★この記事をまとめるとこんな感じ★
映像不可な原作を改変しての映画化は?
原作の濃厚なお話、そして衝撃的なラスト。
映画でもフラッシュバックにより
濃厚なキャラクター描写に成功しているが、
予算の問題か、
最後のオジマンディアスの悪行が、
Dr.マンハッタンの遺伝子を用いて
製作した宇宙怪獣を世界各地に送り込んで、
世界を一つにして宇宙の脅威と
戦おうとすることから、
Dr.マンハッタンのエネルギーを
唐突に世界各地に送り、
都市部にクリーンな核攻撃を行い世界を穿つ。
結果、Dr.マンハッタンを倒す為に
アメリカとソ連は
手を組み核戦争の未来は回避。
どちらにしろDr.マンハッタンは人類を見限り、
地球から去ってしまうことは変わりない、
だがオジマンディアスに対しての言葉は違い、
映画ではオジマンディアスを
肯定している節があり、原作だと無関心に近く
あくまでも人間の世界を人間に委ねており、
オジマンディアスは許されない罪の責任と
Dr.マンハッタンの言葉に自身の所業の
正しさに自信をなくし、苦しみ尽くす。
その重みを読者としてヒーローの決断の重さと
正しき行いとは何なのか?という
圧倒的なカタルシスが読破後に
胸を駆け巡るのだが、
映画だと良かったねぇーぐらいな
気持ちになってしまい、オジマン偉大!!
ぐらいになってしまう。
まぁそんなことよりナイトオウルに人間臭さと
ロールシャハの顛末がやばい。
映画は映画で具現化の成功や音楽の選曲など
良さが無限にあったと思うが、
それでも物語の改変に問題はあると思う。
そりゃイカの怪獣を映画に出すとなると
CG製作費で予算が数倍に跳ね上がったり、
尺も大幅に増えたりするだろう。
だからこそ映像化不可と
言われた作品だと思うし、
現在でも真の映像化は不可なのかもしれないが
『ロード・オブ・ザ・リング』が
ドラマでリブートできるならできる気もする。
とりあえずDr.マンハッタンの回顧のシーン最高。
人体を再構成するシーンとか最高。
人間に興味の失せた彼がシルクの父親が
コメディアンと知って、
絶対に結びつかない原子であった
2人の子供の彼女が
「人間だけがありうる
理解できない原子であると理解し」
マンハッタンを説得できる奇跡の存在なことは
原作どおりだったので良かったです。
あとイカ怪獣星人って
クトゥルフに似てるって今更思った。
アラン・ムーアって史実と神話もしくは
偶像というか逸話を結びつけるの大好きだし、
そこからの引用はありうるし、
旧支配者を
オジマンディアスが作るっての熱いな。
あれ原作ってクトゥルフが引用なのかぁ???
アルティメット・カット版の追加は??
さてさてアルティメット・カットというか
ディレクターズ・カットの追加要素ですが、
全体的にR15風になった印象。
もはや劇場版を見れないし、
見たのが2009年とか2010年の
再鑑賞以来なわけでうろ覚えすぎるが、
グロやエロが増えた印象。
ギャングと戦うナイトオウルと
シルクですが、骨折りなどの人体欠損。
Dr.マンハッタンのプライベートで
ちんこポロンポロンや、
Dr.マンハッタンの原子分解で、
人体欠損やらが増加。
さらにインポオウルとシルクでの
セックスではおっぱいがポロンポロンと
ありがたい。
マリン・アッカーマンが全盛期の
美しさなのでおすすめ。
その他の追加では、
初代ナイトオウルが殺害されてしまう
シーンが予告でしかなかったが、
本編に盛り込まれてます。
またアニメの挿入後に売店で黒人の少年が
読んでいる展開が追加、
ことあるごとに彼が登場しウォッチメンが
社会としての物語である側面が濃くなり、
原作カタルシスが増す。というか劇場版は
ヒーロー映画でしかなくなってるな。
あと全体的に回想シーンが
長尺になっている印象。
UHDは買いか?
この判断については微妙。
4K効果というのはそんなに感じなかった。
明るさについては、重要な作品かもしれない。
全体的に屋内の暗いシーン、
というか黒いシーンが多い。
それは
『バットマン vs スーパーマン
ジャスティスの誕生』でもそうだったので、
監督の趣味だと思う。
黒っぽい背景や鉄鋼の錆びた感じを重視
していると思われる。
その為、Blu-rayやDVDなどでは
明るさの幅が少ない為、
UHDでは差が明確になり鮮明であることは
間違い無い。
本作の最上質の映像体験をしたいなら
おすすめだが、
アルティメット・カット版しかないことには
注意をしたい。
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hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 6/10
・映像のアプローチ 9/10
・映画の美術面 9/10
・キャラクターの魅力 7.3/10
・音楽 10/10
・上映時間と個人的趣味 7.8/10
78点