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◯【72点】インクレディブル・ハルク【解説 考察:MCUの一編になった今と過去】○

製作

2008年アメリカ映画

イケメン過ぎるハルクはエドワード・ノートンの傲慢か?

監督

ルイ・レテリエ
・トランスポーター
・ダニー・ザ・ドッグ
グランド・イリュージョン
タイタンの戦い

キャスト

エドワード・ノートン
・マザーレス・ブルックリン
・僕たちのアナ・バナナ
アメリカン・ヒストリーX
ファイト・クラブ

リヴ・タイラー
ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還
・アルマゲドン
ロード・オブ・ザ・リング
・ストレンジャーズ/戦慄の訪問者

ティム・ロス
・ロブ・ロイ/ロマンに生きた男
ヘイトフル・エイト
パルプ・フィクション
・PLANET OF THE APES/猿の惑星

ティム・ブレイク・ネルソン
・オー・ブラザー!
バスターのバラード

ウィリアム・ハート
・ヒストリー・オブ・バイオレンス
・ブロードキャスト・ニュース
・ロスト・イン・スペース
・アルタード・ステーツ/未知への挑戦

あらすじ

数多くの博士号を持つ天才
ブルース・バナー(エドワード・ノートン)博士と
女性細胞学者でブルースの恋人、
ベティ(リヴ・タイラー)と彼女の父親で
陸軍将軍のサンディ・ロス(ウィリアム・ハート)は、
ガンマ線を利用して1940年代に実施され
たった一人の成功者を生み出した
スーパーソルジャー計画を再開。
自身を実験被験者としたブルースは
ガンマ線を用いて実験を行うが、
それが失敗。
ブルースは緑の怪物ハルクに変貌し、
暴走をし、
ロスの部下達を殺害し、
ロスとベティに傷を負わせてしまう。
目覚めたブルースはその事実を知り逃亡。
ロスはブルースを兵器兼研究対象として
捕縛することを決心するが、
ブルースは彼らから逃れることに成功する。

それから5年後。
ブラジルで隠遁生活をしているブルースは
清涼飲料水の工場で働きつつ、
匿名のアメリカのガンマ線研究者と協力し、
ハルクを消し去ろうとしていた。
またハルクは自身の心拍数が200を超えると
なってしまうわけで、
そのコントロールの訓練も行っていた。

しかしある日
工場での作業中に怪我をしたブルースは、
劣悪な環境から自身の血液が商品に混ざってしまう。

それはアメリカに出荷され、
アメリカでガンマ線に汚染された飲料水による
事件が発覚し、それが原因でブルースの居場所が
ロスにより暴かれてしまう。

特殊部隊の襲撃により
ブラジルにてハルクに返信してしまった
ブルースは、彼らを撃退し、
メキシコに逃れ、
ハルクを治療すべくアメリカに帰還する決心をする。

そんな中特殊部隊に在籍する
エミル・ブロンスキー(ティム・ロス)は、
ハルクの襲撃により怪我を負う。
ロスはエミルに新たなる
スーパーソルジャー計画の血清の
被験者になることを提案。
肉体の全盛期の去った彼は、
それを承諾し、
ブロンスキーは超人的な力を手に入れるが、
その肥大化した力に精神が蝕まれていく。

2008年7月鑑賞
2009年11月13日再鑑賞 2009年度129本目
2021年2月5日Netflix自宅鑑賞 2020年8本目




2009年MCUなんて始動してない時の感想

どうにもこうにもこの映画が気になって気になって、
運良く100円でレンタル出来るので即借り。
とりあえず、色んな人に勧めるが、
だいたいあんなでかくて
キモイのが街ぶっ壊す映画は興味ない。

と、だいたい言われるんだけど、見た後は、
なかなか面白いじゃないの。なわけで、
それはつまりなんだかんだでこの映画が
面白い気がするということだ。
正直この映画、
前半はあんまり面白く無いんだけど後半が面白い。
んー何故面白いかは具体的にはわからないけど、
程よく解りやすく、程よく内容がしっかりしてて
人物も微妙に厚みがあり、
主役のエドワード・ノートンが
地味に良い味が出てるのと敵役のティム・ロスが
同じくらい良い味が出てるからかな。

そんな普通な良作さがあるんだけど、
個人的には、実際ハルクというキャラに魅力が
あるのかもしれないなと思う。
そもそも前作のハルクは
クソ映画だった記憶があるんだけど原因は、
ハルクという存在にスポットをあてたかららしい。
逆に今作はそこが雑で、
ハルクが戦うとか街で戦うとか、
ちょこっと派手なんだ。というか、
この映画の終盤はある意味
ゴジラやウルトラマンの良さが含まれてる?
かもしれない。
またキングコングの一番テンションが上がる要素の
ダウンタウンにキングコングが現れるとことかも
躊躇している気もする。そのなんと言うか、
普段見慣れた町並みを、
巨大なものが飛び交うという、
街というものを別の奇怪な物体の視点から伺える
興奮がこの映画に存在していてまた、
それのフルCGながらかなり見応えのある
戦闘シーンがある気もする。
まぁー。同じようにスパイダーマンの1などで
衝撃を受けた町並みを糸で飛び交うシーンも
強い興奮を受けたけど、
この映画ではその精度が俄然上がってるのが
更に良いとこ。
でもやっぱり、そんなに評価されてない
映画な気がするので、
あんまり自信は持てないけど。
でもやっぱり何度聞いても。
ハルク…スマッシュ!!
のセリフは青天の霹靂過ぎてクレイジーです。

