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【感想】隔たる世界の2人

製作

2020年アメリカ短編映画

黒人デスループ

あらすじ

現代のニューヨーク
黒人のグラフィック・デザイナーの
カーターは一晩アプリで知り合った
女性の家で過ごした。
目覚めた彼は、
家にいる犬に餌をあげるために
自宅に帰る。

女性のアパートを出ると
彼は白人警官に絡まれて
あらぬ疑いをかけられて、
殺されてしまう。

死んだ直後
カーターは女性の家で目覚めた。
そしてまたも犬に餌をあげようと
帰ろうとすると
また白人警官に絡まれてしまうのだった。

2021年4月29日Netflixにて鑑賞完了




アカデミー賞受賞作品を鑑賞

先日アカデミー賞を鑑賞していて、
本作が短編映画賞を受賞したので
試しに見てみることにした。

製作者も内容もよく知らん。

ブラック・ライヴズ・マター

2019年からずっと問題になっている
アメリカでの社会現象というべきか、
いやもっともっと昔から
むしろようやく焦点があったというべきか
『クリード』『ブラックパンサー』で著名な
ライアン・クーグラーと
マイケル・B・ジョーダンの出世作
『フルートベール駅で』は2013年の作品だが、
まさしくブラック・ライブズ・マターを
題材にした作品だ。

過酷な日常を生き抜く
アフリカ系アメリカ人が罪のないまま
突発的に白人警官に殺害されてしまう
ラストの無情感は鮮烈に記憶された。

その頃は無情だなぁとしか思ってなかったが、
ずっと昔からある社会問題で、
あれから6年の歳月を経て、
ようやくそのことに市民権のような
大衆性が持たれてきた。

エミー賞受賞で『ウォッチメン』が受賞
したようにこの社会問題は
エンタメ業界において
2020年代の重要事項なのかもしれない。

アカデミー賞という場所でも
それは取り沙汰されるために
本作は受賞したようにも思えるし、
作ることに価値もあるし、
その表現の仕方をどうするのか?
というところも挑戦なのだろう。

意外と作り込まれたシナリオ

一見すればデスループを繰り返す
主人公の救いのない物語だが、
やはりループから脱するために
意外な展開を試みる。
しかしそのオチについては、
期待する平和的な側面ではなく
恐ろしき残忍なアメリカ社会に根強く
潜んでいるだろう白人至上主義を
批判する。

制作者も安易なハッピーエンドに物語を落とし込まないという絶妙なオチに落としたなぁと感動

綺麗事じゃないということを
思い知らされる。

10代の時にアメリカ映画により抱いていた
アメリカという理想の国の気持ちは
近年の良質な映画作品を見ることで
消えていくが、
映画制作者たちはむしろ
よりよきアメリカのために
問題を浮き彫りにしようと
取り組んでいるんだろう。

まだまだ日本よりも健全なのだなぁと
思うのであった。

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