★この記事をまとめるとこんな感じ★
2号ライダー良い
敵だった2号が洗脳を解かれて
仲間になるという激アツ展開。
1号と違い陰のある部分は
表にださずニヒルな感じだが
正義を執行したいし
悪は許せないという
癖の強いキャラで良い。
1号のデザインよりも
平成ごろにリファインされた
仮面ライダー1号感もあり
色合いも明るいし
特徴的なスーツの
白の縦ストライプもあって
明るいヒーロー感があり
1号と並び立つと
より際立って最高。
人相的には全くもって
チャラそうに見えないのに
喋り出すとチャラく感じる
演技力とやらも伝わり
非常に良かった。
いきなり見応えある構図出されて震える
カット跳び跳びの本作。
上手いのが
急に見栄えのいい構図のカットが
突然現れたりするの。
IMAXで鑑賞しましたが
何度も美しくて感動しました。
ダムもいいし
車両基地でルリと再開するのも良いし
工業地帯の夜景も凄まじく見事だし
その工業地帯で
ドラゴンボールのような戦いを
2号と繰り広げるのもすっごく
面白かった。
(そこに空中戦のロジックをモノローグ
する2号もキャラ立ってて良かった)
空飛ぶサイクロン号とかも結構良かった。
謎のホールを一面に埋め尽くす
謎のルリのクローンとかも
面白かった。
ダンサーが一堂に揃う感じはいただけないが
ハチオーグとの謎の高速戦闘とか
なんか面白くて
その辺りは『シン・ウルトラマン』同様に
楽しかったなぁーって思う。
後半にかけてめちゃめちゃ失速
もうこの辺りまで楽しめてる人も
意外と少ないかなぁと思うが
後半で一気に失速した印象。
ハチオーグとルリという
一緒に育った友人が死ぬということで
ドライだったキャラ心情が一気に
エモーショナルになり
重い空気を背負い話のテンポも
悪くなっていく。
2号との戦いは面白かったが
そこでルリが退場し
ルリの遺言という
マニアックな長い1人語りの
粒子の粗いWEBカメラ映像が
繰り広げられる。
その先はコミック版のように
偽ライダーたちが多数襲いかかり
2号との共闘という
音楽含め最高に熱い展開があるのだが
そこがトンネルという暗闇で
ほぼCGアニメという賛否両論。
仮面ライダーの目が光るという
ガジェット的な面白さが
確かにあって
これはこれで面白いのだが
細部がわかりづらくなってしまった。
その後は前述の通り
森山未來との最終決戦は
気功ぽい変に柔い
生々しい男とたちの
かっこ悪い肉弾戦が
繰り広げられる。
場所が狭いのもあって
トリッキーさやCGの回転技が
無いのが惜しい。
最終盤はエピローグとして
めっちゃ盛り上がるし
再デフォルメされた2号の
姿に興奮したり
広角の山口県の映像とか
とても良かったわけですが。
映画として認めて良いのか?
と庵野秀明監督の才能はやはり
ものすごかったし。
映像へのデザインや
ライダーのオリジナリティの
デザイン、敵のヘルメットのデザインなど
とても良かったのだが
そのデザインが映画というもの
そのものを再デザインしようとする
あまりにも実験的で野心的で
出来損ない
マニアックな用語を並べて
ロジックは通るのだが
珍紛漢紛でトンチキでわかりづらい。
編集も尺を削ぐことに大成功しているが
映画としては破綻しているような
ところが多数あったり。
映像としては面白いけども
極端に見せたいものだけ
強引に詰め込んだだけの
不思議な総集編だったり。
ある種幕構成にしているので
映画というよりも
テレビの進行に近く
なってしまっている。
海外ドラマで
『マンダロリアン』などは
毎回個性的で色の違う
エピソードがそれぞれ
高品質で作られているが
今作は多数の色違いの
矢印や挑戦を一つの映画に
してしまったことで
全くもってまとまっていなかった印象。
野心的過ぎる
プロジェクト自体は
ビッグバジェットなのに
やってることは自主制作で
インディーズよりという
凄まじい作品だった。
ショッカーとの戦いはどうなるんだ??
と今作の非常に問題だなと
感じるのは
ショッカーを倒すために
ライダーが生まれたのかと思ったら
ショッカー幹部の1人の計画を止める
物語となっており。
ショッカー自体は全然生き残ってる。
途中で出てきた
カメレオンカマキリオーグなどは
ゲルショッカーという
『仮面ライダー』後期の作風の
キャラの趣があり
もっともっと凶悪なオーグが
存在していることが実感できる。
物語の規模があまりにも小さかった
いやてっきり蝶オーグが
ショッカーのボスかと思いきや
キカイダーっぽい感じのKという
自律型ロボが生き残ってるし
ショッカーは今でも健在。
大きな物語は全く解決しておらず
今後は2号が戦っていくという展開。
続編で『シン・V3』が作れる余地は
十分にあるのだった。
壮大な物語の一部だけって
どうなんだろうか。
政府は常にショッカー構成員を
殺しまくっているのだろうか?
緑川一家の問題に巻き込まれた
本郷猛の物語ってなんなんだ?と今になって
しんどくなってきた。
作り手の個性が記号になってしまう辛さ
あのパン屋のパンは
どのパンでも奥にある旨味は
一緒なんだよ。
と庵野秀明監督の作品には
どこか共通してしまうのも
作り手の個性として
自然と出てしまうものなんだよな。
今作のヒロインのルリさんですが
綾波レイとミサトさんを足した
感じに思えてやばかったです。
悪態つく時は
アスカというか
結局ヒロインを作ると
似通っちゃうんだなぁと。
これは自分で気づくとしんどいけど
持ち味だって思えれば
強いんだけど苦悩するだろうなぁと。
ただそれが見る側としては
この三者がとてもアニメ界の中で
大きな存在すぎて
記号になってしまっているんだよな。
その3次元化ということが
むしろ2次元から脱することが
できないという
批判になっちゃうかもしれないの
しんどすぎないか。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 5/10
・映像のアプローチ 7.5/10
・映画の美術面 8/10
・キャラクターの魅力 7/10
・音楽 10/10
・上映時間と個人的趣味 7/10
68点
それぞれに良いとこと悪いとこがあって
良いとこは90点ぐらいなのに悪いとこが50点ぐらいで
平均取ると7点ぐらいになるんだよなぁ。
追記:石ノ森ユニバース
2023/3/26追記
公開からしばらく経ち
公式により隠してたキャストが発表
などもあり
ツィッターなどで考察勢が増えた。
見ていてそうかなぁ?と思ったけども
今作かなり石ノ森さんの東映実写化
要素が強かったんだなぁと。
まぁKというキャラとかが
キカイダーからかなぁとか
思ったんだけど。
蝶オーグの要素もライダーってより
イナズマンっぽかったり
Kも本当は
『ロボット刑事』からの引用で
ロボット刑事Kというキャラなんだよね。
蠍オーグのデザインが
『怪傑ズバット』からの引用とか
掘れば掘る程過去の引用元がある
マニア受けの良い作品であることがわかる。
そして本作序盤の演出も
『仮面ライダー』第1話の演出の引用
だってのもあるし。
庵野監督の石ノ森東映作品への
敬愛が詰まった作品だなぁと思うが
普通のエンタメとしては破綻気味
まぁ製作の東映としても
庵野監督の名前だけでも動員が見込めるし
元々記念作品としてのお祭り映画ってのも
あったと思うから別に
面白い映画なんて作って欲しいと
思ってなかったんだろうなぁと。
レンタル
通販
コラボしたロディっていうおもちゃ
どこにも売ってないんですが。。。
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