12年ぶりの鑑賞そしてMCU後から見渡すと

ハリウッド映画がほぼなくなった2020年代。
『アイアンマン』UHDを購入し再鑑賞したことが
きっかけでMCUを総復習をしようと思った。
今回は『インクレディブル・ハルク』

前回の鑑賞は2009年。
MCUというシリーズものが確定していたわけでなく、
前回見た時は単発のアメコミヒーロー映画の
リブート作品という印象が強かった。
今よりマーベルに対しての造詣が深くもなく、
アクション映画としてキャラの個性が立っていた
印象が強く、
またアクションシーンもCG合成ながらも楽しめた。

MCUの繋がり

それから12年の歳月が経ち
シリーズとして23本の映画が作られ、
本作は2本目であり
時系列としては、5番目の作品。
と言っても、
時系列としては『アイアンマン2』後の
トニーがエピローグに登場し、
『アベンジャーズ』の相談役として
ロスに協力を仰ぐという展開がある。

それが2008年時点で描かれてるのは興味深い。

また2010年の『アイアンマン2』にて
『インクレディブル・ハルク』の出来事の
描写があるが、
まだ今作時点ではその要素も
小ネタとしてシールドの描写がある程度。

しかし舞台としては、
ベティが初登場するブルースが務めていた
大学には『マイティー・ソー』のジェーン達が
務めている大学である。
またここで働いている学生は
後に教師となりNYへ移住し
ピーター・パーカーの教師となるなど
MCUとして連なっている。

小ネタ

さらにネタとしては
ヒクソン・グレイシーが登場や
テレビドラマのハルクのルー・フェリグノが出演、
そして声優も彼が担当している。

などなど2008年『アベンジャーズ』計画前から
ネタとしては濃かったが、
残念ながら本作で脚本まで口を出した
主演のエドワード・ノートンは降板。
『アベンジャーズ』では
マーク・ラファロが演じた。

キャラクター描写の個性

10年ぶりに鑑賞しても面白かった。
良いとことしてやはり
エドワード・ノートンの演技はやはり良かった。

脚本にどこまで口出ししたのかはわからないが、
序盤の逃亡劇にてスラム街を縫うような描写は、
アクション映画出身のルイ・ルテリアの
映像感覚やエドワード・ノートンのひ弱な
感じが相性抜群で見応えあり!
また謎のヒクソン・グレイシーとの訓練など、
ネタとしても受けるが、
ヒーローたる存在のキャラクターの肉付けとして
面白く思える。

リブ・タイラーがひどい

『アルマゲドン』のヒロインとして印象的な彼女。
最近はあまり見かけないが、
今作ではヒーロー映画には似つかわしくない
美しさを披露。
しかしヒステリー気味。
逆に主人公とのラブシーンはその不安定さも相まって、
お互いの表情は良かったが、
上記のエドワード・ノートンの脚本への口出しに
加え演出にも口出しているのか、好き放題をしている
違和感もある。

ハルクにもブレがあるのでは?

ハルクの設定にいまいちブレがあり、
ブルースの意思と共鳴?
ベティには従う?
終盤での行動はブルースの意思?
それともハルク?
ハルクは怪物?それともブルースの変身?
単発作品としての構想か、
そのあたりにブレがある。
単発なら後者として
使いこなして完結でもありだろうけど、
他作品とのコラボを考えるなら、
使いこなせない怪物キャラの方が
立つだろうななぁ。

映像はすごいが終盤のバトルが長過ぎる

終盤では欲望に負けて暴走したエミルが
ハルク以上の怪物アボミネーションへと変貌。
超人血清とブルースの血液を取り込んだが、
理性はあるようだが
結局欲望に支配され暴走。
結果的にはハルクVSハルクの構造として、
映画としての対比がうまくて面白い。

via GIPHY

でもそれに対して、
ハルクが理性的だったり、
男前なキメ顔をしてしまったりと
ブレがある。
そしてその戦いが30分間あるわけで、
当時だったら新鮮だったが、
今見ると冗長的だなぁと。
でも映像はよくできている気がする。
なんでそこでそんな戦いができるんだ?
みたいなのはあったが。

hisSCORE

・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 6.8/10
・映像のアプローチ 8/10
・映画の美術面 7/10
・キャラクターの魅力 7.4/10
・音楽 7/10
・上映時間と個人的趣味 7/10

72点

舞台をブラジルから
アメリカ南部
アメリカ北部のニューヨークと
転々としているのは今だと妙な見応えがある。

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