして
音声が出るようなものではなく
刀が出るとしても日本刀。
拳銃が出たりするなど
庵野ライダー感が強い。
出てくるし。
後半までは人体欠損のシーンを彷彿させる
ような要素もあり
大人向けの作品としての
見応えがある。
庵野監督の仮面ライダー愛が止まらない
ととことん初期のライダーの感動が
作品からひしひしと伝わってくる。
バイクでの疾走シーンや
バイクにこだわった展開。
CGだとしても
やはり仮面ライダーなんだから
バイクに乗って欲しいよね。
平成ライダー後期以降はほぼ
バイク乗らないし、車乗るやつもいるし。
また戦闘シーンでの
空中での捻りの多様や
戦闘中の過去作の音楽や音の
多様など
初代仮面ライダーに触れたことの
ある人なら確実に琴線に触れる。
長澤まさみはもう勘弁してくれと言っただろ
と庵野監督作品らしい
キャストネタも凄かった。
予告の段階で
仮面ライダーの2人と
ヒロイン以外は明かされてなかったが
普通にまたも竹野内豊と斎藤工が
出てきたわけだが
カメオに近いところで
セクシーでありながら変態感を
出したサソリオーグに
再び長澤まさみも登場。
『シン・ウルトラマン』で
散々フェティッシュに撮られたのに
今作ではセクシー衣装兼痴女っぽい
キャラを短時間演じられて
筆者のヘイトをますます貯めてくれる。
その他では
塚本監督や市川 実日子さんなど
庵野秀明監督の座組みたいなのが
結構あった。
ラスボスには森山未來が登場。
仮面ライダー0号になる
とても美味しい処遇。
今作では俳優さんが
スーツアクターも兼任という
こともあり
得意のコンテンポラリーダンスを
アクションに交えられており
ラスボス戦が変な気功合戦に!!
ただ全体的な雰囲気は秀逸て
直近に鑑賞した
『岸辺露伴は動かない』での
狂ったキャラクターにも精通する
恐ろしがたまりませんでした。
悟り系絶望キャラとして
全人類を魂だけにするという
SF小説としては進化なのだが
庵野秀明を通すと
液体化で一つになっちゃおう
みたいに見えてしまうので
なんだか可哀想だし。
二番煎じがひどいんだなぁと。
その他
本郷奏多さんが
ゲルショッカー系の
合体怪人として登場し
顔面も披露するが特殊メイクが
凄まじくて全く誰だか分からず。
神木さんか?と思ったけども
この感じ『GANTZ』で見た
本郷奏多さんだ!と気づきましたが
終始可哀想でキモいキャラでした。
その他声だけで
大森なおと
松坂桃李。
仲村トオルさんと
水曜どうでしょうで牛乳吐く人の
安田さんも出ているらしいのだが
全くどこにいたか分からなかった。
主人公の父親の顔が
カメラの動きと粒子が粗くて
誰だか分からなかったから
その辺りのキャストだったのだろうか???
今までに無い座組なので気になるね。
長すぎたので2ページ目に続きます。
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