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△ALWAYS 三丁目の夕日'64 2012年度69本目△「映像博物館64。」

「こんな人たち1964年にいたのかね?」

$『A Little his REDEMPTION.』映画オタクの映画批評~season Ⅶ~-ALWAYS 三丁目の夕日'64
日本2012年日本制作日本

監督
山崎貴
(SPACE BATTLESHIP ヤマト )
予告編

あらすじネタバレ有り?
1964年の日本の東京、東京タワー付近にある三丁目の町という異空間での物語。
車の修理工場を営む鈴木(堤真一)の事業はとても潤っている。以前からいた修理工員の六(堀北真希)の他に1人男の子が増えた。以前からこの異空間に存在する鈴木の息子は高校生になりギターに夢中になっている。鈴木家の前には、茶川(吉岡秀隆)とその妻のヒロミ(小雪)が駄菓子屋と居酒屋を営んでおり、また茶川は少年誌に冒険SF小説を連載しているのだが、最近新鋭作家の登場により茶川の連載の存続が危うくなっている。茶川家には子供が居候しており、彼は東大を目指して勉強中なのだが、ある秘密を抱えていた…。
鈴木家で働く六は最近恋をしていた…。
1964年、日本は高度経済成長を迎えていた。そしてこの年、東京ではオリンピックが行われるのだった。
2012年8月26日鑑賞
感想
前作『ALWAYS 続・三丁目の夕日』から5年の月日を経て、続編が制作されて公開されて、かなり不人気だったのでレンタルしてみた。
本編も前作から5年後の1964年を舞台にしているのも注目ポイントで、当時は東京オリンピックが行われている。そういえば最近までロンドンオリンピックが深夜に放送されていて、なかなかタイムリーな時期にレンタルしたものだ。
監督は相変わらずの山崎貴監督。シリーズ3作とも彼です。
つか何で制作されたのか全くわからん。この映画を求めている層があるのかという疑問。
一応3Dで制作された本作。3Dというアトラクション性を64年の東京という異世界への冒険映画として本作の価値を捉えて制作したというのならば、そのミスマッチぶりは甚だしい。
いや。むしろ本作はまさに異世界を描いた映画である。
1964年って今から48年前なのか…。高校生の少年が本編に出てくるが彼はだいたい15歳だから今だと63歳なのか…。つか鈴木オートの社長に至っては死んでいるだろうな。
1、2を見た時はそこまで疑問に感じなかったが、そんな高度経済成長の日本を描くことが1964年生まれの山崎貴に可能なのか?てか原作の漫画はこの時代を描いているのか?全く興味が沸かないから知らないし、以外と日本のことを調べるのは難しかったりする。
とりあえず、現代の日本の視点から見ると、まさに博物館に飾られているような当時のステレオタイプを集めたような非現実的な映画。
ここまで単純明快なステレオタイプの登場は、むしろ制作陣は頭が悪いのではないか?と思える程。
しかもこの舞台となる町が非現実的過ぎて怖い。むしろ48年前の日本はこのような場所だったのかもしれない。
むしろ今の時代がおかしいのかもしれない。
この切り出された、まるで博物館の一室のような模型で作られたような町の人々は悩みを抱えているとは思えず、いつも何かに影響されていて、とても楽しそうに生きている。
とても美味しそうにご飯を食べている。
とても楽しそうにTVを見ている。
今更TVなんて見ても代わりもしないのだが、当時はとても魅力的に描かれている。
当時の活気強さ。これからの日本を作って行くのは俺たちなんだ!!という力強さを彷彿させる人間力がひしひし作品から伝わってくる。
まるで現代の全てを否定するように元気なのだ。
しかしそれが本当の1964年だったのか?1964年は素晴らしいユートピアだったのだろうか?
問題はなかったのか?アメリカ映画を見るといつでも時代の問題に向き合っているとも思う。
だがここで描かれた異様な世界では、庶民が予定調和の問題を抱えて、見ている観客誰しもが人間ドラマに関しては予想が出来るほどの小さな問題しか抱えていない。凄く平和なのだ。
(劇場で見ると映像が素晴らしく、映像に集中して欲しいからドラマを弱くした。という意見は全く意味ない。映画は映画なのだから。)
これが本当に日本なのか?むしろ自分は疑ってしまい、これはきっと64年の日本の一部を切り取られてしまった架空の異世界の物語のように思えた。
そういう意味では非常に珍しい人間らしい生物が、なんとも言えない問題に直面する姿はそれなりに見応えがあった。
しかしそれでもドラマ面がキャラクターを一度見ただけで、全部だいたい想像できるので、弱過ぎる。
またこの時代を生きている人なら「当時は良かったなぁ。」とか思うのかもしれないが、そんな人ほとんど生きてやしないし、その層が3Dを映画で見るとは思えない。また映画内では当時は良かったと製作者たちが主張しているようにも感じられるが、現代を作ったのはその描かれた時代をやや俯瞰した大人たちが生み出した現在なのだ。ゆとり教育も今までの若者を育てたのは、お前らなのだ。懐かしむ前に、戦う必要がある。ユートピアを空想する前に、課題に挑戦してくれ。
とりあえず茶川の終盤のドラマが平坦過ぎるのと、終盤になると急に映画をまとめるように人間ドラマのみしか描かなくなってしまう脚本にはがっかりした。
まるで20世紀少年のような世界観にむしろ恐怖さえ湧いた。
むしろ山崎監督は独自の解釈を交えて20世紀少年を作り直すべきなのでは?友達の正体は勿論、監督自身でね。
メモ得点メモ
5
終盤はほとんど見てなかった。つまんなくてね。中盤のコントのように繰り出される64年あるあるはそれなりに楽しめた。
これきっと異世界SFだよね!!時代が変わることによって廃れて行くものを悲しく描き変化を迎合したくないような時が止まったままを好むような雰囲気がむしろ怖い。現代とは違い飽和されていない社会が非常に羨ましくも見えるけど、こんなの見ても元気どころか落ち込むだけだろう…。
もっと俺たちを応援するような映画を作れよ馬鹿が。
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DVDの画像悪くて驚いた。
ALWAYS 三丁目の夕日’64 Blu-ray通常版 3700円
売れなさ過ぎてそのうち半額になるのではないか?
確か2は普通の人情ドラマだったよなぁー。何で3はこんな時代の変化にボコボコにされるような異世界ものになったんだ?博物館の映像版か?

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